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2003/7/9『ローマの祭り』

上野奏楽堂にレスピーギ『ローマの祭り』を聞きに行ってきた。
青いテントが林立する宵闇迫る上野公園内を歩き、巨大で豪華な奏楽堂に着く。O夫妻とR子氏、O川君とその後輩などがすでに着席していた。

今日の演奏は東京芸大管楽器科の学内演奏会である。したがって今日の『祭り』は吹奏版ということになる。
マンドリンパートが入っている管弦楽曲はいくつかあるが、現在も盛んに演奏されているのはマーラーとこのレスピーギであろう。

『祭り』が始まった.
1楽章、チルチェンス。古代ローマ皇帝ネロの競技場での見世物をモチーフとしたこの楽章は、「クオー・ヴァーディス」の一場面を思わせる華麗で豪壮なファンファーレで始まる。
2楽章、末尾のカンパネラとピアノの「鐘の音」が私には印象的である。3楽章、狩の勇壮なラッパと馬の鈴の音の部分が印象的。ホルンの高らかなファンファーレの後、悪霊の徘徊する中世の夜を思わせる不気味な部分、そしてついにマンドリンの登場。
のどかで、素朴で、ほほえましいこのトレモロのモチーフは収穫祭でにぎわう農民たちの愛のセレナードだそうで、やはりマンドリンはもともと庶民が愛した楽器であり、レスピーギはイタリアの作曲家であるだけに、この楽器に明確なキャラクターと親しみを感じていたに違いない。いい遅れたがマンドリニストは千明氏である。

「ローマの祭り」は未来永劫演奏され続けていくであろうし、演奏されていく限り、 マンドリンの魅力も(マンドリンを知らない)多くの人々に新たに知ってもらえるに 違いない。
また、このような音楽が今後も生まれていくためには、われわれマンドリン弾きも、常に時代の要求にこたえられる魅力をもっていなければならない。
レスピーギはそこまで考えてくれたのであろうか・・・

4楽章、爆裂する物売りの声、酔っ払いの乱痴気騒ぎ、見世物小屋の楽師、の混沌とした極彩色の音とリズムの洪水の中でそんなことを思った。

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