「食いしんぼCHAKAのお願いNuke It!」VOL.1
               〜禁断のホルモン焼き〜

 徒然エッセーというか、食いしんぼ日記を始めることになりました。うまく
書けるかどうかわからないし、常に新しいネタを提供できるかどうかもわから
ないけど、とにかく始めます。
 大阪はdeep down south:動物園前生れの私にとって忘れられない食べ物、
それはホルモン焼きです。大体ホルモン焼きとは?ここで言うのはいわゆるレ
バーと、てっちゃんと呼ばれるゴム状のもの。私の故郷には店先の鉄板でじゅ
ーじゅーホルモン焼きを焼いて売っている肉屋さんがまだ結構あります。串に
ささってるのもあり、お持ち帰りの場合は串からはずしてあるのもあります。
ホルモンという名の由来は、知ってる人も多いと思うけど、元々モツは「捨て
るもの」=「放るもの」=「放るもん」=「ホルモン」となったというもの
と、ホルモンという言葉の響きがいかにも栄養がありそうなので、という二つ
の有力な説があるけど、定かではないみたい。まだ学校にも行っていない頃、
私に許されたお小遣いは一日十円というキリのいい額でした。その限られた予
算で一日をどう楽しく過ごすか、これは子供の私にとってとても重要なことだ
ったのね。うん。で、当時私が住んでいた界隈で手にはいるもので、その予算
内で買える「おやつ」で、私が食べたいと思うものは、たこやき7個、串カツ
2本、お好み焼きが小さく薄くなったイカ焼きと呼ばれるもの(広島風に近い
焼き方)そしてホルモン2本っていう様な感じだった。今こう書いてみてもよ
だれが出てくるけど、どれも大好きで、いつも迷いに迷ってたよ。子供の頃か
らお菓子よりもこういったお酒の肴の様なのばかり好きで、大人から「将来絶
対酒飲みになる」って言われてたね。まぁ、その予想は全くはずれたってこと
は置いといて。このラインナップの中で最もよく自腹切って食べたのは串カツ
とホルモン焼きです。何ともまぁ「濃い」幼少時代だと自分でも思うけど、う
まいもんはうまいのだ!
 ただ、こういうお腹にたまる「おやつ」は、ご飯が食べられなくなるからと
いう理由で、一応母親からは止められてたんだけど、タブーを犯すスリルの様
なものを子供ながらに感じてて、こっそり食べてました。でも、串カツやたこ
焼き、イカ焼きはOKなんだけど、ホルモン焼きだけはタレのガーリックのにお
いでばれてしまうんだよね。隠し事が今でも苦手な私は、明らかに何か買い食
いして来ました!って顔で帰宅するでしょ?で、母に「ハーッてしてごらん」
って言われるんですよ。で、ホルモン焼きを食べた日は絶対と言っていいほど
ばれる、でしょ?で、怒られるわけですけどね。何かそういうのも今ではいい
想い出として、笑い話しになってます。
 あぁ、禁断のホルモン焼き。今でも焼き肉屋でついつい「カルビ」や「タン
塩」より先に「てっちゃん」を注文してしまうのには、そういうノスタルジー
のせいでもあるんですよね。あぁだけど、これを読んでくれてる人:特に女の
子たちは、ちょっと憧れてる男の子の前で、又はまだ2〜3回目のデートやな
んかで「てっちゃん」は頼まないでね、うふふ。

CHAKA

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