Back Numbers : 王様の耳はロバの耳!2000年版



(一番上が新しいもので、下に行くほど古くなります。)

【ダンサー・イン・ザ・ダーク】のCMで、映画よりも自社の名前を大きく目立たせていて映画関係のCFでは常識外れに見苦しいなぁと思っていた特別協賛のアルゼとかいう会社が、年末頃に脱税で捕まっていたのをニュースで見掛けた。何の会社かと思っていたら年商一千億とやらのパチスロ機器関連のメーカーとか。うーん成程、何か押しの強い会社だと思っていたのよね。

銀座のシネパトスを筆頭に、渋谷の東急3、新宿のシネマミラノ、池袋のシネ・リーブル、上野のスタームービー、等々という【ナトゥ 踊る ! ニンジャ伝説】の上映館のラインナップを見ていると、年末の興行でどこもギッチギチのスケジュールの中に無理矢理ねじ込んだという風情がいかにもよく分かる気がする。まぁ一応映画の方が世紀の変わり目の年末っていう設定みたいだから、どうしてもこのシーズンに ! という気持ちは分からないじゃないけどね。

【グリンチ】はクリスマス・ファンタジーのはずなのに、どうしてもっとそこんところに焦点を当てたファミリー向けの宣伝をしないのか。よく分かんない。

タイ映画の怪作と噂に聞く【6ixty nin9<シックスティナイン>】が早くも年内に、新宿のシネマスクエアとうきゅうで公開になるようだ。いろんな事情はあるのだろうが、基本的に、気になる映画がお蔵入りになったりせずにさっさと公開されるのはありがたいことだ。で、どうだろう ? シネスクも最近少々プログラムが不足気味のように見受けられることだし、この際アジア映画の専門館になってみるというのは ? 日本未公開のインド映画の大作、中国・韓国などの埋もれた怪作、東南アジア、はたまたイラン・トルコ・アラビア方面まで視野に入れた西アジアの映画等、探せば結構ネタは尽きないと思うんだけどな。

大江戸線が出来て何が便利になるかというと、新宿~六本木間の場所移動がラクになること。六本木で観たい映画がある時には大抵、余所とのハシゴだからねぇ。ただ、シネヴィヴァン六本木が閉鎖した頃から、六本木に足を踏み入れる回数もめっきり減ってきていて寂しいのだけれども……頑張れ、俳優座 !

総合警備保障のCMで、真ん中辺りで一瞬頭を抱えているのは、もしかして諏訪太朗さん…… !? きゃーっ !!

今度、ハリウッドで作られたペネロペ・クルス主演の映画が公開されるらしい。予告編を見る限り何とも安易な感じの企画だったのだが、それにしてもスペイン出身の彼女がブラジル人だっつー設定ってのは……ラテン系だから皆一緒でいいだろうってか ? うーんそれって、日本人も中国人も韓国人も皆アジア系でまとめちゃったりするのよりもひどくない ?

げ、今回もまたNHKの『八犬伝2001』を見るのを忘れてしまった ! 鈴木あみちゃんはともかく、千原兄弟(特に浩史君 ! )はちょっと見逃せないはずなんだけど、結局まだ一回も見ていないとは !!

先日うーぴーの二人で、本当にたまたま、緒方直人って最近『世界遺産』の仕事以外で見ないねぇ、でもあの人声は悪くないもんねぇ、このままじゃ森本レオ路線まっしぐらなんじゃないの ? なんて話をしていたのだが、何と今度彼の主演映画が公開されるらしいことを耳にした。その名も、【郡上一揆】 ! ……うーん言われてみればねぇ、今までの時代劇って出てくるのはお侍さんばっかりで、民衆の側を主人公にしたものってほとんどなかったような気はするから、きっと素晴らしく高い志の元に創られた映画なんだろうとは思うよ ? でも何故今の時代に一揆なの ? それって果たしてどれだけお客さんにアピールするのかしら……そりゃよっぽど気合いを入れてパブリシティをしなけりゃ多分相当難しいだろうに(しかも来月にはもう公開らしいのに)、そんな映画があること自体、ほとんど聞くことすらないんですけれども……大丈夫 ? 他人事ながら。

北野武さんが出ているジョニーウォーカーのCMって庵野秀明監督の【ラブ&ポップ】のラストシーンのパクリじゃない ? とは常々思っていたのだが、今度の日清ラ王のCMって、これはもう完全に阪本順治監督の【王手】の対決シーンそのままじゃないの ! そういうのってありなのかなぁ ? どうなんだろう ?

下北沢に『TOLLYWOOD』という短篇専門の映画館があるらしい。短篇にも見るべき作品は多いことだし、見る際の負担が時間的にもお金的にも少ないことを考えれば、アイディア自体は実に素晴らしいのではないかと思われる。が、いかんせん、短篇を見るためだけにわざわざ下北沢まで出掛けるということは通常なかなか出来ないのだ。ああ勿体ない ! これが渋谷、せめて新宿などの、他の映画館もたくさんあるターミナル・ステーションにあればもっと利用しやすかったのではないかと思うのだが。まぁそれはそれで激しく実現が難しいのかもしれないが……うーむ。

【漂流街】のイラスト仕立てのポスターに、フキダシで申し訳程度に“LOVE”とかつけ足してあるのを見ると、製作者側が思っていたよりも内容が過激だったかもしれないという計算違い、その辺りありがちな言葉で客を胡麻化してとにかく何とか劇場には来させようなんて意図がどうも匂ってくるような気がしてしまうというのは、あんまりにも穿ち過ぎなのかもしれませんが。

【学校IV】のチケットを購入して「しまったぁ ! 」と思った。いや別に、326さんが嫌いという訳ではないんですけど……出来れば自分とはあまり関係のない所で棲息しておいて戴きたかったというか……私はあれを見ていると、大昔に持っていた妙に肥大した自意識過剰さ(若気の至りともいう)が思い起されて、どうにもいたたまれないような気持ちになるのですが。あれを商売にしているオトナの人達って、その辺り、平気なんですか ?

日本では今度のお正月に公開されるらしい【ダイナソー】とかいう映画、CGとかはすごいのかもしれないが、予告編等を見る限り内容的には完全にお子様向け、というより相当幼稚みたいねぇ……。まぁ、日本とアメリカではアニメに求めるものが元々根本的に違うのだ、って話に還元されるのかもしれないけど。

河瀬直美監督は今年の3月頃に離婚していたらしい。私は監督のプライベートな部分を云々したい気持ちは微塵も無い、というかそのような部分にはあんまり関わりたくはない。だから今後は、一個人としての河瀬直美さんの生活がどのように変遷していくのであれ、出来れば映像作家としての“河瀬直美”という名前は変えないでおいてもらえないものだろうか。作家としてのペルソナと一人の人間としてのペルソナって、深く関わりあってはいても、実は少し別個の存在だと思うんだよね。作家としての名前って、むしろその作家の作品世界を概念として表す記号みたいな側面があるだろうし、また世間での通り名って屋号みたいなものでもあるだろうしで、あんまりコロコロ変わっていたら毎回対応するのもメンド臭いしさ。実際、世間一般の人もいちいち覚えてられないんじゃないかと思うしね。

