Back Numbers : 王様の耳はロバの耳!2003年版



(一番上が新しいもので、下に行くほど古くなります。)

高村薫さんの『レディ・ジョーカー』がついに映画化されるぅ !! しかも、脚本・監督は鄭義信&平山秀幸という超ゴールデンコンビ !! こ、これは期待していいですか !?

香港で『頭文字D』を実写化するんだって !! う~ん、何か知らないがすごいかもしれない……。

そのジョン・セイルズ監督だが、本国では早くも新作が公開されたそう。【Casa de Los Babys】という題名で、6人のヒロインが、ダリル・ハンナ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、リリ・テイラー、マギー・ギレンホール、メアリー・スティンバーゲン、スーザン・リンチと、渋好みだけどかなり豪華なんだわ。扱っているテーマも“アメリカ人が第三世界の子供達を養子にするという現象の裏に見え隠れする帝国主義的な観念”となかなか興味深い。これは絶対面白そうだと思うんだけどなぁ、今度こそどこかで配給して公開してもらえないものでしょうか ? (頼むよ~ !! )それにしても、BBCのトム・ブルックさんは、セイルズ監督が余程お好きなようである。新作のたびに必ず、大枠扱いで紹介が出るんだもの。

ジョン・セイルズ監督の最新作の【サンシャイン・ステイト】が(やはり今回も未公開のまま)ビデオで出たそうなのだが、近所のビデオ屋でいっくら探しても一本も入ってないんだこれが !! あのジョン・セイルズ監督様のビデオがですよ……酷すぎるぅぅ。どなたか吉祥寺界隈で本作のビデオを見かけた方がいらっしゃったらどうぞ御一報下さい !! って……あ~あ、どこか衛星の番組(シネフィル・イマジカ辺り ? )ででもやってくれるのを気長に待つしかないのかなぁ……。

そしてまた忙しいと言いながら読んでしまいました……黒田硫黄さんの『映画に毛が3本 ! 』。誠にずうずうしいことながら、黒田さんの映画のセレクションの仕方は、自分とちょっとだけ似ているところがあるのではないかと思いました。無論、黒田さんの見方の方が100倍もスルドくて本質を突いてますけれど。これもまた滅法面白い必読の一冊 !! なのですが、こんなにスバラしい評論をあっさり描かれてしまうんじゃ参っちゃうよなー。ちなみに、個人的に一番感心したのが【チョコレート】の項。自分がどうしてこの映画が好きじゃなかったのかがや~っと分かりました。私はあまりにもナマの形のそんなもの、敢えてわざわざ金払って見たくはないってことなのね。

新宿武蔵野館1(武蔵野館のビルの一番上の階にある一番大きい劇場)が閉館するんだそうな。駅からも近いし、新しすぎもせず古すぎもせず、適度に広くてなんとなくゆったり、まったりしてて、なんとなく好きな映画館だったんだけどな。なんか寂しい。ちなみに、下の階の3館(旧シネマ・カリテ)はちゃんとそのまま残るのだそうです。よかったぁ。

その『木更津キャッツアイ』が映画化されるという話もビックリだったが、それがかの渋谷の『シネマライズ』で公開されるという話にはもっとビックリだ !! (他に『池袋サンシャイン』などでも公開。)経営方針の路線変更 ? 何かのタイアップ ? それとも……ただのファンだったりするの !? にゃーっ !!

その三池監督は、かの哀川翔さんの主演100本目の記念映画に御本人から直々に指名され、それで出した企画が“宮藤官九郎脚本の変身もの”だったんだそうで、それが【ゼブラーマン】という新作に。何でも『木更津キャッツアイ』を見てて「コイツは哀川翔のファンに違いない」と思ったからだとか。かの蜷川幸雄さんも『木更津キャッツ』を見て、自分の舞台に岡田准一君を起用することを決めたんだそうな。恐るべし、『木更津キャッツ』。

その監督が、本の中でも「自らの区切りになる作品だ」と繰り返していた【極道恐怖大劇場 牛頭】は、ビデオのみの発売となった作品ですが、何と、かのカンヌ映画祭の監督週間に正式招待されてしまったという恐ろしいシロモノです。一言で言えば、そうですねぇ、名古屋を舞台にしたヤクザのシュールレアリスティックなロード・ムービー、ですかしら ? カンヌの人も一体どういう基準で作品を選んでいるんだか、全く分からなくなってしまいました。ラスト・シーンのお茶目な爽やかさが何だかもの凄く、異様です……。まぁ、あらゆる意味で見ておいた方がいい問題作であることは間違いないかもしれません。

