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★ 学習タイプリモコン比較結果 ★

様々な市販の高機能リモコンと欲しい機能を比較検討しました。
結局は自分で作るらないと満足のいくリモコンは手に入りそうにありません。



−−− 目 次 −−−
1.比較対照機種
2.必要十分なボタン数
3.PCとの接続
4.ディスプレイ
5.その他
6.まとめ


1.比較対象機種

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 学習型のリモコンは各メーカーからいろいろと売り出されています。大枠として 次のような種類があります。
  1. 汎用的で比較的簡単に扱えるタイプ(5,000円程度〜1万円程度)
    ビクター・RM-A1500、マランツ・RC1400、 スギヤマエレクトロン・クロッサム2+に代表されるいわゆる学習タイプの 汎用リモコン。
  2. 超高機能高価格でタッチパネル採用のリモコン(2万円以上のものが多い)
    マランツやxxに代表される高機能タイプ。リモコンというより携帯端末の ようなもの。
  3. 完全汎用の学習リモコン(ダイセン T48/T64等)
    ダイセン・T48やT64に代表される汎用リモコン。民生用というよりは業務用か?
上記3種類のうち、今回のターゲットは(1)項の簡単に扱える汎用タイプに なります。(2)は価格的に論外ですし、液晶タッチパネルは意外と使いにくく、 一度に表示されるボタン数にも限りがあります。そうすると、いちいち切り替えて 使う必要が発生し、結局煩雑な手続きをしないと目的の操作ができないという ことになってしまい、最終的には元の機器付属のリモコンを使うはめに なってしまいます。(3)はまったく同じボタンが整然と並んでおり、 ラベルも番号がついているだけで、いざ使おうと思っても、どのボタンを 押せばいいのかわからなくなってしまいます。これでは使い物になりません。 結局使えるもので比較しようとすると、(1)のタイプがターゲットとなります。

 次に具体的にどんな機種をターゲットにするかですが、インターネット等を いろいろと調べた結果、有力機種として以下のような特徴がわかりました。
  1. ビクター RM-A1500 (6,000円程度)
    これはかなりいけてるようです。機種切り替えと電源以外の37キーすべて 学習したコードに設定可能で、全6機種分記録でき、マクロ動作も可能です。 マニュアルを見る限りはエアコンや照明器具にも使えそうです。 また、小型の液晶ディスプレイがついています。購入を考えたら 最有力候補です。
  2. マランツ RC1400 (15,000円程度)
    これもかなりいけてます。ビクターと同様に機種切り替えおよび電源キー以外 すべて学習したコードに設定可能で、全12機種、記憶容量として512KByte 持っているとのことです。当然マクロ動作やエアコン、照明器具にも 対応可能です。値段はちょっと高いですが、その分高機能ですし、手が出ない 価格ではありません。これも有力候補です。
  3. スギヤマエレクトロン クロッサム2+
    この手のリモコンとしては唯一PCと接続して、いろいろな設定ができます。 ただし、ちょっと古いので、エアコンや照明器具には対応できない可能性大 です。また、BSデジタルチューナー等への対応も不安です。PCに接続して 設定できるのは大変大きな魅力ですが、リモコンとして使うことを 前提にすると、ビクターやマランツに比べてちょっと劣る感じがします。
  4. SONY RM-VL1000U
    これも学習タイプのリモコンで、デザイン的にはSONYらしいものに なっています。ただ、これはリモコン操作を始める前に必ず機種切り替え ボタンを押さなければならないため、すべての操作が必ず2アクション以上に なるそうです。今回の4機種の中ではもっとも使いにくそうな感じです。
 以上のような検討結果から、今回は、ビクターRM-A1500および、マランツRC1400を 比較対照として検討することにしました。