【エクソシスト】といえば、まだ小学生だった頃、いくら泣いても到底足りないほど心底から恐いのが大嫌いだったのに ! イトコのおにーさんに「絶対見に行きます」という誓約書を何故か無理矢理書かされたことを覚えている。その時は幸いにしてその誓約は果たさずに済んだが、大きくなってから向学のために恐る恐る見てみたかの作品は、下品なスプラッター系ホラーなどとは一線を画した、何とも格調の高い逸品だった。今回公開になるという完全版は特に見に行くつもりはなかったのだが、しかし公開の2日前にいきなり延期だなんてあんまりじゃない ? 私が通り掛かった某映画館では【マトリックス】を900円で興行していたが、事情説明のため入口に貼られていた中止を要請する内容のビジネスレターのコピーは、味もそっけも無い定型文の紋切型だった。う~ん、こりゃ完全に舐められとるなと思ったのは私だけではあるまいテ。今更年内に公開するとか言っても、遅いっつーの。

ラース・フォン・トリアー監督/ビョーク主演の【ダンサー・イン・ザ・ダーク】は松竹系の全国規模公開になったんですか……いくらアスミック・エースが宣伝配給に絡んでるからって、大丈夫かなぁ……。

お台場『シネマメディアージュ』レポート : 先日、【独立少年合唱団】を見るために始めてお台場へ行った。確かに新しくて広々としてるし、キレイでいいんだけど……観光地であるお台場行きの「ゆりかもめ」はキップを買うのだけでも大行列で一苦労だわ、都心から時間もお金も掛かり過ぎるわ(新橋から往復で620円 ! )、いざ駅に着いてもだだっ広くて映画館になかなか辿り着けないわで、いざ映画を見る頃にはすっかり疲れてしまっていた。お台場に遊びに行くついでに映画でも、というのならまだアリなのかもしれないが、映画を見るためだけにわざわざお台場まで行くというのには、かなり無理があるかもしれない。たくさん見る人だと、都心にある他の単館上映館との掛け持ちも難しいしね。まぁ一回は行ってみたかったから今回はいいんだけど、今後はもしここで単館扱いの上映があったとしても、都心にムーブオーバーしてくるのを待とうかと思っている。

北村一輝さんの追加情報 ! なんと来年のNHK大河ドラマ『北条時宗』にレギュラー出演するのだそうです ! うわぁどうしよう。大河ドラマを毎週見るのなんて20年くらい前の『花神』以来だわ ! (年がバレるって……。)これで、来年本格的にブレイクするのは必至でしょうね。彼の良さが一般的に認知されるようになればとっても嬉しい でも、一抹の寂しさもあるような気がするのは、オールド・ファンのわがままな感傷ってもんなんですね、きっと。

テレビドラマがどうも苦手なのには色んな理由があるが、“毎週続けて見る”という根性が無いというのは大きいように思う。そんな私が本クール、欠かさずチェックしているのが、フジテレビ系の『神様のいたずら』。無論、主演の岸谷五朗さんが見たい……のではなくて(阿部寛さんはちょっと見たいかもしれないが)、一番のお目当ては何といっても北村一輝さん。何 ? 先クールの『リミット』にも出てたじゃないかって ? だって毎週の登場という訳じゃなかったし、タイ人ブローカーなんていう胡散臭い役を宛てられてるのもなんか納得いかなかったし……。今回は脇とはいえ一応主要な登場人物の一人で、何と毎週必ず出番があるのが大違い ! よく考えたら、彼がコメディを演るのって初めて見るように思うのだが、主役を立てる受けの演技もバッチリだし、さすがに何をやらせてもウマいですねぇ~。ドラマの筋書きはさて置いても(?)、これからの展開がますます楽しみでっす !

【セクシュアル・イノセンス】 : 原題を直訳すれば「性的イノセンスの喪失」。そのコンセプトって今時、悪い意味でナイーブ過ぎやしませんか ?

70年代に一世を風靡したジョン・トラボルタは、その後、作品の選択眼に少し問題があったせいで80年代は停滞を余儀なくされてしまったのだと、本人自らがどこかのインタビューで語っていた。……最近の出演作を見るにつけ、その悪癖がもしかして少し復活しかけているんじゃなかろうかと思うと、他人事ながらどうも気になるのだが…… ?

何か名前が似てるなぁとは思っていたのだが、ジョーン・キューザックとジョン・キューザックって姉弟だったのね。(小ネタですまん。)

池袋の文芸坐が復活するのだそうだ。あまり名画座へ足繁く通うタイプではなかった私が言うのは何だが、それでもやはり実に御目出たいことだ。その勢いで、かつて常時3本立て1000円という他の追随を許さない興行をしていた三鷹オスカーも、どこかで復活を企てていてくれないものだろうかしら。

映画鑑賞のお供はサンドイッチに限るな。とて、先日いつものように有楽町阪急のアンデルセンに向かったら……なんと地下の食料品街が丸ごと洋服のフロアと化していて、アンデルセンも何も跡形も無いんでやんの !! ど、どうしてくれるんだぁ~っ !! 私のささやかな楽しみを返してくれ~っ !! ……あぁ、後はプランタンのビゴの店くらいにしか望みを繋げなくなってしまったか……。

【ライフ・イズ・ビューティフル】以来何だかうやむやのうちに定着してしまったのだが、個人的にはやっぱり許せないわ、ヨーロッパ語の原題をわざわざ英語に直して無理矢理カタカナにしてる邦題って。私ゃ生まれながらに慣れ親しんでいる日本語をこんなにも激しく愛しているっちゅうに、配給会社の人ってみんな、そんなにあめりか人にでもなりたい訳なの ?

【ことの終わり】の予告編はまぁ普通のいい感じの出来。でも最後に瀬戸内寂聴のコメントを大写しで入れるセンスっていうのが、どうにも解せない。おまけに、「見終わった後感動のあまり席が立てなかった」とか、そういう本っ当に誰~にでも言えるような陳腐なセリフに、意味なんてあるのか。もうエエっちゅうんじゃ、そういうのは。

ハロルド・ライミス監督(【アナライズ・ミー】【恋はデ・ジャ・ヴ】etc.……【ゴーストバスターズ】の脚本を書いて出演もしている ! )という人が割と好きなので、今度ブレンダン・フレイザー君が出演するという【Bedazzled】という映画を結構楽しみにしていたのだが……この映画の邦題の古くささ、安っぽさときたらもう。ここに書くのすら何だかはばかられてしまうので、皆様各自でどの映画のことか探してみて下さいね。私ゃこんな題名の映画、マジで恥ずかしくって見に行けないっすよ。どうしてくれるんだい。(その後の情報で、どうやらこの映画はリメイク作品で、今回の題名はオリジナルと同じものが使われているらしいことが判った。でもリメイクだからって同じ邦題にしなくったっていいはずなんじゃないの ? 時代も違うってのにさ……。)

【キッド】という映画、私は嫌いじゃなかった。でも【グリーンマイル】を超える感動、とかいうあの宣伝文句は一体何なんだ !! 全然タイプの違う映画じゃねーの !! 両者に何の関連性もないし、そこに出してくる必然性も何も無いでしょう !? ああもう、淀川さんが亡くなってからというもの、一部の映画では宣伝の質がどんどん落ちていっているような気がするのだが ? 私ゃ、思わず唸らせられるようなプロフェッショナルの仕事が見たいんだよう !