で、それだけ時間が無い無いと言いながら、滅法面白くてついつい読んでしまったのが、三池崇史監督の『監督中毒』。「だったら、同じやくざものでも、最後は地球が壊れるとか、やくざがロボットになるとか、そういうことをしたほうがいい」とかいう記述に“そんなことをするのはアンタだけやーっ !! ”と一人ツッコミを入れつつ読み進んでいくと、監督がいかに本当に現場叩き上げの人であるのかということがよ~く分かってきた。そして、日本のプログラム・ピクチャーの歴史的系譜に奇跡的な連なりを持ち、その作法を十二分に受け継ぎながらも、それを全く恐れることなく破壊しながら驀進しているというのが、やはり常人には真似の出来ない部分であり、監督独自の才能なのだろうと思った。作っても作っても、この人は当分枯れそうもない。「結局、自分の方法を作り、それをやるということしか手はない」という一文が気に入った。監督、いいことをおっしゃる !!

故・深作欣二監督と映画評論家の山根貞男氏の共著『映画監督深作欣二』、脚本家の故・笠原和夫氏と荒井晴彦氏・評論家の?秀実氏の共著『昭和の劇 ― 映画脚本家・笠原和夫』、映画評論家の四方田犬彦氏と斉藤綾子氏の共著『映画女優 若尾文子』などを読んでみたいのですが……あの本の厚みと、今現在のスケジュールを考えてみると、どうしてもムリ。何年か経ったらちょっとは時間的に余裕が出来て、こういうものも読めるようになっているのでしょうか……。(あ、ロバート・エヴァンスの『くたばれ ! ハリウッド』も追加。)

最近、昔のアニメの実写化の話が多いというのは、オリジナルの企画を立てる力が無いことの反映というか、何かやっぱり安易な気がするなー。まぁ、あるものは面白く、あるものは面白くないんだろうけれど。さすがに『忍者ハットリ君』には行かないだろうと思うが、庵野秀明監督の『キューティーハニー』なんかは……ハマり過ぎでコワいが行かざるを得ないんだろうなぁ。宇多田ヒカルの旦那さんが監督する『新造人間キャシャーン』は……微妙だけど、俳優陣を聞いたらあんまり豪華でビックリしてしまった。そして、今更『鉄人28号』って何なのよと思っていたら監督が富樫森さんなのでのけぞった !! うーん、それは行った方がいいのだろうか ? でも一体どんな映画になるのやら、全然想像できないんですが……。

某有名アイドルグループを卒業なさった某アイドルさんの主演映画が今度公開になるそうですが……安易を絵に描いたような、しかもアイドルのイメージには全く似つかわしくないこの題名。う~ん、マジメに売る気あるのかなー。彼女、折角これだけの金の卵なのに、歌なんかを聞いてても何かとってもいい加減な売り方をされているように思えて仕方ないのですが……。

その【キル・ビル】でタランティーノ監督がわざわざ出演シーンを作ってくれたという(!!)北村一輝さんが上戸彩さんと御出演なさっていたドラマが、驚異的な低視聴率で1回早く打ち切りになってしまったのだとか……ご、ごめんなさーい !! こんなことならもっとマメに見といて差し上げるんだったかも……。でも父と娘という設定は、よっぽど魅力的な新機軸を導入してひねらないと難しいと思うんだよねぇ。周りの人達の関係も何かちょっとぼやけてて焦点が定まらない感じだったし……。でもこれを機に、よく訳の分からないテレビ業界に見切りをつけて、もっと映画の方にお仕事の中心をシフトして戴くという訳にはいかないのでしょうかしら……。

タランティーノ監督の新作【キル・ビル】が前後編に分けての公開って、何だかなぁ。1本で済んだかも知れない映画をわざわざ2回に分けて見に行こうという気が、果たして観る側に起こるのものなのでしょうか…… ? 最初から3部作として構想されてた【ロード・オブ・ザ・リング】とは違うから、そこで感情の流れとかが途切れてしまいそうなのも心配だし、何と言っても面倒くさいし。長尺なら料金倍にしても仕方ないと思うから、その代わり、1回で終わるようにしてもらえないものですかねぇ。

