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2003/9/8『もっと野外でマンドリンを!』

私は時々釣りをする。
といっても最近の金がかかりそうなスポーツフィッシングではない。鯉の吸い込み釣りといって、安物の道具で仕掛けを放り込むと、2〜3時間は何もしないずぼらな釣りだ。

身近な自然とたわむれるのが好きなのだが、蓬髪弊衣の30男がぼんやり一日中川を見ていたりすると、職務質問を受けたり、「早まるな」と説得されそうなので、この釣りはカムフラージュの意味が大きい。だから釣れなくても全然かまわない。

むしろこの待ち時間が目的で、ここぞとばかり持参したマンドリンやギターを弾きまくる。誰にも邪魔されず、川面にマンドリンを響かせるというのもなかなか良い。たいてい歌本を見ながら歌謡曲をアレンジしたりしているが、オケの編曲やオリジナル曲のアイデアもここから出てくる。

熱中しているときに限って竿につけた鈴がけたたましくなるのが癪だ。針は返しを取って魚を傷つけないようにしている。獲物はたいていフナや鯉だが、たまにボラや亀が釣れる事もある。
新河岸川や荒川は人も多く水質もきれいとはいえないが、高麗川や越辺川などはまだ人影まばらで自然も豊かだ。アオサギやカイツブリを眺めながらそよ風の中でマンドリンを弾くのは本当にたのしい。

人のいない場所をねらっているのだが、不意に現れた人に楽器について尋ねられたり、リクエストされるときもある。私の曲の嗜好とプレイスタイルは相当ヘンなのでマンドリン音楽を誤解されていないといいのだが。
そんなに暇なのかと思われそうだが、正直、多いときは月に3〜4日はそんなことをしている。結構自分の中では大事な時間だ。

屋内で練習三昧もいいが、たまには外で、自然の中で気軽にマンドリンを弾くのはどうだろう。弦楽器はもともとそういう気軽さと携帯性を持った楽器だと思う。

ましてや、マンドリンは明るい太陽の下がよく似合う楽器だと思う。

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