【ウォレスとグルミット】のニック・パーク監督の新作【チキン・チキン・ラン・ラン】が公開延期になったそうな。何でも、この映画の日本での配給権が、映画に出資していた韓国の会社に移ってしまったからだとか。これで少なくとも日本での年内の公開は無くなってしまったことだろう。どうせ私ら観客なんて、映画の行く末を指を加えて見ているしかないサルみたいなもので、金をもうける側からすれば泣こうが悲しもうがヘでもないのかもしれないけどさー。とにかく早く公開を決めて、これ以上心象を悪くするようなことはしないどいてもらいたいもんです。

どうして一部の映画館では、いくら混んでいるからって、立たせたままの観客を狭ーいところへぎゅうぎゅうに押し込めるだけ押し込めて待たせるなんてことをするのだろう。まるで収容所の囚人か何かになったみたいな気分。いつか誰かが絶対に酸欠とか貧血とか心臓発作で倒れるんじゃないかと、並ばされるたびいつも思ってしまう。この手の客あしらいのオペレーションって、半世紀前の方法と全然変わっていないんじゃないのかしらね。

ヒット映画は少しでも長めに興行を続けたいという映画館側の気持ちも分かる気はする。でもそうなると、次に予定されている映画の公開は後に延ばされてしまうので、そちらの映画の配給会社の人にとっては気が気じゃないだろうなぁと、いつも夏になると思い起こすのである。あきらかに真夏向き、といった作品が、8月の終わりとか9月の始めの公開にずれ込んでしまうことが多々あるからだ。今年の【オルフェ】なんかもそうである。一応ギリギリ夏に引っ掛けている気持ちはあるのだろうが、実はこの時期には既に夏の終わりの気配が忍び寄ってきているのだ。いまいち気分が盛り上がらないこと夥しい。

CSアナログ放送からの無償の移行措置により、ここ何年かはディレクTVを視聴していたのだが、この度とうとうディレクが潰れてしまったのに伴い、我が家でもスカパーの視聴を開始することになった(またまた無償で移行してもらえてよかった……だってボーナスを一回はたくぐらいの初期投資はしてるもんね)。基本的なチャンネルは共通しているものもあるのだが、やはり多少はチャンネル数も多いので、テレビっこの私達としては楽しい。ただ、ディレクにしかなかったチャンネルで心残りなものも2~3あるのだが、これらの局はそのうちスカパーの方に移行してくれるのでしょうか ? (無理かなぁ)

各鉄道会社が毎年この時期に夏休み中の子供を当て込んで行なっている『スタンプラリー』なるもの、多分2~3年にJRが『ポケモン』でやって当たったからだと思うのだが、ここのところどこの会社も、映画やアニメのキャラクターとのタイアップの争奪戦を右へ倣えで繰り広げている印象がある。しかし、件の『ポケモン』の時を除いて、実際にラリーをやっている子供なんて私は見たことがないんだけども ? そんな企画をルーティンワークにしてしまうことに、果たして意味があるのでしょうか ?

その後聞いた話によると、『愛のコリーダ2000』は完全オリジナル版とは銘打ってあるものの、ボカシ等はやっぱり入るのだとのこと。う~んそれって、本来あるべき姿の“オリジナル”の味わいとはやっぱり違っているのでは。何かちょっとサギだわ。(でも多分観に行くけどさ。)

先日、渋谷のシネ・アミューズに行ったら、『愛のコリーダ2000』なんて書いてあるポスターが貼ってある。すわ、どんなパチモン企画だ、そりゃひでぇと思ってよく読んでみたらコレが、なんと本物の【愛のコリーダ】の完全オリジナル版上映だというではありませんか ! 凄い ! さすがアミューズだ ! エライ ! ああもう興奮状態で何を言っているのか分かりませんが。秋頃の予定だそうです。

『キネマ旬報』7月下旬号の『バリアフリーへようこそ』という企画は、かなりリキが入っていて大変素晴らしい内容だった。車椅子の方の利用しやすい映画館の考察のみならず、聴覚障害者向けの字幕製作に東映が一番熱心に取り組んでいるという話、また、視覚障害者向けに副音声を付ける試みがあるのだという話などなど、お恥ずかしながら始めて知るようなことばかりで、目からウロコがボロボロ落ちた。是非御一読をお勧めします。

団鬼六脚本・廣木隆一監督の【不貞の季節】って、予告編等を見る限り内容自体は面白そうなんだけど、しかし今時「不貞」に「季節」はないよなぁ……もうちょびっとだけ、きゃっちーな題名は考えられなかったものなのでしょうか ?

以前にもコラムのどこかで書いた覚えがあるのですが、もう一回だけ書いてもいいでしょうか ? 予告編が20分以上あるというのは絶対長すぎる。せめて15分以内にしてくれよ~。

7/1にはどうも公開される映画が多いと思っていたら、次の週にFFIXが発売になるからだったのね。つ、疲れたよう……。

【アシュラ】という映画の予告編に、女性週刊誌によく名前の出る某女優さんを使っているのを見て、あちゃー外したんじゃないの ? 思ったのは私だけ ? インド映画を見るのが嫌いじゃない層と、テレビでワイドショーとかを見るのが好きな奥様層って、明らかに重なっている部分が少ないのではないかと思うのですが…… ?

あのシネマスクエアとうきゅうで、マニラトナム監督の【ディル・セ】をやるらしい。つ、ついにそんな時代が。シネスクも最近は番組を組むのに苦労してたみたいだから、これを機にインド映画専門館に転身してみるってどないだ ? しかし【ディル・セ】の予告編ってば、いくら本国での評判がイマイチだったからって、何もイギリスでの興業成績の話まで持ってこなくてもね……。

もとの映画の映像を流さないでイメージCFを作るっていうやり方、確かロバート・アルトマン監督の【クッキー・フォーチューン】の時にもどこかの会社がやっていたのだが、【フォーエバー・フィーバー】のテレビスポットでまたもお目にかかってしまった。それって要するに、本物の映画の映像の情報は隠しといて、客はあくまでもイメージだけで判断して見に行くかどうか決めろってことになるんじゃないの ? 嫌っすよ、そんなの。

チャン・イーモウ監督の待機中の作品【ロード・ホーム】には、コロンビア・ピクチャーズ辺りが出資しているらしい。でもだからって、アメリカ人向けの英語の予告編をそのまま日本に持ってきて流すこたぁないだろう。写っているのは中国人や中国の風景なのに、紹介のアナウンスは英語。すんごい違和感。日本人にも既にお馴染みの作家の新作を売り込むんだという意識なんて全く無いんじゃないのか ? 御当地向けの予告編を作りなおす程度の予算が無いとも思えないし、手抜きも甚だしい。

【クリクリのいた夏】 : 何の先入観もなく普通に見ていたらもしかしたらいい映画だったかもしれないと思うのだ。でも、明らかに【ロッタちゃん】流行りを念頭に置いた、小さい邪気のない女の子ばかりにスポットを当てた宣伝展開が、私的には何だかな。だから多分行かないと思う。

【スチュワート・リトル】 : 例えばジム・キャリー主演の【マスク】なんかを見てても思うのだが、アニメーションで出来ることをどうしてわざわざ実写にしてみる必要があるのだろう…… ? ましてや、人間の言葉をしゃべる動物が出てくる類いのものは、どうにも違和感があって仕様がない。それもやっぱり許せるのはアニメまでだな。

松竹洋画系チェーンはいくら事実上瓦解したからとはいえ。いかにも「やっとこさ買ってきました」といった感じの映画を大きい劇場とかで公開しているのを見ると、何だかなぁと思ってしまう。あるいは、ギャガ辺りが買ってきた映画が投げ売り的に投入されているのも……。例えば【ドグマ】なんかは、本来なら単館系とかでもっとじっくり公開するべき映画の筈なのでは。こんな売り方をされてしまったのでは、映画があまりにかわいそうだぁ。

