過去に読んだ本
00年2月
- 00/03/25
- 『ベルセルク』#19, 三浦健太郎, 白泉社JETSコミックス, 4-592-13717-5
- 00/03/25
- 『宇宙家族カールビンソン SC完全版』#9, あさりよしとお,
講談社アフタヌーンKC, 4-06-314236-1
- 『宇宙家族カールビンソン SC完全版』#10, あさりよしとお,
講談社アフタヌーンKC, 4-06-314237-X
- キャプテン版のコミックスは途中で買わなくなったので、この辺は未読。12年掛けてこれだけ伏線を張って、収束を近づけておいて、いきなり打ち切りたあ、漫画家って商売はホント一瞬先は闇だあね。アフタヌーン版はパロディもないし、最初から伏線はりなおしじゃ描くのもつらかろう。
- 『BLAME!』#4, 二瓶勉, 講談社アフタヌーンKC, 4-06-314235-3
- 正統派SFだよなあ。
- 『西遊妖猿伝』#16, 諸星大二郎, 潮出版社 希望コミックス, 4-267-90337-9
- ついに第二部終了。長かったなあ。俺が読み始めてからでも、もう14年くらいだよ。しかしやっと唐を出たところ。いったい諸星が死ぬまでに天竺にたどり着けるのだろうか。というか、まだ悟浄も出てきてないし。
- 『Garden』, 古屋兎丸, イーストプレス, 4-87257-204-1
- 『エミちゃん』袋とじなのはやっぱ時節柄まずいと思ったのかしらん。最後がちょっと理に落ちすぎた感もあるが。
- 00/03/19
- 『カニスの血を嗣ぐ』, 浅暮三文, 講談社ノベルス, 4-06-182091-5
- 犬の嗅覚を持つ男を主役に立てたハードボイルドミステリー。切れのいい描写によって描かれる匂いの世界がすばらしい濃密なリアリティを引き出していて、面白い。
神戸が舞台なんだけど、作中に出てきた定食屋は多分実在のものだろうし、なんか行きたくなってきたな。
- 00/03/18
- 『ダークウィスパー』, 山下いくと, メディアワークス電撃コミックス, 4-8402-1499-9
- 潜水艦とか海底作業をよく調べてて面白いんだけど、読みにくい。線の荒さとかも含めてまだ経験値が足りないんだろうけど、そういう意味ではこのあと10年たってる今でも経験値は低そうだ。本人も書いているけど。
『バイオスフィア実験生活』, アビゲイル・アリング、マーク・ネルソン,
講談社ブルーバックス, 4-06-257147-1
- ちょっと書き方が一般向けすぎて、ものの流れとかなんかいまいち曖昧だったりして、読んでいていまいち気持ち悪いな。それにしても、これだけの準備をした実験でも、食料を盗み食いしたりする人がいるってのはなんかおかしい。諍いがあるのはしょうがないけどね。
- 00/03/17
- 『東京の下層社会』, 紀田順一郎, ちくま学芸文庫, 4-480-08545-9
- 主に明治時代のスラム生活や娼妓、女工の生活を同時代の資料の引用と紹介を中心に記述した本。
とにかくまあ胸が悪くなるくらい悲惨なのだが、何よりも一番慄然とするのが単に経済的、時代的な問題ではなく、日本の社会構造、精神構造が生み出した問題であることを指摘している点。無自覚ゆえの結果だからつまりは今でもあまり変わっていないかもしれないわけで、ちょっと考えさせられる。明日には忘れているけど。
『学校怪談』#14, 高橋葉介, 秋田書店 少年チャンピオンコミックス, 4-253-05431-5
- 強くなったなあ、ヤマギシ。そろそろ潮時かな。
『泣くようぐいす』#3, 木田康昭, 少年マガジンコミックス, 4-06-312815-6
- まだ野球をやっている。って、しつこい。これもこの試合終わったら連載も終わるんじゃないかって感じ。
- 00/03/14
- 『終りなき平和』, ジョー・ホールドマン, 創元SF文庫, 4-488-71201-0
- こういう平和はあまりなあ。粒子加速器と、「人間化」の流れのつながりがいまいちわからんかったし。読み飛ばしただけかもしらんが。
- 00/03/12