2.必要十分なボタン数

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 まずはリモコンとして必要十分なボタン数を検討します。ボタン数を割り出す 前提条件は、各機器付属のリモコンをひとつにまとめることができるということで、 具体的には以下のような考え方となります。
  1. 普段使用するボタンは機器付属のリモコンと同様、一発でできること。
    普段使用するというのは、年に数回以上(1〜数ヶ月に1回以上)使うもの。 年1回以下とか、購入後最初に使ったきり、一度も使わないボタンは省略する。
  2. 数機種程度は一発で電源ON/OFFができること。
    電源ON/OFFに必ず機種切り替えボタンを押さなければならない (2アクション必要)というのはいただけない。
以上の2項目についてそれぞれ検討してみます。
必要されるボタン数
現在の我が家でもっとも多くのボタン数が必要とされるのは、DVDレコーダです。 DVDの録音・再生に加えて、チャンネル切り替え、入力切替もあり、いずれも ちょくちょく使うものですし、TVに必要とされるボタンに加えて、DVDの再生に 必要な設定ボタン、録画に必要な設定ボタンが必要です。検討してみた結果、 以下のように、意外にも普段から多くのボタンを使用していることが わかりました。
表C1に示すようにDVDを再生するだけであれば問題ないのですが、 DVDを録画するときはボタンの数が不足しますので、ページを切り替えたり 複数機種として登録し、機種を切り替える必要が発生します。 これでは結局煩雑な手続きが必要になってしまいます。

表C1:必要ボタン数
DVDレコーダリモコンボタン Victor RM-A1500 マランツ RC1400
録画、再生、一時停止、停止、早送り、
巻き戻し、スキップ(前)、スキップ(後)
実現可(それ用のボタンあり) 実現可(それ用のボタンあり)
アップ、ダウン、右、左、
メニュー、決定、戻る、タイトル
実現可(それ用のボタンあり) 実現可(それ用のボタンあり)
DVD切り替え、ビデオ切り替え 実現可(入力切替ボタンあり) 実現可(入力切替ボタンあり)
画面表示、スタートメニュー、録画モード、
画質確認、CMスキップ、イジェクト
実現不可
(あまりのボタンが一つしかない)
実現不可
(あまりのボタンが2つくらいしかない)

電源ボタン
学習タイプのリモコンで結構見落とされがちだと思われるものが電源 ボタンです。ビクターにしても、マランツにしても、その他のリモコンでも どれもみんな電源ボタンは一つです。他のキーに電源ボタン機能を割り当てる ことはできますが、そうすると基本的にボタン数が全然足りなくなります。 実際の使用状況を考えると、とりあえずテレビがついている状態で DVDやビデオの電源を入れて再生し、ひとまず見終わったらテレビの電源は 入れっ放しでDVDやビデオの電源を切るという使い方が圧倒的に多いです。 それを考えると、電源ボタンは複数必要です。特にDVDやビデオの再生を 行う場合は、チャンネル、音量等はテレビ、再生やメニューはDVDという 具合に分かれ、それらを同時に使いながら、電源も個別に切ったり入れたり することがほとんどです。そういったことを考えると、数種類、できれば 4〜5種類の電源ボタンを並行して使用できるのが望ましいです。
 しかし、そのようなリモコンは存在しません。。。

3.PCとの接続

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 数ある学習型リモコンの中でもPCに接続できるのはクロッサム2+だけです。 さまざまな機種に対応し、将来的な新機種にも簡単に合わせることを可能にしようと 思ったら、PCに接続して色々な設定ができるのは非常に大切かと思います。 また、PCに接続できれば、リモコン内部に大きなメモリ容量は必要ありません。 いろんな機種への対応コードはPCに保存しておき、リモコンに必要な分だけ ダウンロードすればいいからです。
 マクロ機能の設定や、ボタンのアサイン等もPCから設定できれば非常に 簡単にできそうです。さらに学習機能にしても、すべてをリモコンの中だけで やるよりは、取得したコードを一度PCに送信し、リモコンに適した形に加工して 再度リモコンにダウンロードしたほうがよほど簡単にできそうです。
 なかなか目的を達成できるリモコンはありません。。。