最近のタウンページのCMで使っている曲って【用心棒】のパクリなのでは……。

それに引き換えと言うかなんと言うか……ブライアン・デ・パルマ監督の【ファム・ファタール】という映画(ああ、題名も何かすごくありきたり……)の予告編で流れている『ボレロ』に似て非なる曲は一体何なんでしょう……一挙にパチモンっぽい雰囲気に包まれて、映画を見に行こうという気なんてほとんど削がれてしまうのですが。これって(この映画の音楽を担当しているらしい)坂本龍一が作った曲なのかなー。何だかなー。

【アダプテーション】の予告編で流れている『アンダー・プレッシャー』(byクィーン&デヴィッド・ボウイ)と【くたばれ ! ハリウッド】の予告編で流れている『ダーティ・ワーク』(byスティーリー・ダン)というのは、映画の内容を考えるにつけ、実にナイスな選曲だと思いました ! (実際に映画の中でも使われているのかな ? )

Dragon Ashのニュー・アルバムのテレビスポットで流しているアニメって、ちょっと『モンティ・パイソン』のテリー・ギリアムのアニメっぽいですね。

連休に某映画を見に行ったら満員で入れませーん !! と言われ、どうしようと思ったら、ちょうど目の前の建物に始まったばかりの『フリーダ・カーロとその時代』展の垂れ幕が !! うわーい、ウルトララッキー !! もしかしなくてもこりゃ見る予定だった映画より面白かったかも。(注 : フリーダ・カーロにつきましては、もうすぐ同名の映画が公開になるので、話題として大目に見て下さいね。)内容はフリーダ・カーロの作品ばかりでなく、同時代のメキシコのシュールレアリスムの女性アーティスト達(第二次大戦の戦禍を逃れてヨーロッパからメキシコに移住していたアーティスト達も含む)もそれぞれ同じくらいのボリュームで並べてあり、どれもなかなか見応えがあって素晴らしかったです。私は特に、前に何かの雑誌で紹介されていて興味のあったレメディオス・バロという人の、ユーモラスで幻想的な作品群の実物が見れたのが嬉しかったなぁ。

今年の夏は短編アニメーションの特集上映が多すぎるーっ !! 確かに私も短編アニメーションはとても大好きなのだが、こう何種類もあって、しかも1つの特集で数パターンのプログラムが組まれているようでは、とてもじゃないけど全部はフォローしきれましぇーん !! イメージフォーラムのカレル・ゼマン監督の特集だけは全部行くつもりだけど、ティールロヴァー&チェコアニメの特集も、ムーミンのパペットアニメ特集も、クルテクの特集もイジー・トルンカ特集もみーんなパス(←その後考え直して、イジー・トルンカ特集だけは少し行きましたが)。頼むよーっ !! もうちょっと全体のバランスとかも考えて番組を決めてくれませんかねぇぇ。

例の『Stand up ! 』、面白いんですが、私は主人公の4人の男の子達のうち、二宮君以外の3人の顔がなかなか見分けられなくって苦労しています……だって、最近の若いイケメンタイプの俳優の人達って、なんかみんな似たような顔立ちをしてませんか ? そう見えてしまうのは私がババアなだけなのかな…… ? しかしそう考えると、デビューしたての頃は“なんかみんなハンサムっていうよりはちょっと変わった顔をしてるよなぁ”と思っていた嵐のメンバーの皆さんが、俄然、個性が際立って魅力的に見えてきたのですが。もしかしてジャニーさんってそんなことまで考えてユニットとか作っているんですかねぇ。凄い慧眼だ。

で、『ぼくの魔法使い』が終わっちゃってさびしいなー、と思っていたら、同じ時間枠で『すいか』というドラマが始まって、これがまた濃ゆいんだ ! 主演の小林聡美さんを始めとして、ともさかりえさん、市川実日子さん、小泉今日子さん、最近人気の高橋克実さんに今昇り調子の金子貴俊君、という充実の面子に加え、極めつけは、TVドラマは相当久しぶりなんじゃないかという浅丘ルリ子さんに演劇界の超大御所・白石加代子さん ! 一体誰がこんな凄い方々を引っ張り出してきたんでしょう。いやぁ、こーりゃ観なきゃしょうがないでしょう。

