過去に読んだ本
00年4月


00/05/28
『サム・ホーソーンの事件簿』1, エドワード・D・ホック, 創元推理文庫, 4-488-20102-4
不可能事件を扱った短編集ということで、なかなか日本人好みで面白いと思う。

00/05/27
『冬目景画集 羊のうた』, 冬目景, ソニーマガジンズ, 4-7897-1540-X
豪華版があったらそっち買ってもいいかなと思っていたのだが、一般書店売りはしていなさそうだ。よかった。内容についてはカバー、表紙のカラー絵が中心なので、ほとんどすでに見ている上に、パターンも決まってしまっているので、それほどたいそうなもんでもなし。

00/05/24
『なるたる』 5, 鬼頭莫宏, 講談社, 4-06-314242-6
雑誌で読んでるので、こっちはまあいまさら。で、連載分の話だが、いよいよなんかあきらちゃんが、本性を発揮し始めたなあ。来月はということはエンソフが成長していじめっ子皆殺しか?

『第二次世界大戦軍用機ハンドブック アメリカ編』, 松崎豊一, 原書房, 4-562-02928-5

00/05/24
『宇宙家族カールビンソン SC完全版』 11, あさりよしとお, 講談社, 4-06-314243-4
確かに10年以上掛けておとーさんの過去の話もそれなりに描き終わって、さああとはってところで打ち切り(雑誌休刊とはいえ)じゃ、呆然とするわな。

『宇宙家族カールビンソン』 1, あさりよしとお, 講談社, 4-06-321113-4
ということで、新規まきなおし分の開始。キャプテン版でおとーさんの話は一段落したということで、こっちではその辺には踏み込まないのかな。今のところそういう伏線は張ってないな。

00/05/21
『「シュピオ」傑作選』, 光文社文庫, 4-334-73011-6
傑作集としてはちょっとバランスの悪い構成。それはともかく、宮野村子(紅生姜子(笑))の『柿の木』は傑作。高橋葉介に漫画化してもらいたいな。

『哲学とは何か』, ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ, 河出書房新社, 4-309-24197-2

00/05/16
『百景/文車館来訪記』, 冬目景, 講談社, 4-06-330092-7
ということで冬目景の画集。今月は『羊のうた』の画集も出るはずだが。『文車館』のほうは短いながら奇麗にまとめてる。

『レナードの朝』, オリバー・サックス, ハヤカワ文庫, 4-15-050237-4
脳、人生、人間らしさ、病院、医療、医者、人間、さまざまなものについて、思いが広がっていく好著。とくに音楽や、人間関係、周辺環境が人間に与える影響というものの可能性を増幅してみせてくれる。健常人にもやっぱ強い影響があるんだよなあ。

00/05/14
『イティハーサ』, 水城和佳子, ハヤカワ文庫, 4-15-030639-7
姉貴が豪華本で買っていたので昔から知っていたんだけど、読んでなかったので、この機会に読んでみた。それにしてもなぜハヤカワ文庫?解説谷甲州?

今の段階ではちょっと考証とか雰囲気作りの言語感覚がもう一つかな。名前とかはそこそこいいと思うんだけど、台詞回しとかがもうひとつのめりこめない感じ。

00/05/14
『笑わない数学者』, 森博嗣, 講談社ノベルス, 4-06-181927-5
ネタばれあります。注意。
もう建物を動かすのはやめようよ。建物の構造と謎が提出された時点で、それが見えるので後はもうあまり考えませんでした。いやまあ、いつもあまり考えないんだけど。
あとビリヤードの謎は問題自体がわかりませんでした。

00/05/13
『グインサーガ 72 パロの苦悶』, 栗本薫, ハヤカワ文庫, 4-15-03638-9
みんなうすうす感じていたけど、ついに作者からも100巻では終わらない宣言が出ましたね。困ったもんだ。

『ブラックスワン』, 山田正紀, ハルキ文庫, 4-89456-506-4
元本の帯に勇み足があって、ネタが割れてしまっているとか書いておきながら、あとがきに叙述トリックの傑作とか書く折原一っていったい何者?(※)まあ、手記が中心を占める作品という段階ですれたミステリ読みは疑ってかかるもんだけど。
で、本作。さすが山田正紀、構成なんかうまいと思う。ただ、まだこの頃はミステリの方はやっぱいまいちかな、ちょっと伏線はサービスしすぎの感じ。細かい点はともかく話の順序から、だいたいの展開はばれてしまう。

(※もちろん叙述トリックで名を知られるミステリ作家であることは知ってます。あまり好きじゃないけど)

00/05/06
『美濃牛』, 殊能将之, 講談社ノベルス, 4-06-182123-7
ミノタウロス伝説を基調にたくみに横溝正史的コードを織り交ぜながら、ちょっとずらして見せつつ、現代的に落として見せるあたりうまいと思う。もう少し、関連文書を調べてみて読み込めば何か出てきそうだが、そんな根性はない。

00/05/01
『聖なるものの社会学』, ロジェ・カイヨワ, ちくま学芸文庫, 4-480-08550-5

『豊かに実る灰』, いとうせいこう, マガジンハウス, 4-8387-0792-4
言ってみれば三題話なんだけど、カードの言葉と現実の世界を重ねてみせることと、宗教的なイメージを多用することで、不思議と寓話的に見えてくる。

『模造世界』, ダニエル・F・ガロイ, 創元SF文庫, 4-488-71301-7
ネタばれあります。注意!

1964年の作品ということだからかどうか、作品世界がシミュレータだということはかなり序盤に読めてしまうし、中盤に作中でそれが明らかにされることからも、それ自体はまあ作者も別にばれてもいいということだろう。ただ、オチまでばればれなのはどうか。あからさまに伏線だもんなあ、上位の世界へ「精神的に」登ることが可能ってのは。

それにしてもこの手の装置で物理的なシミュレートまで可能なもんだろうか。物理の実験とかなあ。認識レベルでだけ、そう見えるように作ったのかね。

『ジョジョの奇妙な冒険 Part 6 ストーンオーシャン』#1(64), 荒木飛呂彦, 集英社少年ジャンプコミックス, 4-08-872866-1
なかなか意外な幕開けの第6部。まさか男に復讐して終わりじゃないだろうから、どう話が広がるのか。