昔、某映画のインタビュー番組に石井隆監督が出ていた時に、監督がそうそう滅多にお目にかかることが出来ないくらいの超愛妻家なのを知ってビックリしたことがある(なんと小学校一年生の時に出会った初恋の人なんだそう ! )。……最近出版された監督の旧作の劇画の作品集を読み、その奥様がお亡くなりになられたのだと初めて知った。『眠れない夜のあなたに』の監督自身の手による“あとがき”は、あまりにも痛ましかった。(しかし、彼女を死に追いやったのは自分じゃないのかなんて、それだけは絶対、とんでもない間違いだと思います ! )ロッキング・オン社の渋谷陽一氏のせりふの如く、「監督、これからですよ。」としか申し述べようがないのですが。謹んで、心から御冥福をお祈り申し上げます。

Vシネはその限りではないだろうが、いわゆる劇場用映画においては、残念ながら“ヤクザ映画”というジャンルの時代的な使命はとっくに終わってしまっていると思うのだ。なのに今更【新・仁義なき戦い】を作るんですと !? しかも監督は……ええぇっ !! 阪本順治ぃ !? さ、阪本さぁん、どうしてそれを引き受けるかなぁ(泣)、私には理解出来ないでっす。

予期せぬハプニングがあった、舞台挨拶が長引いてしまった、等々……映画館の側にもいろいろ事情はあることでしょう。でも、お願いしますから上映時間がタイムテーブルより遅くなってしまった場合には、どれだけ遅れが出ているかを逐次アナウンスしてしてもらえないものなのでしょうか。次に約束がある、終電の時間に間に合わない、(次の映画に間に合わない、)など、見る側にもいろんな事情があることくらいお察し戴いてしかるべきではないかと、いつもいつも思うのですが……。

【キャリー2】なんて、駄作になると最初から運命づけられているようなシロモノを冗談でも作ろうと最初に考えた奴は一体誰だ~ !! 映画界をナメてかかるのもいい加減にしといて欲しい。

【ロッタちゃん】は大々ヒットしたみたいで、今度は続編まで公開されるとのこと。誠におめでとうございます ! でも私には“カワイイっ ! ”の回路はあんまりついてないみたい。続編の方は見に行かないけどいいよね。

【ゴダールの映画史】って予想以上の大混雑ぶりで驚いてしまった。ううむさすがはゴダール様だ。え ? 私は他の映画を観る時に通り掛かっただけですョ。多分まだ全部完成していなかった頃のバージョンを見たことがあるのだが、あ私はいいっかコレ、と思ったのでねぇ。

採算が取れにくそうな映画でも上映の機会を云々の事情は良く分かるんだけど……どんなに頑張っても1日1本しか見れないレイトショーなんて嫌いだぁっ !! ……トシ取ってきたせいか、帰りが遅くなるのってどうしても疲れちゃうしなぁ。せめて上映期間中に1回くらい、夕方の回とかにも上映してもらうとかいう訳にはいかないものなのでしょーか !?

ある映画を見終わってエレベーターで下の階に向かっていたら、途中の階で、丁度同じくらいの時間に終わったらしい【アメリカン・ビューティー】の観客がどどっと乗り込んできた。で、その中の一人のおじさんが別のおじさんに向かって曰く、「あれだろ ? あのケビン・スペイシーが体を鍛えたところであの“グラディター”とかいうのに出てるんだろ ? 」……(悶絶)。う~ん惜しい ! それは多分ケビン・スペイシーじゃなくてラッセル・クロウで、映画の名前も【グラティエイター】じゃないでしょうかって、よっぽど訂正して差し上げたかったのですが……。

しかし、映画館っていろいろと割引をやってはいるらしいのだが、分かりにくいものや実際利用しにくいものが多いような気がするのだが。もっとシンプルにさー、例えばいくつかの映画館で取り決めを結んで共通の割引カードを発行するとか、ハンコが5つたまったら1本タダとか出来ないものかしらん ? (単館ではやっているところもあるみたいなんだけど、それだとそう簡単にはポイントがたまらないし、大体映画館ごとの割引カードを持ち歩くなんて面倒くさいじゃないですか。)あと、「映画サービスデイ」とかいうのも、ほぼ水曜日に固定されているっていうことは、土日休みの労働者の大多数はほぼ相手にしていないってこってすよねぇ ? それで“サービス”とか言われてもなんだかな~、って思いません ?

【ミラクル・ペティント】を上映中のシネクイントの“宇宙服着用割引”ってナンジャソラ ! 本気で割引するつもりがあるのか ? とついツッコミを入れたくなってしまう。【MONDAY】を上映中のシネ・アミューズの“ネクタイハチマキ割引”や“飲んだら無敵 ! 割引”もかなりあやしいもんだ。どれも笑えるから許すけどさ。

私は、行きたい時にいつでも気軽に行けるのが映画という娯楽のいいところに違いないとずっと思ってきた。だから「定員入替制」なんていうシステムは面倒臭くてどうも好きじゃなかったのだが、それでも客が集中しやすい単館上映館などではある程度仕方のないことかなぁ、なんて思ってずっと我慢してきた。しかし、最近一部のブロック・ブッキング館でもこいつを始めてしまっているところがあるのは一体どうしたことなの ? もしかして、シネコンのまねっこをしようとか意図でもあるのかな ? 私の目には、何か気取ってカンチガイしているというふうにしか映らないのだが。……百歩譲って、すごく混雑しているプログラムならそれもファンサービスの一環だと理解できないこともないが、そうでもないプログラムの場合には、はっきり言ってうざったいだけ。それならせめて公報活動はしっかりやって、入替制を取っている映画館は事前に分かるようにしておいて下さいね。なるべくそこには行かないようにしますから。

ファレリー兄弟の新作は、折角【Me, Myself and Irene】なんてかっこいい原題がついているのに、【ふたりの男とひとりの女】なんて面白くもなんともないださださの邦題になっちゃうのさ ? 理解できないわ。

【千里眼】という映画は、あの××映画の【催眠】の続編なんですか、ふ~ん……せめて監督が井坂聡さんのままだったら、もしかしてもしかしたら見に行っていたかもしれないんですけどねぇ~。

ところで、その【ハンニバル】に御出演中のアンソニー・ホプキンス氏はこのほどアメリカ市民権を獲得なさったのだとか。御本人の思惑はともかく、なぁんかそぐわない気がしてしまう。あぁ、彼のことをもう“サー”とは呼べないとは……何だか寂しいわぁ。

CSの映画チャンネルで、【羊たちの沈黙】の続編の【ハンニバル】の記者会見(撮影場所のフィレンツェで行われた)の様子を編集した15分くらいの情報番組をやっていた。それを見た感想。1)え ? 今度の監督はリドリー・スコットなの ? ジョナサン・デミじゃなくて ? 2)でもスティーブン・ザイリアンが脚本ならちょっとは期待できるかも。3)前作の主役のジョディ・フォスターとの交渉が難航していたとは伝えられていたが、あの様子では“難航”どころじゃなくて、かなりきっぱりと断られてしまったのだと見た。リドリー・スコットの「彼女は“興味深い”女性だ」とのコメントが印象的だった(本当はウマが合わない相手に使う常套文句だよね)。4)そのジョディ・フォスターの後ガマなのだが……普通だったら、彼女と較べられてしまうとなると相当ビビるはずだよねぇ。なのに全く平然と「較べられるのは当然。彼女に負けない演技をします。」なんて受け答えをしていたジュリアン・ムーアさんってば……やっぱ相当自信があるんだわ。うわぁ、コワいくらいにスゴ~い。5)ゲイリー・オールドマンも出演が決まったというし、さてどんな映画になりますことやら。