ということで、最近、我が家では結構ドラマづいているのです。先クールはクドカンさん脚本の『ぼくの魔法使い』を、もう毎週、死ぬほど笑いながら見てました。いやーこりゃもう凄かった ! 西村雅彦さん、阿部サダヲさん、大倉孝二さん、古田新太さん、篠原涼子さん、といった芸達者な人達は言うまでもありませんが、伊藤英明さんや小田茜さんがコメディでここまでイケるというのは嬉しい発見でした。そして何たって、セルフ・パロディを嬉々として演じていた井川遥さんが良かったですね~。某CMに出ている岩下志麻さんもそうですが、セルフ・パロディというのは、自分自身を冷静に客観的に分析して笑い飛ばす能力がないと出来ないです。やっぱりこの人の女優としての資質は只者じゃないと思いました。

てなわけで、本クールの『Stand up ! 』も見逃せないドラマになってしまった……。主演の4人のみならず、鈴木杏ちゃんや釈由美子サン、久しぶりにドラマでお見掛けする杉田かおるさん ! の新しい魅力も存分に引き出して下さると嬉しいのですが。そうそう、若いみそらで何か知らんが子持ちの役ばっかりやらされているような気のするベッキーちゃんが、珍しくちゃんとティーンエイジャー役で登場しているのにも注目せねば !!

ということで、ビデオ化されたので、先日ようやっと【ピカ★ンチ】を見ることが出来た。う~ん、これはご近所青春もののなかなかの佳作なのではないでしょうか。予想してたよりもかなり面白かったです。で思ったのですが、ちょっと特異な作風がよく特徴として取り沙汰される堤幸彦監督ですが、実は監督が最も長けているのは、俳優さんが素地として持っている個性や隠された美点を引き出す能力なのではないでしょうか。そう考えると、これまで監督が演出してきたそれぞれの作品の良さに、なんかすごく納得がいくような気がするのですが。

嵐が主演している堤幸彦監督の【ピカ★ンチ】といい、カミセンが主演している佐藤信介監督の【COSMIC RESCUE】といい、最近のジャニーズ映画はなかなか頑張ってるんじゃないかと思うんだけど……さすがに映画館に見に行くのは、私には恐くってできましぇーん。周りが若くてピチピチの、筋金入りのジャニーズファンの女の子ばかりかと思うと……。

かの【マトリックス・リローデッド】の予告編の声をやっているのが実は遠藤憲一さんだったなんて !! キャー !! 硬質だけど艶のあるシブくてかっこいい声だなーって思ってたんですよ !! エンケンさんってばもしかしてナレーション業もイケちゃったりしちゃいます ?

アレハンドロ・ホドロフスキー監督作品のDVDのボックスセットなんてマニアックなもの、一体誰が企画したんだか !! 【エル・トポ】【ホーリー・マウンテン】なんてワケワカラン・トリップ系の作品もいいですが、個人的に一番好きな【サンタ・サングレ/聖なる血】は、グロいの系もなんとか大丈夫という方は是非一度は御覧になってみて戴きたい。凄惨な血みどろの嵐が何故か最後には清冽な印象の結末へと至る(?)異色感動作でございます。

【ターミネーター3】を今ひとつ見に行く気になれないというのは、ジェームズ・キャメロンが企画に絡んでいないというのもあるけれど、あのエドワード・ファーロング君のどこがどう育ってもああいうふうにはならんだろー、という疑念が、実は個人的にはかなり大きかったからだったりするんだけど……。

成瀬巳喜男監督、今井正監督、などといえば私にとっては作風として苦手なラインではあるけれども、それでも水木洋子さんが昭和を代表する偉大な脚本家の一人であったという事実には全く変わりはありません。謹んで御冥福をお祈り申し上げたいと思います。

新宿東口のJRの線路沿いにずらーっと並んでいる映画の看板に、ここのところ、空きが目立つようになっていた。やっぱり不景気なのかなぁ、などと感じ入っていたら、最近はその空きの部分にやたら有名ホストクラブの看板が入るようになってきた……スゴイなぁ。これも時代の流れだなぁ。

【赤ちゃんに乾杯 ! 】【女と男の危機】【ロミュアルドとジュリエット】のコリーヌ・セロー監督の新作が、この秋、実に久々に公開の運びになるということで狂喜乱舞 !! しかしこの、【女はみんな生きている】とかいう、まるでやる気の感じられないありがちに過ぎる邦題は一体何なのよ~ !! どうしたアスミック・エース !! 本気で映画を売るがあるのかー !!!???

