チャンス

このところ立て続けに国産ロケットの打ち上げが
失敗しております。

平成11年11月15日に事故ったのがNASDA、
宇宙開発事業団のH-IIロケット8号機。今年の2月10日に
事故ったのが文部省宇宙科学研究所のM5ロケット4号機。

これらがどういう組織なのかはここを見てからここここ
見てもらえばなんだか良く分からないということが
分かっていただけるでしょう(ヤな言い回し)。

私が知ってるのはNASDAが液体燃料ロケットを、
宇宙科学研究所は固体燃料ロケットを開発しているらしいと
いうことです。

ちなみに宇宙科学研究所の個体燃料ロケットは、元を正せば
特攻機桜花のような太平洋戦争中の軍事技術に基づいていると
何かで読みました。

ところでロケットの任務とは要約すれば荷物を宇宙に上げるという事です。
あの荷物は液体燃料ロケット、この荷物は固体燃料ロケット、といった分類は
本来ナンセンスなはず。これまでも両者の統合による開発の一本化を唱える
意見がありましたが、研究者のメンツというまことにくだらない理由で
退けられていました。

しかし、両者が揃って打ち上げをしくじった今こそ統合推進のチャンスでしょう。
ロケットというだけで全然違う技術体系を有する両者が一緒にやれるのかと
お思いになる方もいるでしょうが、極論すれば
どちらかの技術は廃れても構わないのです。
要は一本化によって国が宇宙開発に使う予算を効率的に使えれば
それでいいのです。災い転じて福に、です。
21世紀も日本が技術大国である事を望むならば政府は両者の統合を
ためらうべきではありません。

 

(2000.02.13)

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