何とその【Shaft】のリメイクが作られているのだとか ? しかも主演がサミュエル・L・ジャクソンで監督がジョン・シングルトンとな ? 普通ならリメイクものは大嫌いなのだが、その顔触れなら何だかちょっと期待できるかも。(しかし日本に来るかどうかは微妙なところかなぁ……。)

今年のアカデミー賞の授賞式の、バート・バカラックがリードを取っていたお歌のコーナーで、スモークまみれですっかりお顔が見えなくなってしまって気の毒だったアイザック・ヘインズさんという方を覚えておいでだろうか ? しかし演出の手違いにも関わらず【黒いジャガー(Shaft)】のお歌はカッコよかったし、最近『ER』でもちらっと取り上げられていたのも見たりしたのもあって、矢も盾もたまらなくなりCD屋さんで探して購入したら、何とジャケットに「The original voice of SOUTH PARK's Chef」なるシールが貼ってあるじゃあないですか ! え~っ !? そーいうブレイクの仕方だったってことなんですかぁ ? 何だかよく分からないんですけども。閑話休題。今年はこれからシネ・アミューズで【スーパーフライ】やパム・グリアー主演の【コフィ】なんかの上映をするらしいじゃないですか。誰かその辺盛り上げてブームに乗っけるっていうのはどんなもんでしょう ?

は2~3作に1回くらいNHKの朝の連続テレビ小説にハマることがあり、現在放映中の『私の青空』も、毎日ビデオに取って欠かさずチェックしている。で、本作の主人公のなずなちゃんを演じているのが、かの相米慎二監督の【お引越し】で主役の女の子・レンコちゃんを演じていた田畑智子サン。ありゃもう数年前の話になるんですか ? いや~大っきくなりましたねぇ。もう子持ちの役だなんてビックリ。

今年のカンヌ映画祭の審査委員長はリュック・ベッソン監督なのだそうだが、リュック・ベッソンだからどういう映画を選ぶのか、という方向性で予想をするよりは、実際に選ばれた作品を見て、最近の彼が一体どういう路線を目指して映画を作っているのかを考えてみた方が面白いんじゃなかろうかと思う。ちなみに日本からは【御法度】と青山真治監督の新作がコンペに残っているようだが、賞をもらったりするのは難しいんじゃないかなぁ。青山監督の映画って3時間半もあるらしいからそりゃあまり心象がよくなさそうだし、【御法度】はあからさまにホモセクシュアルを扱っているから、ホモ嫌いな人が何のかんのと難癖をつけて賞から遠ざけようとするような気がするし(もしかして昔【戦メリ】が無冠だったのはそれが原因だったんじゃあ ? )。リュック・ベッソン自身もどっちかというと、マッチョ思想の持ち主なのではないのかなぁ~ ?

GW中にWOWOWで放映していた【多重人格探偵サイコ】は御覧になりましたか ? いやーん、いくらホラー系やマニアックものが流行っているからって、その辺思いっきり逆手に取って暴走しまくっている本作は、その手の数多の作品の中でも出色の出来でしょう。でもって押さえるところは押さえつつも、きっちり三池崇史ワールドになっているところが凄い。世紀末を標榜する作品や何かは多けれど、本当にその断層の闇を生きながら我々の目の前に現出させることが出来るのは、実は監督一人なのではあるまいか。ううむ全くどこまでも底知れないお人である。大杉漣さん最高 ! 日本でその役をそこまで演じ切れる俳優さんは絶対あなたしかいません !

【オール・アバウト・マイ・マザー】は本当に面白くていい映画だったので、宣伝する側も自信を持って強気に進めていける ! と意気込んだであろう気持ちは分からないでもない。しかし、あの宣伝内容ってば全体的にちょーっと行き過ぎじゃありません ? どこの外国の評にあったのか知らないけど、「今年公開される映画にこれに匹敵するものがあったら教えてほしい」だの「この映画を見て何も感じない人は心臓専門医に見てもらうことをお勧めする」だの、どんな映画を面白いと思うかは観客の自由だろうという前提からすれば、あまりにも押しつけがましく響くんじゃないか ? また生まれてこのかた一度も“女性を演じた”ことなどない私には、「女性であるために女性を演じるすべての女性たちへ」とかいうキャッチコピーもどぉ~もピント外れに感じるし(人のジェンダーの在り方を勝手に決めんといて欲しいというか、それとも、そういった女性以外の観客層はこの映画を見に来なくてよろしいってことなのか ? )。でもって極め付けはおすぎさんのコメントの御登場だよね。あなたには“生涯最高の一本”が一体何本あるんですか。エ ? 一回一回微妙に言い方は変えてあるからウソをついてはないってか ?

ある松竹系の映画館に映画を見に行った時、予告編の前にいきなり「スーパー歌舞伎」の宣伝を流していた。無論、松竹の演劇部門がプロデュースしているものらしいのだが、映画館でその手のCMを流しているのは初めて見たので、いよいよ松竹は切羽詰まってきたのだなぁという思いをあらためて強くしたのであった。

どの評を読んでも面白いって書いてあるから、【アイアン・ジャイアント】はきっと面白い映画なのだろうと思う。しかし上映館のワーナー・マイカル系のシネコンはことごとく私らの住む吉祥寺からは遠く(その程度で遠いだなんて根性無し ! と思う人もきっといることだろうが)、おまけに調べてみるとほとんどが日本語版の上映になっているじゃないの ! ……う~ん、これは私のようなタイプの観客には来るなと言っているのも同然なのではありませんか ? ……そこまでおっしゃられるのならわざわざ出掛けて見に行くこともないかなぁと思ったのだが。そこで往復している時間があったら都心でやってる他の映画だって見れそーだし、私とて映画以外のことをするヒマも少しは欲しいですしねぇ。

私はいわゆるカタカナ邦題というのが決してキライではないと思っていた……のだが、【ノー・ルッキング・バック】に【クール・ドライ・プレイス】に【クローサー・ユー・ゲット】なんてこれから公開される映画のラインナップを見ていたら、さすがにゲンナリとしてきてしまったのであった。そりゃあんまりにも何の工夫も無さすぎるってもんでしょー ? 結局ね、日本語の文脈の中に置いてみた場合に、何らかの詩的な響きが感じられなきゃイカンと思うわけですよ、すべからく、題名というものは。

新宿・歌舞伎町の界隈で映画を見ていると時々、近所のハーゲンダッツ屋さんの人が出張販売に来て、お煎にキャラメルよろしく場内でアイスクリームを売っていることがある。同じく歌舞伎町のミラノ座では、隣接するモス・バーガーの販売窓口が場内向けにも開いていて、館内にいながらにしてハンバーガーを買うことが出来るしくみになっている(但し開演直前はすごい行列になるけど)。どうして多くの映画館では、昔から代わり映えのしないようなげろげろにまずい飲み物や食べ物を(しかも割高な値段で)客に売りつけようとするのか、そのことに何の疑問も持たないのか、常々不思議に思っていたところだ。こういう工夫はいいと思うので、他所でもどんどんやってくれないだろうか。

前に映画館のまずいコーヒーのことでぶーぶー書いたが、テアトル新宿のコーヒー(\200)は、淹れてもらうのにちょっと時間が掛かるけど、なかなかイケるので結構お気に入りです。渋谷のシネ・アミューズも、カフェを隣接させてくれているのはとても好きなんだけど(時間が空いてしまった時なんかにはすごく落ち着いて過ごせるので最高 ! )、場内には飲食物を持って入れないのがちょっと残念でねぇ。

