神話崩壊!  オイルの恐ろしいポリマー沈殿


以前の記事に書きましたエンジン内から出てきた正体不明の塊の正体が判明しました!

以前の記事はこちら
14.8周年記念?! フルカスタム 組付け編


これがオイルギャラリー、オリフィスに詰まっていた正体不明のカスです。
ヒートガンで熱を加えると溶けて、パーツクリーナーでも溶けてしまう。
液体ガスケットとは明らかに異なるものです。


それは、なんと! オイルの中に配合されている増粘剤(ポリマー)が変質したものでした。
保管していたM T L の O00V ファクトリーライン 10W−40を贅沢と思いつつも
通勤快速のV125に注入していた時に、ボトルの底からゴロっと音がしてなんだろと
思ったところ白色半透明の塊が出てきたのです!

ペットボトルに残りのオイルとともに入れて激しく攪拌したところ、オイルは濁り分散された
ものの、2日ほど経つと、底に白色の物質が沈殿して堆積したではないですか!

しっかり溜まっちゃってます(@_@)


手持ち在庫のボトルを見たら、オイル量確認窓から底にしっかり沈殿物が
あるじゃないですか!!

量の多少はあるものの、他のも見るとやっぱりありましたね。


そこで、この物質について、この モ ュ ル の総輸入販売元のテ ノ ル ジャ ンに
メールで問い合わせました。

その回答が、こちら!



>お問合せありがとうございます。

>ボトルの底に溜まった物質は、ベースオイルの一部です。
>このベースオイルは特殊なベースオイルであり、比較的他のベースオイルと混ざりに
>くい性質を持っています。 とくに、長期に渡って保管されるとこのような傾向は多
>く見られます。

>しかし、温度が上がることによって容易に溶解しますので、エンジンに入っても問題
>はありません。

>以上よろしくお願いいたします。

>TJ W○b○a○t○r <w○b○a○t○r@m○t○l.c○.j○>



こっちは、それでエンジンブローしてるんだぞ!と言い返す事も考えましたが、言った所で
オイルの成分が変わるわけでもなく、止めました。
私のエンジンの中で沈殿したものが、熱で溶解しオイルと共にオイルラインに回って
ヘッドに行く途中のオリフィスやリリーフバルブなどを詰まらせたんですね。
上記の返信でおっしゃる通り、エンジンの熱で容易に溶解し冷えると固まる、
オイルギャラリーの中でどのような事が起こったのか容易に推測出来ます。


M T Lのオイルはエステルオイルの代名詞とも言われるほど、高品質でとても良い
オイルで私も車、バイクにと愛用していたのですが、数年前に成分の仕様変更があり、
その頃からダメだと言う噂は聞いてましたが、まさかここまで劣悪になってしまったとは
思いませんでした。

毎日使用するようなバイクでしたら、いつも攪拌されるのでポリマーが分散して問題は
出ないと思いますが、私のゼファーのようにショップでデモ車のように長期保管されている
車両は、オイルパンにたっぷりとポリマーが沈殿してしまっていたものを考えられます。
エンジンの仕様変更、オーバーホールを重ねていつもエンジンを開けていても、
これですから長年に渡り堆積されちゃったらどうなることか!
少なくてもエンジンオイル量(3L)、つまり写真の三倍のポリマーが沈殿していたと
考えるとそれは恐ろしい限りです。



信じていたエステルの代名詞の高品質のオイルに裏切られたという感じです。
ガタガタと音を立てて神話が崩壊ちゃいました。(>_<)
オイルに関しては、いろいろな意見があると思いますが、もしもこのオイルを使う場合は
少なくても使用前に、ボトルの底に沈殿物が無いか確認してください。
私と同じ、トラブルに見舞われないためにも!

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