エヴァってやつは

やっと世間的には
「そう言えばそういうモノもあったなあ」
といった程度に過去のモノになってきた
「新世紀エヴァンゲリオン」ですが、DVDソフトの売れ行きが好調らしく
未だ人気は衰えず、と言った感じでしょうか。

私は偶然第一話を観て

”女性パイロットの代わりに父の作ったロボに搭乗した主人公が
 敵に対峙したところで翌週に続く”

という構成から
「ああ、こりゃまるっきりマジンガーZだなあ。」と思って以来、
これまた偶然第二十話の「ネルフ誕生」を観るまではさっぱり関心の外でした。
で、二十話以降「なんかエラい事になってるアニメじゃのう」と人並みに
ハマったわけです。
もっとも途中からの視聴だったので謎解きの方は放棄していました。

それが良かったのかも知れません。

おかげで”問題の最終二話”と呼ばれる第二十五、二十六話を観た時に
釈然としない思いを抱きつつも

「ああ、これは中学生向けのドラマだったのか」

と私の中ではすんなり決着してしまったからです。
だってあれでしょ、他者との関わりとか自分の存在の意味とかってみんな
中学生の頃
(正に主人公碇シンジ君の年齢)に
一度は済ませちゃってるでしょ?

謎解きの方も赤城リツコ博士の
「私達にも本当のことは分からないもの。」
のセリフで片づけちゃってたし
(後に劇場用映画として制作された「END OF EVANGERION」を
見た限りでは最低限の謎解きがなされていた、と言うことが判明しましたが)。

確かに初回から欠かさずに観ていたファンにとっては
手ひどい裏切りでしょうが、中途半端な視聴者の私は
特に腹も立ちませんでした。

そのせいで劇場版は監督の芸を楽しむといったスタンスで観る事が
出来ましたし(二号機の目が本当に四つあったのにはビックリしましたが)。

ですから劇場版に「やっぱり訳が分かん」とさらに腹を立てた
謎解き重視派のファンや、いい歳して主人公の中学生シンジ君に
過剰に感情移入していた人々の存在には少々驚きました
(控えめな表現)。

こう書くと私の事を「変に醒めたフリをしたヤな奴」とお思いになるかも
知れませんが、私は「END OF EVANGERION」
優れたドラッグムービー
であると大評価していますし、
庵野監督の(観客罵倒も含めた)サービス精神には心から感服しています。
ラストの絶対に予測不可能な
空前絶後の
情けないオチも大好きで
劇場に四回も足を運んだほどです。

とまあ、今頃なんでこんな古いネタを書いてきたかというと
「エヴァンゲリオンは中学生日記」
というフレーズをついさっき思いついたからです。

(00.04.21)

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