休日に映画を見る際に、時々その映画館での当日の初回の上映に当たることがあるのだが、普通は30分前くらいから開場して中で待たせてくれるところがほとんどなのに、上映時間の10分前くらいになるまで客を中に入れてくれない映画館がたま~にあると腹が立つ。客の方は、ちょっとでも空いている回に少しでもいい席を確保しようと思ってわざわざ早出してきている人が多いに違いないというのに、そんなありがたい客(自分で言うか)をぼけ~っと突っ立たせて待たせて何がウレシイんだ。あるいはそういう映画館は、行列を眺めてたくさんお客がいるような感覚に陥り、実際以上に忙しいような気分に浸ったりするのが好きなんだろうか。どっちにしろこちらとしては、サービスが悪いっ ! と思うだけなんだけどね。

スティーブン・ソダーバーグ監督の【エリン・ブロコビッチ】は何か凄く面白そうで、【セックスと嘘とビデオテープ】以来のブレイクスルーとなりそうな予感すらする(私的には【アウト・オブ・サイト】はイマイチだったので)。それなのに、仮にも全米でも第一位になったような映画の扱いとはとても思えない、あのB級ラブコメ路線のウルトラ安っぽい予告編は一体何 ? 大体が“ジュリア・ロバーツ = 【プリティ・ウーマン】路線”以外の発想が出来んのか。そりゃ30年前以上のセンスだっつーの。

【Talented Mr. Ripley】の邦題は、一時【エクリプス】というものを見掛けていたのだが、どういう紆余曲折があったのか結局【リプリー】に決ったみたいだ。しかしごく普通の映画ファンならば、このタイトルを見たらどうしても【エイリアン】を思い浮かべてしまうのでは ? とかいった意見は出なかったのだろうか。それになんかコレ、カタカナで題字にして並べるとすごくスカスカしてマヌケな感じがどうもするんですけど。ま、いくら主役より目立ってるジュード・ロウがちょっとだけ気になるとはいえ、金輪際この手の商売でハリウッドを儲けさせてやらないと【サイコ】のリメイクを見た時に固く固く心に誓ったので、私は絶対見に行かないからカンケーないんだけどね。

今年のアカデミー賞の中継を見ていて一番衝撃的だったのは、本命の【アメリカン・ビューティー】の5部門に次ぐ【マトリックス】の4部門制覇〈技術部門の3つは当然としても、作品賞候補ばかりを向こうに回して編集賞を獲得したのはエラい ! 〉でもなければ、“国民的作家”ジョン・アーヴィングの確信犯的な中絶擁護発言でもない。ウィノナ・ライダー製作・主演でアンジェリーナ・ジョリーが助演女優賞を獲得した【Girl interrupted】の邦題が【17歳のカルテ】だというのが判明したことだ ! “17歳”だと ? “カルテ”だと ? 言葉の取り方のセンスがいちいち古臭いっちゅーねん !!

シネマ下北沢に足立正生監督特集の一本を見に行った週の終わり、レバノンに渡ったきりだった当の監督が日本に送還されて来たニュースを見て驚れぇたのなんのって……。

ここのところ東京で一番好きな映画館であったBOX東中野の山崎陽一支配人が2月末で退職なさっていたと知り大ショック……。超A級ドキュメンタリーから超C級アングラムービーまで何が出てくるやら分からないおもちゃ箱のようなラインナップ、そしてBOXがやるからには何かそれだけの理由があるのだと思わせてくれるプログラムに対する信頼感は、支配人の選択眼に依るところが小さくなかったと思われるだけに、非常に残念でならない。BOXのホームページの『山ちゃんの映画日記』も、映画関係者の楽屋裏バナシものとしては秀逸の読物だったのに……もう続きがないなんて寂しいよう !

松本人志さんが某誌で映画評みたいなのをやっているようだ。ある個人の素直な感想だと思えばそれなりに楽しく読めるのだが、どうも映画の好みが私とは正反対を行っているようなので、これが影響力を持ってしまったりしたらもしかしてちょっとヤかもしれないなぁ、などと思ったりして。(あ、ちなみにダウンタウンは大好きなんですよ、念のため。)

ある土曜日に新宿界隈を歩いていたら、某映画館の前辺りに異様に長い行列が出来ていた。れ ? こんなところでそんなに流行りそうな映画をやってたっけ ? と思ってカンバンを見ると、そこには【ウルトラマンティガ】の文字が !! そういえばほとんど子供連れだよなぁ~、と思いながらよく見ると若い女の子もちらほらいたりしたのだが、後で情報誌で調べてみると、どうやらV6の長野君とかが舞台挨拶に来ていたようだ。うーむさすがだ、恐るべしウルトラマン。

私はエログロ辺りまではなんとかなるのだが、ナンセンスはどうも苦手なようである。でもって、過度な残酷さがウリなのも苦手。だもので、【発狂する唇】は見たらすごくすごく疲れそうだぁ、という判断の元にパスさせてもらったのだが、実際どんなもんなんでしょうか ?

いつかやると思ってた、【もののけ姫】の英語版・日本語字幕つきの公開。GW頃だそうです(私は行かないけどね)。

【川の流れのように】とかいう映画は、森光子主演・滝沢秀明君共演というだけで何だかなー、という感じだったのだが、監督が秋元康だと聞いてもう……。ジャニーズ・ファンの皆様はどうお考えなのでしょうか、その辺り ?

【遠い空の向こうに】という映画はなかなか面白そうだなとは思ったのだが、予告編を見ただけで大体の内容は分かっちゃったような気がしたので、もういっかなー、と……。

最近、XTCの『HOMESPUN』とSteely Danの『Two Against Nature』とムーンライダーズの『dis-covered』をヘヴィローテーションで聴いている。世紀末という区切りは、人間の創作活動に何らかの影響を与えるものなのだろうか ? 頑張れオジサン !! 私もがんばるオバサンになるわ。(映画と関係ない話題でスミマセン ! でも、ドナルド・フェイゲンは昔『Premiere』誌に映画評を書いていたことがある、と聞いたことがあるので……どうぞお許しを……。)

あのマドンナと(【ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ】の)ガイ・リッチー監督が付き合ってるんですってぇぇ !! 最近一番驚いたニュースだった。

馳星周の『不夜城』を最初に読んだ時に、これをもし映画化するならどう考えても三池崇史監督しかいないっしょ ! と思ったものだった。同著者の『漂流街』が、今度こそやっと三池監督で映画化されることになったんだそうな。やっぱり同じことを考える人はいるもんだよな、何ておめでたい。

最近やっている“新しい裕次郎を探せ”とかいったキャンペーンはどんなもんなんだろう。石原慎太郎&裕次郎は、出現した当時の昭和30年代という時流に求められていたからこそ新鮮だったのであって、今そんなことを繰り返す意味がどこにあるというのか。はっきり言って、完璧に時代に外れているのではないだろうか。

【ケイゾク】のビジュアルばりばりの思わせぶりな予告編にはすごく魅かれるものがある。そういうのにカラキシ弱い私はすっかり「見に行こうかな ? 」という気になっていたのだが、某誌のインタビューで監督御自身が「TVシリーズを見ていない人には分からないかも」、とおっしゃっているではありませんか ! うーん、それじゃあ行ってもしょうがないですよねぇ……。