- 『乱歩の選んだベスト・ホラー』, ちくま文庫,
4-480-03549-4
- 江戸川乱歩がそのエッセー『怪談入門』で言及した作品のアンソロジー。そういえば『類別トリック集成』を読破したとんでもない人もいたが、それはともかく、以下短評。ネタばれあり
この手のゴシックホラーで思い出すのが、多分東京創元社の怪奇小説傑作集(タイトル不正確)に収められたもの。タイトルは忘れたけど、真夏の暑い日に自分の墓碑銘を作っている石工に出会う話がものすごく印象に残っている。あの夏のホワイトアウトした風景のイメージとシンプルな恐怖がとても白日夢的な感覚を呼び起こして、怖かった。あと怖かったといえば、フレデリック・ブラウンの『青い悪夢』とか思い出すなあ。
それはともかく。
『猿の手』 W.W.ジェイコブス/倉阪鬼一郎訳
いまさら言及するまでもない超有名作品。ごく普通の家庭に実に自然に入り込んでくる呪いが、とてつもなく怖い。さすが名作。
『猫の復讐』 ブラム・ストーカー/仁賀克雄訳
猫をいじめるやつは許さん。
ネゴティウム・ペランブランス
- 『歩く疫病』E.F.ベンスン/西崎憲訳
ストーリー展開や物語の雰囲気(奇妙な場所に住む住人が異常な行動をとり始めついには不可解な死に方をするとか)なんかまんまクトゥルー神話のひとつとしてもおかしくない。というか、まあクトゥルーのほうがゴシックなんだろうけど。
『樽工場の怪』 lコナン・ドイル/白須清美訳
南方が楽園だった時代の話だなあ。あ、でもつい最近も『アナコンダ』なんて映画があったっけか。
『ふさがれた窓』 アンブローズ・ビアス/村上和久訳
『生のさなかにも』は既読なので、当然これも乱歩の概略でおおよそ思い出したのだが、やっぱラストの一行だよなあ。『生のさなかにも』には他にも怖い話がてんこもりなのでいまどきのホラーファンは読んでみるべし。ホラーじゃないけどね。
『廃屋の霊魂』 マーガレット・オリファント/羽田詩津子訳
さまよっていた子供の霊がもうひとついまどき同情を引かないかな。今ならもっと無垢な魂にするだろう。当時はまあそこは悪ガキだから救われないんだという理由とそれゆえの哀れさみたいなものがあったのかもしれないけど。
『ザント婦人と幽霊』 ウィルキー・コリンズ/村上和久訳
イギリスな話だなあ。
『魔法の鏡』 ジョージ・マクドナルド/白須清美訳
鏡の中の女性の物語って確かにたくさんあるからなあ。
『災いを交換する店』 ロード・ダンセイニ/吉田誠一訳
ホラーとか怪奇小説というより、SFショートショートのノリ。ラストの店が見つからないくだりがちょっと怪奇物かな。
『専売特許大統領』 W.L.アルデン/横溝正史訳
これも怪奇物というよりはどたばたSFだなあ。
『蜘蛛』 H.H.エーヴェルス/植田敏郎訳
これも超有名作品らしいが初見のような気がする。ただ、似たような話を読んだ覚えがあるし、読んでるのかなあ。いろいろヴァリアントがありそうな作品ではあるが。なぜ最後の青年のみ何週間ももったのかとか、どうして蜘蛛を退治することが出来たのかがよく分からん。蜘蛛の女性のなんとも怪しい美しさがたまらん辺り成功している作品だなあ。
『目羅博士』 江戸川乱歩
乱歩が上記『蜘蛛』に想を得て書いた探偵小説。なかなかたわいもない話であるのだが、月明かりに照らされたビルの谷間のイメージはくるものがある。乱歩ってやっぱ夜の住人だよなあ。
- 00/03/11
- 『嵐のルノリア』グインサーガ71, 栗本薫, ハヤカワ文庫JA, 4-15-030633-8
- 00/03/05
- 『ドッペルゲンガー宮』, 霧舎巧, 講談社ノベルス, 4-06-182083-4
- 確かに良くも悪くも「新本格」の嫡子だなあ。別にいまさら読むようなもんでもないような気がする。
- 00/03/04
- 『殺人と狂気』, R.ハリス,みすず書房, 4-622-04107-3
- 精神医学と犯罪、法廷、社会との関係をまとめた本。
『異形コレクションII 侵略!』, 井上雅彦 編,
廣済堂文庫, 4-331-60636-8
- 草上仁と山下定辺りかなあ、面白かったのは。全体的にもうひとつ。