東京に何か新しい施設が出来たとしても、大体、映画館に用事がある時くらいしかわざわざ出掛けて行かないんですよねぇ……ということで、『六本木ヒルズ』には早々に行く用事が出来てしまったので行って参りました。故『シネヴィヴァン六本木』のあった『WAVE』が影も形もなくなって、その跡地辺りがちょうど新施設の入り口になっているところに、時の流れを感じてしまいました。中はやたらに広いうえ、休日で人も滅茶苦茶多くって、完璧に道に迷ってしまった……ぜぇぜぇ。スタッフの人達の感じがよかったのはポイント高いけど、でもシネコン自体がやっぱりあんまり好きではないし、奥まった位置にあるので渋谷や新宿の映画街からだとどうも今ひとつアクセスしづらい印象がぬぐえないし、個人的にはあんまりここで単館上映とかやらないで欲しいなぁ。あ、あと飲み物のカップが大きすぎて飲みきれない ! 気前がいいのはありがたいけど、上映中に席を立つ人の確率が増えてしまうかもしれないのはイタダケないし、やっぱりここは日本人の体型&映画観賞時の文化も考慮に入れてくれませんかねぇ。

観月ありささん主演の『ダイヤモンドガール』ってあらすじを聞くとどうも【キューティ・ブロンド】に酷似しているような……と思っていたら、他でもそんなことを言ってる人がいらっしゃった。やっぱり。

もうすぐ東急文化会館が閉鎖になってしまうのだそうで、映画関係者の間では、その分、六本木ヒルズに出来たシネコンのヴァージンシネマズに期待がかかっているのだとか……。でも映画ファンにとってみれば、渋谷と六本木って、エリアとして別物なんじゃないのかなぁ。渋谷から六本木に足を伸ばすくらいなら、いっそ新宿に行く方が、感覚としては近いと思うんだけど……。

往年のメロドラマ風を装って(確かに時代的にはそれくらいなんだが)高年齢層をだまくらかして動員しようという意図がミエミエの【エデンより彼方に】の予告編は好きではない。

【呪怨】はぜーったいに見にいきませーん !! 予告編見ただけでもう充分でーす !! 恐けりゃいいってもんじゃないわよーぅ !! 誰だよそんな流行りを作ったのは !!! 一方、【アカルイミライ】のメイキングである【曖昧な未来、黒沢清】は、行ったんだけど本当に完璧に沈没してしまった……。やっぱり最近少し疲れているのか、ちょっと波長の合わない映画だと、もう本当に簡単に大沈没してしまって帰ってこれなくなってしまいます。

【ロード・オブ・ザ・リング】のプロモーションでヴィゴ・モーテンセン 氏が来日記者会見を行った際、「石油の為に血はいらない」となんと自分の手書きで ! 書いたTシャツを着ていたんだそうな……。あぁ、やっぱりアメリカ人でさえ、ブッシュが石油利権のために戦争をやりたがっているんだってことくらい、分かる人には分かっていらっしゃるのね。私はこれを見て一挙にヴィゴさんのことが好きになってしまいました !!

【The Hours】の邦題『めぐりあう時間たち』って……ダサすぎる。

今度のドラえもんの映画って……【風の谷のナウシカ】のパクリなんですか ? 最近、たまに『サザエさん』を見ても『Sesami Street』を見ても思うんだけど、オリジナルを創った方がいらっしゃらなくなってしまうと、作品の質が何か変わってきてしまいますよね。

えーっとね、どこの会社なんでしょうかね、【戦場のピアニスト】の宣伝をやっているのは……映画自体はとっても楽しみにしているのに、おすぎさんが過剰に何かを連呼すればするほど、何かどんどんうさんくさいものに聞こえてきてしまうんですけど……。

予想はしていたんだけどやっぱりそんな胡散臭い展開になっている……。宮沢りえさんの演技は確かに良かった。良かったけれども、いろんな主演女優賞が全部彼女に行ってしまうというのは、全くもって解せない。大体、あの役柄は主演って訳ではないんじゃないのかな。ああ、やっぱり映画界ってジジイばっかりが跋扈しているんだな。