渋谷の駅前に新しく建ったQ-FRONTのビルにも巨大スクリーンがついていて、駅前のスクランブル交差点から見ると右、左、正面の3方向で映像が展開している、といった光景が出現してしまった。流している内容はくだらないとは言え、こりゃちょっとした【ブレードランナー】気分を味わえる。ううむ、21世紀に間に合ってしまいましたねぇ。

勢い余って【カリスマ】のパンフを買ってしまったまではよかったが、これが段ボール箱詰め仕様(30.5cm×22cm×2.5cm程度)になっていて、異様にデカくてかさばるんだわ。冷静に考えると、既にモノがいっぱいいっぱいの部屋に置いておく場所が無―い !! どうしよう。

【カリスマ】を見に行った時のこと、客席に、小学生にもなっていないような小っちゃい子供を3人も連れてきている女の人がいたのには参った。どう考えてもこんな映画を子供が見て面白い訳が無いし、案の定、じっとしていられなくなって騒ぎ始めてしまったのなんて、分かりきった反応だったんじゃないの ? 関係者のどなたかの家族の方とかだったのかもしれないが、だったら尚更、他の客の迷惑になるようなことはやったらイカンでしょう。

映画館で映画を見てると、ほんのたま~にだが、途中で映画が止まってしまったりすることがある。どんなに注意をしていてもエラーというのは確率的に発生してしまうものなので、まぁそこまではよしとしよう。しかし、映画の興業も商行為の一種なのだとすれば、本来、常識的に考えれば、不良品が発生したらそれなりの対応をする心づもりがあったって当然なのではないか ? ところが返金・返品(その劇場用の無料招待チケットを配るとか)はおろか、謝罪もなければ場内アナウンスの一つすらないという映画館がほとんどだというのは、一体どういうことなのだろう。(だから映画は産業では……以下同文。)

映画の初日に映画館で、関係者御一同様を見て思うこと。こちとらどーぶつえんのサルじゃないんだから一山いくらって目でジロジロ眺めないでくれ~ ! 初日はただでさえ混んでるんだから自分達ばかりでハバをきかせてロビーとかを占領しないで~ ! 立場的には客を迎える側なんだから内輪ばかりでくっちゃべってないで客におじきくらいはしといてくれよ~ ! ふぅすっきりした。

映画の初日とかにいくと、たまに場内で観客席とかを撮影している人(多分配給・広告会社関係とかの人だ)がいることがあるんだな。どういう資料にするつもりなのかは知らないけれど、断りもなく勝手にカメラを向けられたりするのってかなり気分の悪いことだと感じている客も中にはいるんだっていうことを、彼らは分かっているのだろうか。

モーニングショーを見た後に引き続き昼間の番組を見る場合、もしくは昼間の番組を見た後に引き続きレイトショーを見る場合に、いくら入れ替えになるからって一旦劇場の外に出された後、またもう一度列の最後尾に並ばなければいけない場合が多いというのが、私にはどうにも納得できない。どうせ見るのなら少しでもいい席で見たいと考えるのは人情だと思うのだが、前の映画を最後まで見ていれば、当然のことながら次の映画の列の前の方には並べないので、必然的にいい席は取りづらくなってしまうのである。場内が空いている時はまだいいとしても、特に立ち見が出そうなほどに混雑している時などは、何だか凄く腑に落ちない気分になってしまうのだ。その劇場で2本の映画それぞれにお金を払って見ようとする人は、1本の映画しか見ない人よりは映画館に対して貢献しているはずだし、その分少し優先的な扱いを受けたっていいはずだとどうしても思ってしまうのだが ? 違っているのだろうか ? 次のチケットを予め買っておいてもらって場内で改札するとか、何か方法はあるはずだと思うのだけれども。

ロバート・アルトマン監督の【クッキー・フォーチュン】のCFで、日本で勝手に作った映像をくっつけているものがあるのだが、その意図するところが全然分からない。どう見てもダサいし、テーマに沿っているようにも全然見えないし。アルトマン映画の折角のかっこよさをこんな形でわざわざ歪めてかかって一体どうするつもりなのだろう。手間ばかりかかっている割には何かすごく無駄な仕事だという気がするのだけれども。

ウィル・スミス君が【ディーバ】のリメイク権を獲得したんだって。んでもってホイットニー・ヒューストンが歌姫の役なんだって。………う~ん、それだけはやらないで欲しかった、という感じ。絶対に見に行かないからね、悪いけど。

大好きなティム・バートン監督の【スリーピー・ホロウ】の試写会の券を人から戴いたので、うーぴー揃って出掛けることにした。仕事を終えて、会場時刻の6時半頃に待ち合わせてそのままいそいそと会場の国際フォーラムへ……行ったらもう席がいっぱいだって ! 確かにハガキには“満員の場合は入れないことも……”とは書いてあるかもしれないが、開場時刻を5分と過ぎていない段階で既に100人以上が締め出されているって一体どういうこと ? 見れなかった人には一応劇場用のチケットをくれることになったのはまだしも(でもこちらの質問をあからさまに無視した会場整理のにーちゃんには完璧にキレかかっていたけど)、だったのだが、寒風がびゅーびゅー吹き荒ぶ中で10分くらい列に並んで待っている間に、待ってる人の人数は(目算だが)300人以上くらいにはなっていたんだけど ? あーあこりゃ、開演時刻までには最低でも500人以上は絶対締め出されたよな。試写会を主催した会社の人は、いくらなんでももうちょっとは数を考えて券をばらまいたほうがよかったんじゃないでしょうか。

ブルース・ウィリスの缶コーヒーのCFはひどすぎる ! あんまりにもだらしのないニヤケ顔と全然イメージが違いすぎる吹き替えの声にガクーンと脱力してしまったうーぴー宅では、ありゃ実はそっくりさんなのだ説がまことしやかに囁かれている。いくら極東の島国でしか流れないからといっても、日本にもあなたのファンはいるんだから。もうちょっとは仕事を選んでよね、ブルース様。

なんか最近、スパイク・リー監督が車のCMをしている。そういえば前に目薬のCMをしていたこともあるはずだけど、何でなの ? 日本のお茶の間ではそれほど有名人って訳でも何でもないと思うのだけれども…… ?

先日、テレビ東京の『ドキュメンタリー人間劇場』で野上照代さん(言わずと知れた黒澤プロの重鎮)の特集をやっていた。亡くなられた作曲家の佐藤勝さんが倒れられたシーンがあったのも衝撃的だったが、【デルス・ウザーラ】関連の話で出てきたモスクワの名門国営撮影所モスフィルムのさびれ具合(お金がないから)というのが相当にショッキングだった……。体制の違いはどうあれ非常に水準の高いものを排出してきた旧ソ連圏の文化は、今後一体どうなっていくのだろうか。

心なしか最近、人が用を足すシーンをよく見掛けるように思うのだが、どうしてなんだろう。ぱんつを下ろしたり上げたりするする姿が、監督さん達の目には新しく映っているのかなぁ、よく分かんない。女の人の方が絶対的に多いような気がするのも、何なのだろうか。

あ、そうそう。映画の宣伝で、すごーく安易に他の映画の題名を引用するのも、止めて欲しいわよね。そんなやり方を大量に垂れ流しているから、業界全体の信用が……(以下同文)。

これも今更の話だけど、“最高傑作 ! ”だの“10年に一度の感動 ! ”なんてコピーを考えなしに大量生産して垂れ流すのは、いい加減に自主規制とかしてくれないものなのかなぁ ? それぞれの広報担当者にとってはその場限りのことだから別にいいのかもしれないが、全体を見ていると毎度毎度の狼少年状態になって、観客側からしてみれば「あぁ、またか」という気分になっちゃうでしょう ? そんなことを続けてれば映画というメディアに対する信頼自体が損なわれてしまって、長期的に見れば業界全体にとって絶対にマイナスにしかならないってことくらい、分からないものなのかなぁ ?

