岡崎一明被告 第二回公判 96/6/7
96/6/7、坂本事件の証拠として、検察から実行犯人らの捜査段階の供述調書が提出され、同意された部分についてその要旨が法廷で朗読されました。
以下は、そのとき傍聴席で聞いていた横浜法律事務所の小島周一が必死でメモを取り、再現したものです。一部聞き取れなかったため脱落していたり、要旨になっているところもありますが、ご容赦ください。全10頁です。
早川供述調書(1)甲A137
実行メンバーに6人。11.4午前3時頃と決定し、車中で仮眠。車はビックホーンとブルーバードアテーサ。
2時頃新美に「時間です」と起こされてから自宅へ。
アパートは されかわっていた。
外階段を上り、私が先に入り確認するつもりだったが、手袋を忘れたことに気づいた。実際にはズボンのポケットに入っていた。手は握り拳状態で、近くの人にドアを開けてもらった。
図面を書いたので提出。記憶によって書いた図面。自分の作成。
子どもの位置関係ははっきりとした記憶がない。
玄関を入り、目を凝らして見ると右手に部屋があるのがわかった。
人差し指で の戸を20センチ位開けた。
部屋の中は明るく見え、スモールランプがついていた。
大人が並んで寝ていた。手前に女、奥に男。
男は仰向けで坂本、女は多分奥さん、頭が手前だったと思う。
子どもには気付かず、戸は開けたまま玄関に戻って「寝ている」と知らせた。
他の部屋もみた。居間の入口にコタツのようなテーブルがあった。
別の部屋も見たが、人がいなかった。振り向いた。玄関に全員で入っていた。指でOKマークを出した。
素早く移動し一斉に入った。私も遅れてはいけないと思い、寝室に入った。思ったよりずっと狭かったがはっきりと覚えていない。あとは必至で加勢した。
坂本は両足を両手で抑え、首を絞めた。
都子さんは首を両手でしめた。
端本が坂本に馬乗りになり、腹部や顔面を殴りつけた。
村井と佐伯が取り付いていたが、坂本が「うぉー」と上半身を起こそうとしたため、布団で押さえつけていた。
私も坂本の方へ行った。都子さんについては覚えていない。
坂本が暴れるので両足を握り拳で押さえた。端本はバシバシと殴っていたが、下に聞こえるので 。
中川が「注射」をうった。しかし暴れ続けた。中川「もう3本うちました」「全部うちました」と言った。
全然きかないなと思った。万一のことを考えていなかった。
佐伯がどちらかの腕を坂本の首にまわして絞めているのを見て、佐伯以外の 体勢が 。
また全員で押さえつけた。自分は足を押さえた。坂本に足をけられて、尻餅をつき、自分がぶつかった鏡台がおされ、襖が外れた。
誰かが都子さんの首を絞めた。腰付近を押さえた。そのとき抵抗しない状態だった。誰かがどくと「何でもあげる」とうわごとのようにぜーぜーと言った。両手で首を絞めた。それでもつぶやき続けていた。
中川がきて、パジャマで首を絞めた。
二人の足下に子どもがぐったりとしていたのに初めて気づいた。誰かが殺したと思った。布団をかぶせた。
全員死んだと思った。坂本の鼻から血が出ている以外、傷はなかった。
「車を持って来い」誰かが車を持ってきて三人を運び出した。ビックホーンをアパートの前、階段のすぐしたに停め、ブルーバードは駐車場の入口に停めた。
遺体は当然運ぶつもりで、その処理は最初から決めていた。
二番目に都子さん。遺体の上に毛布をかぶせ、足の甲を持って、後ろから歩いた。階段の踊り場で誰かがよろめき落ちそうになる。布団がず落ちて、遺体があらわに。慌ててビックホーンに運んだ。
ビックホーンに入れ、布団をかぶせた。1、2回往復し、布団を持ち出した。誰かが、「布団が汚れているから持ち出した方が言い」と言った。
襖ははめ直した。このとき中川が近付いてきて「子どもを殺した、アハハ」。
私が、「あんただけじゃない皆同罪だよ」と言って慰めた。
佐伯が畳の上を雑巾でぬぐっていた。「村井が指を噛まれたんだ」と言っていた。私は になり戻っていた。
佐伯が「早く車に戻れといった」タンスの に村井が落としたカツラを拾って中川に渡した。
ブルーバードの運転手の佐伯がなかなか戻ってこず、ようやく戻ってきた。入って来るまでに1時間もかからなかった。
ブルーバードは東名。ビックホーンは下道。
村井のカツラを拾ったのは、目立つので中川に渡した。