「もしかして『クロックタワー3』(PS2のゲーム)が遺作になってしまうんじゃないの ? 」というウチの妹の不吉な予言が当たってしまい、うーぴーさんは涙にくれております……。深作欣二監督は、その約40年に及ぶフィルモグラフィの中で、時代の変遷と共に扱う題材も語り口も柔軟に変えながら、常に第一級のエンターテイメント作品を提供し続けてきた希有にして不世出の映画監督でした。ここに謹んでご冥福をお祈りすると共に、監督の業績を偲んで生前の映画監督作品全60本の題名総てを掲載させて戴きたいと思います。特に後半の方は、皆様も耳にされたことのあるタイトルも多いのではないでしょうか。

1961年【風来坊探偵 赤い谷の惨劇】【風来坊探偵 岬を渡る黒い風】【ファンキーハットの快男児】【ファンキーハットの快男児 2千万円の腕】【白昼の無頼漢】
1962年【誇り高き挑戦】【ギャング対Gメン】
1963年【ギャング同盟】
1964年【ジャコ万と鉄】【狼と豚と人間】
1966年【脅迫(おどし)】【カミカゼ野郎 真昼の決斗】【北海の暴れ竜】
1967年【解散式】
1968年【博徒解散式】【黒蜥蝪】【恐喝こそわが人生】【ガンマ3号 宇宙大作戦】
1969年【黒薔薇の舘】【日本暴力団 組長】
1970年【血染の代紋】【君が若者なら】【トラ・トラ・トラ ! 】
1971年【博徒外人部隊】
1972年【軍旗はためく下に】【現代やくざ 人斬り与太】【人斬り与太 狂犬三兄弟】
1973年【仁義なき戦い】【仁義なき戦い 広島死闘篇】【仁義なき戦い 代理戦争】
1974年【仁義なき戦い 頂上作戦】【仁義なき戦い 完結篇】【新仁義なき戦い】
1975年【仁義の墓場】【県警対組織暴力】【資金源強奪】【新仁義なき戦い 組長の首】
1976年【暴走パニック 大激突】【新仁義なき戦い 組長最後の日】【やくざの墓場 くちなしの花】
1977年【北陸代理戦争】【ドーベルマン刑事】
1978年【柳生一族の陰謀】【宇宙からのメッセージ MESSAGE FROM SPACE】【赤穂城断絶】
1980年【復活の日】
1981年【青春の門】【魔界転生】
1982年【道頓堀川】【蒲田行進曲】
1983年【人生劇場】【里見八犬伝】
1984年【上海バンスキング】
1986年【火宅の人】
1987年【必殺IV 恨みはらします】
1988年【華の乱】
1992年【いつかギラギラする日】
1994年【忠臣蔵外伝 四谷怪談】
1999年【おもちゃ】
2000年【バトル・ロワイアル】

お正月休みに観た3本のビデオがちょっと面白かったので御紹介致します。1本目は、昨年公開されたハリウッド映画【インソムニア】のオリジナルのノルウェー版【インソムニア~不眠症~】。これを観ると、クリストファー・ノーラン監督はオリジナル版のストーリーや雰囲気をかなり忠実になぞりながらも、随所にちょっとした仕掛けを加えてよりドラマチックに映画化しているのだなぁ、ということがよく分かりました。でもオリジナル版も、シンプルな分、感覚に直接的に訴え掛けてくるようなゴツッとした寒々しさがあってまた味わい深いです。2本目は【キューティ・ブロンド】のリース・ウィザースプーンのハリウッドでの出世作【ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ ! 】。原題は“Election”で、これは高校の生徒会長選挙に立候補しようとする点数稼ぎタイプの優等生の女の子と、そんな彼女を内心苦々しく思っている、人生ちょっと踏み外しかけた高校教師のお話です。このブッ飛んだコメディ・センスは、何というか、とにかく一見して戴くしかないかもしれません。監督のアレキサンダー・ペインは、最新作の【About Schmidt】で今かなり注目されています。こちらの映画はジャック・ニコルソンが主演なので、多分日本でも公開されるのではないでしょうか。さてラストを飾りますのは、去年のアカデミー賞で他の作品の影に地味~に隠れながらさりげなく大きな賞にもノミネートされていた【ユー・キャン・カウント・オン・ミー】。これは、小さい街でずっと暮らしてきた姉(とその息子)と、若い頃に街を出ていって久々に帰ってきた弟の、心のふれあいと断絶を非常に丁寧に描いた映画です。まず、姉と弟の関係を近親相姦的でなく描いた映画というのがすこぶる珍しいと思うのですが、お互いを思いやりながらも一緒にやっていくことが出来ない関係が存在する、というある厳然たる真実の断片を、決して突き放した調子ではなく包み込むような視線で捉えているのがいいです。“私を頼っていいんだよ”という意味の題名がまた泣かせるのですが、どうしてこれが日本で劇場公開されなかったのでしょう ? 姉と弟というのがマーケティング的に難しい、というか、そのようなステレオタイプに乗っ取らないものを宣伝する技量がないという判断なのでしょうか ? でも、劇場公開を真剣に考え直した方がいいような映画はもっと他にいくらでもあるでしょうに、全く不思議でなりません。ちなみに、後の2本の方にはどちらにも、マシュー・ブロデリックが嫌味な中年男の役で出ていました。マシューさんって最近はそういう路線なのかなぁ、と改めて感じ入った次第です。

