- フロントストラットの構造についてはこちらを御覧ください.-
フロントストラットの脱着とリペア
- Parts List -
- F. サスペンションシリンダー(アッセンブリ):RP 95 650 942
- スライドベアリング:96 004 372
- シリンダーシール:95 597 221
- スフェアマウント部 O-Ring:24 826 009
- リークバックホース:95 622 818
- リークバックホース・カラー:RP 96 127 591
- 規定トルク -
- ハイドローリック・ユニオン(8mmナット):0.8-0.9kgm
- アッパーマウント:2kgm
- スフェアサポート:25kgm
- スライドベアリング:8kgm
- スウィベル側シリンダー固定ボルト:7kgm
- 取り外し -
- フロントをリフトアップしてウマを掛けます.
ウマはサブフレームに掛けた方が安全です.
BXはサイドブレーキが前に効くため、後輪に輪留めをしたほうが安全です.
車高調整レバーを最低位置にしてタイヤを取り外します.
フロントサスペンション全体を持ち上げて、内部のLHMを戻します.
伸びたままの状態で作業を開始すると、かなりの量のLHMがシリンダー内部に残っています.
予備のLHMを用意したほうが良いと思います.
- フィルターレンチでスフェアを取り外します。
- 高圧配管のジョイント(↓)、クランプ(↑)、アッパーマウントの取り付けボルト(↑)を取り外します。
- リークバックホースのボディー側を引き抜き、スウィベルのピボットクランプ(↓)を緩めます。
- 先にアッパーマウント側を外し、次にスィベル側を抜きます。外筒を握って少しずつ上向きにこじれば外れます。
ストラットを取り出します。
- スフェアサポートとアッパーマウントに合わせ印をつけます。再組付けの時の目印として必要です。
スフェアサポート頂上にある固定ナット(36mm)を外します。
- シリンダーの頭をプラスチックハンマーで軽く叩き、アッパーマウントとスフェアサポート、シリンダーを分解します。
ダストブーツはアッパーマウントにつけたまま、ストラットの外筒から取り外します.
シリンダー上端のリング状のナットを取り外します。
- ストラット外筒とスライドベアリングにパイプレンチを向い合わせに掛けて回します。
レンチは45cmのものに1m位の鉄パイプをはめ、延長する必要があります.
ある程度緩むと手で回せます。
外したスライドベアリングを引き抜きます。
- ストラットを逆さにして中身を抜き、内部を洗浄します。
各部品洗浄後、LHMを塗って組み立てます。
新しいスライドベアリング組付け時には、緩み止めをネジ部分に塗ります。
最後にパイプレンチを使って締め込みます。
- シリンダー内のオイルシールを交換します.
先にゴム、その内側(ピストン側)にテフロンシールを入れます.
- スフェアサポートにあるオイルシール(2本)は交換したほうが良いです。
ここの劣化はストラット上部からのオイルリークの原因となります。
-
次に、シリンダーにスフェアサポートとアッパーマウントを取り付けます。
この時、シリンダー上部にある穴とスフェアサポートのスフェア捩じ込み部奥にある穴を合わせます。
ここがLHMの通り道となります.
7mmの丸棒などを入れて位置決めし、アッパーマウントとスフェアサポートの位置合わせをして、頂部のナットで固定します。
-
ストラットは先にロアアーム側を入れて固定したあとシリンダーを延ばしてアッパーマウント側に固定します。
リークバックホースをボディー側のパイプに差し込みます。
- LHMの高圧配管、スフェアを取り付けます。
配管のジョイントのシールはなるべく新品を使います。
- タイヤをつけ、車高を上下させて作動と漏れを観察して終了。
(C) Y. Narabayashi