食いしんぼCHAKAのお願いNuke It! vol.5
『きなこ三昧、甘くてごめん』

 私は甘いもの大好きだけど、どちらかというと洋菓子派。もちろん、嫌いなもの
は全くないので何でも美味しく頂くけど、洋菓子に比べると和菓子はそれほど好き
ではない。そんな私だけど、お菓子にまつわる一番大切な想い出は、お母さんとよ
く食べた和菓子の想い出です。私の母は、お魚が大好きな和食党で、和菓子が大好
き。よく、子供の頃、私にはチョコレートなどを買ってくれながらも、自分用には
大福、今川焼き(大阪では大判焼き、たいこ焼きなどという)、あんころ餅などを
買って食べていた。十代の後半から六十代前半の今まで人生の大半を 45kgという
体重を貫いている母だが、和菓子は大好きでよく食べていた。最近は一緒に住んで
いないのでわからないが、きっと今もそうに違いない。
 私は洋菓子派とは言え、あんこ系があまり好きではないだけで、醤油ときなこ系
の和菓子は割と好きだ。おはぎ(きなこの)、わらび餅、あべ川餅、みたらし団子
は大好きで、今でもたまに自分で買って食べたりする。
 わらび餅はきなこをつけたらすぐに食べたい。しばらく放置しておくときなこが
水分を含んで、わらび餅の表面に塗り壁を作る。ああいう風になる前に食べたいの
で、きなこにお砂糖と塩をまぜたら、わらび餅とは別のお皿に入れて、わらび餅を
一つずつその粉にまぶしながら食べる。お菓子なんてそんなにテンコ盛り食べるも
のでもないから、少ない量ならなおのこと美味しく食べたいから。
 それから、きなこのおはぎやあべ川餅は、もう大好物と言っていいほど好きで、
真剣に食べる。おしゃべりしながら食べるのはいいけれど、口の中に入っている間
は全神経を味覚に集中したいってな具合だ。みたらし団子は暖かい方が好きかな?
これもおはぎとあべ川並みの大好物である。
 昔、私が大阪の動物園前というところに住んでいた頃、時々母が気軽に入れる甘
味どころに連れて行ってくれたものだ。通天閣から続くジャンジャン横丁のアーケ
ードが、大よしというパチンコ屋(昔は食堂だった)のところで一旦途切れる、で、
信号を隔ててそこからまたずうっと続くアーケード付きの商店街。その商店街の中
にある。すぐ近所に「甘すぎてすみません」というえげつない名前の甘み処もある
が、そこは夜は閉まってしまう。お母さんと二人で夜よく行っていたお店はもっと
小さなお店で、お茶はサービス。和菓子がガラスのケースに入っていて、好きなだ
けそこから取って食べる。お皿の柄や大きさで値段が決まっているらしく、食べ終
えたら店のおばちゃんが代金を計算してくれる。今もあるのかどうかはわからない
が、本当に庶民的なお店だった。壁の角に小さなテレビがあって、誰が見ているの
かいないのか、いつもonになっていた。
 母はいつも大福を食べていたような気がする。私はもちろんあべ川餅だ。子供だ
し、日本茶の善し悪しなどわからないけど、なんだかお茶もとても美味しい様な気
がしてくる。
 かなり遅い時間まで開いているその店で、最終電車で帰ってくる父の帰宅時間に
挑戦するかの様にお母さんと遅くまでねばっていたっけ。日頃はほとんど間食をし
ないし、私にもさせてくれなかった母だけど、甘いものの誘惑には勝てない時もあ
ったらしい。

ー付録:favorites:和菓子ー
あべ川餅、いもようかん、吉備団子、白玉ぜんざい、十勝大福、みたらし団子、
みつ豆、わらび餅、きんつば、三笠饅頭、たいこ焼、生やつはしの皮だけ、
赤福餅のお餅だけ、おはぎ(きなこ)、うぐいす餅、ところてん(酢醤油)

ー番外ー
鈴一の天津甘栗(鈴一が最高峰だと思う、誰か売ってるとこ知りませんか?)

ーfavorite:洋菓子ー
パンナコッタ、いちごショートケーキ、ミルクレープ、エクレア、スコーン、
チョコレート、ティラミス、シフォンケーキ


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