映画館の飲み物シリーズその2 : しばらく前まで、映画館のコーヒーは全体的に、なんかげろげろにマズイ、という印象があった。最近はそおぉでもないような気もするが、でもすごくおいしい、という印象までにはやはり行かない。(ブロック・ブッキング館などでは、やっぱりすごくマズイままのところも少なくないし。)おいしいコーヒーとおいしいサンドイッチを片手に大好きな映画を鑑賞するのって、個人的にはかなりのゴクラク気分なんだけどな。(そういや映画館のサンドイッチもマズくて買えたもんじゃないのよねー、パンはパサパサで中身は油くさくて。)せめてドトールくらいのレベルのコーヒーなら、何とか研究して出せないものなのかな ? それくらいの味のものを出してくれるのなら、市価の20~30円高くらいまでなら買ってあげてもいいんだけど。(それ以上になるならやっぱり持ち込むけどね。)

これも今更の話だけど、映画館のドリンク類ってどうしてあんなに高いんでしょうねぇ ? 最近でこそさすがに缶ジュース1本200円なんてアコギな商売をするところは減って来たような気がする(でもまだある)んだけど、それでもやっぱり外よりは少し高い値段で売っているのが通例なのは何故 ? 少しでも収益の足しにしたいから ? でも中で買うと高いって分かり切っているから、私はよっぽど急いでいる時以外は外で飲み物を買って持ち込むことにしているんだけど ? 意味ないじゃん。

今に始まったことじゃないが、映画の中で使われていなかった曲が予告編などに使われていたのが分かると、なんか騙されたような(騙されたんだけど)、かなりイヤな気持ちになってしまうのだが。ことに、いい曲がなかなかカッコよくはまっていた場合なんて。(その点考えても、【バッファロー`66】の予告編は実に秀逸の出来だったなぁ。)

ブルース・ウィリスとミシェル・ファイファーの【ストーリー・オブ・ラブ】を、見に行こうかどうしようか相当迷っていたのだが、テレビCFに秋元康を使っているのを見て安心した。よかったぁ、これで心おきなくやめとくことが出来る。秋元康という人は本当にエラい人だとは思うのだが、嫌いなものはしょうがないじゃん。どんなラブ・ストーリーであれ、彼が関わってるとなると一挙に底が浅ぁ~く見えてきてしまうのも如何ともしがたいことだしねぇ。

【リング0】、等々。 : だから、誰が“ホラーブーム”なんて言ったっちゅうのよ。私らは恐いのは嫌いなんだってば ! 【リング】も図らずも2まで見てしまったことだし、もうお腹いっぱい。もーう行かなくても勘弁して下さいぃ。

某月某日、渋谷パンテオンに【シュリ】の初日を観に行ったら、舞台挨拶をやっていた。が舞台挨拶嫌いなのは以前書いたことがあるが、最近は情報誌等で事前にチェックしてなるべく避けるようにしていたのだが……この日のものは情報誌には載っていなかった、のはまだいいとしても、通常のタイムテーブルからなんと20分以上も遅れが出ていたのだ ! この時点で既に次に観る予定の映画の整理券付チケットを購入していた(そしてその後に観る映画の予定も組んであった)ので、このままこの映画を観ることは出来ないと判断し、その週に【シュリ】を観ることは諦めざるを得なくなったのである。チケットはどうしたか ? 客にどんな都合があれ、劇場側としては払い戻しなんてことは原則難しいのだということは分かっていたのだが、ごく一般的な商売の在り方に則って考えると、この場合の私には当然払い戻しを要求する権利があると考えたので、劇場の人と交渉することにした。結果、交渉相手のおにいさんの一存で払い戻しはしてもらえたが、「本来はこんなことはしないんですよ」としつこく何度も言っているのを聞いていると(そんなの分かっとるっちゅーねん ! )頭に来てしまって、「劇場の人ってどうしてみんなそんなにエラソーなんですか ? 」と、言わなくてもいい捨てゼリフを吐いてしまった。背を向けて立ち去る後ろで明らかに「何だよ」とか言いながら舌打ちするのが聞こえた。余計なことを言ってしまったことは悔やんでいるが、しかし、うるさい客を追い払うためとはいえ自分の一存で便宜を図ってくれたキミに、私の方は一応お礼は言っただろう ? 昔、販売業をしていた時、客が怒っていたらとりあえずは謝るのが接客の基本中の基本だと教わったものだったが、おにいさんの口からはついに「申し訳ありません」などのセリフの一言たりとも聞くことは出来なかったのである。
結論 : 映画ってきっと、サービス業じゃあないんだよね。あ、そもそも産業じゃなかったんだっけ。

【奇人たちの晩餐会】 : 粗筋などを聞く限り、変人として生きることがそんなに悪いことなのか ! と強く思ってしまったので、見に行くのをやめにした。どうもスミマセン。

クリント・イーストウッドの【トゥルー・クライム】はきっといい映画なんだろうと思うけど、粗筋などを聞く限り大体のタッチは予想できてしまうような気がして……というのは単なる言い訳で、本当は銀座某所の上映館への心理的な距離が何となーく遠いことが原因かも。ごめんなさーい。そのうち時間があればきっと……(多分なさそう)。

某月某日、恵比寿ガーデンシネマに【ロッタちゃん】の初日(と【アナとオットー】)を見に行ったら、なんとチケット受付のところまで10メートルくらいの列が出来ていて、チケットを購入して整理券を手に入れるまで10分以上掛かってしまった ! 見れば受付席にいる係の人はたった一人。周りにはそれほどは忙しくなさそうなスタッフも何人かいたように見受けられたのだが…… ? 映画が始まる前に何分も列に並んだことはそりゃ珍しいことじゃないが、チケットを購入するためだけに10分以上も並ばされたのはさすがに初めてだよなぁ……なんて思っていたら、上映開始時間が近付くにつれ、その列はなんと倍以上の長さに ! う~ん、劇場としてもいろいろと計算外のことがあったのだろうということは想像できるのだが、それにしてももうちょっと何か臨機応変の策の講じようがあったのではないかと思われて仕方がなかったのだが。

【エンド・オブ・デイズ】 : 私はシュワちゃんはもういいです。ごめんなさい。

【御法度】again : どこかのコラムで「君は人を斬ったことがあるか」というコピーは今時ズレている、てなことを書いている人がいた。“今の日本人はそういうところにはいない”んだって。そうかなぁ ? 生まれてから何年だかそれなりの齢を重ねてきて、意図していたにしろしていなかったにしろ全くもって誰のことも傷つけたことがありません、なんて平気な顔をして言い放てるような感性の鈍い人なんて、今の世の中ではむしろ珍しいんじゃないかと思うんだけど。私はこのコピーを使った宣伝の方が、数段カッコよくって好きだったんだけどなぁ。

【御法度】のテレビスポットは、見る度にヒドいものになっていく。ありゃ一体どういう層を対象に作っているつもりなの ? 若い女の子とか ? 私が十代の頃ならば「うぁダッセ ! 絶対見に行かね ! 」と思ったことだろう。あれで絶対、観客を二割くらいは減らしているのではないだろうか。

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