4.ディスプレイ

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 ビクターRM-A1500、マランツRC1400には液晶ディスプレイがついており、様々な 設定にわかりやすい名前をつけて保存できるというのが売りの一つになっています。 しかぁぁし!これが大きな落とし穴です。
 液晶ディスプレイは暗いところでも見えるようにとなると、バックライトがいるし、 そもそも、表示しっ放しにしておくとそれなりに電力を食うので、電池で動かす リモコンにおいては、しばらく時間が経過すると、表示を消すようになっている はずです。リモコンを使うシチュエーションを考えると、これは非常に使いにくいもの となります。テレビやオーディを使用し、長時間経過した後またテレビをつけようと 思ってリモコンを手にとったとします。さて、どの機種が選択された状態になって いるのでしょう?液晶ディスプレイが消えてしまっている状態ではどれかのボタンを 押して表示が復活しないとわからないのです。結局長時間空けてから使用する場合は 機種選択ボタンを押してから電源スイッチを押すはめになります。普通であれば 電源ボタンをポンと押せばいいものを、わざわざTVを選択してから電源ボタンを 押さなければならないのです。大変わずらわしいものとなります。
 無理に液晶ディスプレイを表示しっ放しにしておけば、頻繁に電池交換が必要と なり、これも面倒です。それを解決するために充電式電池を採用したとしても、 今度はそれはそれで、置き場所が限定されてしまいます。ドッキングステーション みたいなものを用意し、リモコンは常にそこにおいておかなければなりません。電池で 長時間動作し、どこにでもおけるのがいいのに、これではお粗末です。。。
 必要なのは、表示が消えてしまう液晶ディスプレイではなく、ロータリースイッチ でも何でもいいから、選択している機種がいつでも認識でき、永久に消えない 表示です!!
 なかなかいいものがありません。。。

5.その他

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マクロ機能
 その他の機能として大切なものに、マクロ機能があります。これも要注意です。 学習型のリモコンによくあるのが、

「TV電源ON→入力をDVDに切り替え→DVDの電源をON→AVアンプの電源をON→音声を DVDに設定→再生開始」等の一連の操作をマクロ機能によって一つの操作で行うことが できます。

といった売り文句がよくあります。しかし、トグル動作やインクリメンタル動作する ものではこれがまったく役に立たないのです。
 まず電源ですが、ほとんどの家電製品は電源はトグル動作です。電源ボタンを1回 押すと、電源が入り、もう一回押すと切れます。それでは、上のマクロ動作を テレビの電源を入れた状態で実行したらどうなるでしょう?結果として、テレビの 電源が切れ、その他の機器は電源が入って各設定を行い、最後にはテレビが切れたまま DVDの再生を始めてしまいます。困ったもんだ!!です。
 さらに入力切替ですが、インクリメンタル動作のものがほとんどです。入力切替の ボタンを押すごとに、ビデオ1→ビデオ2→DVD1→DVD2 といった感じに順に 切り替わっていきます。そうすると、上記マクロ動作は常に一定の状態から 始まらなければ目的の機能を達成できないということになります。
こりゃまた不便ですねぇ。。。そうなんです!!マクロ機能というのはそんなに 使うものではないんです。。。
複合機能
 もう一つ大切なものに複合機能があります。マクロ機能は一連の操作を まとめて一つのボタンにしてしまう機能ですが、複合機能は、ボタンとしての 機能は付属リモコンと同じですが、必要なボタン機能を機種切り替え等を 行わずにできるようにするものです。学習タイプのリモコンなら、必要な ボタンに必要な機能を割り当てればいいので、「当たり前じゃん」と 思われるかもしれません。。。がしかし、学習機能があり、機種切り替えが あるからということで、ボタンの数を減らしているものが多いのです。 っということは、複合機能ができるとうたっていながら実際にはほとんど 不可能というのが多いんです。
要はある程度のボタンの数は必要ということになります。
うまいリモコンってなかなかありません...

6.まとめ

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結局、どこを探しても以下の項目を満足できるリモコンがございません。 作るしかないようです...
  1. 必要充分なボタン数が確保されていること。必要最小限では不可。 DVD録再に対応するためには、通常のボタン以外に、スタートメニュー、 画面表示、録画モード、画質確認、CMスキップ等のボタンを確保できること。
  2. 電源ボタンを独立して複数確保できること。できれば5個くらい欲しい。
  3. PCと接続し、学習や設定が柔軟にできること。
  4. 液晶ディスプレイを使わずに人目で選択している機種(モード)がわかること。
  5. 普通の電池動作すること。ドッキングステーションみたいに置き場所を 限定しなければならないものは不可。
  6. 通り一遍の複合機能ではなく、ちゃんとした複合機能ができること。
  7. 大きさは多少大きくなってもOK。 小さければ小さいほど良いというわけではない。
厳しい注文かもしれませんが、やればできそうです。。。