かの深作欣二氏が監督を務めたという『クロックタワー3』、あんまりにも恐そうーでまだやっていない……。

Rip Slymeとかいうヒップホップバンドのある曲のビデオは【MON-ZEN】の修行シーンにそっくりだと思った。というか、もしかしてまんまパクリなんじゃないの ?




今年は諸事情により、映画に行く本数がどうしても少なくなってしまうのが必至なので、
見たい気持ちはあったんだけど行けなかった映画の題名をここに書き留めておくことで、
その映画を見たかった気持ちを少しでも供養して鎮めてやりたいと思います。題して、

見たかったのココロの墓場のコーナー !!


(見たかった指数)

★…………少し心に引っかかったので、うんとヒマなら行っていただろう
★★………かなり興味があったので、タイミングがよければ行ってただろう
★★★……ほとんど行く気になってたので、時間の都合さえつけば行ってただろう


【イン・マイ・スキン】★★
(だって痛そうなんでぇ……とりあえず今回はパス。)
【ブルース・オールマイティ】★★
【私の小さな楽園】★
【サル】★
【river】★★★
(初日は全回舞台挨拶で、整理券配布はかなり前の段階で全部終了 !! というか、東京にもコアなファンがそんなにいるんですか……。)
【Seventh Anniversary】*
【再見<ツァイツェン> また逢う日まで】★★
【キューティ・ブロンド ハッピーMAX】★
【ルールズ・オブ・アトラクション】★★
【スカイハイ 劇場版】★★
(TVの方は結構見てたのですが……)
【亀虫】*
【カタルシス】*
【ボブ・クレイン 快楽を知ったTVスター】★★
【ひめごと】★
【死ぬまでにしたい10のこと】★
【天使の肌】*
【女神が家<ウチ>にやってきた】*
(クィーン・ラティファだけちょっと見てみたいの……)
【ほえる犬は噛まない】★★
【アマロ神父の罪】★
【秋聲旅日記】★
【マッチスティック・メン】★
【KEN PARK】★★
【10億分の1の男】★
【ワイルド・スピードX2】*
(ジョン・シングルトンが監督をしているらしいというただそれだけ……何故 !? )
【福耳】★★
【ここに、幸あり】★
【天使の牙】★
【仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】★★
【インターステラ5555】★
【藍色夏恋】★
【白百合クラブ 東京へ行く】★★
【ムーミン <パペットアニメーション>】★★★
【蒸発旅日記】★
【夏休みのレモネード】*
【《結んだハンカチ ティールロヴァーとチェコアニメ》】★★★
【ライフ・イズ・ジャーニー】★
【17才】★
【ブロンドと柩の謎】★★
(井坂聡監督って本っ当に仕事選ばないわよね……)
【マナに抱かれて】*
【ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密】★★
【黒水仙】★★
【灰の記憶】★
【家宝】★★
【3on3】*
【ミー・ウィズアウト・ユー】★★
【星に願いを。】★
【母と娘】★
【blue】★★
【the EYE [アイ]】★★(いや、でもホラーはヤだし……。)
【抱擁】★
【小さな中国のお針子】★
【kissingジェシカ】★★
【《SF Short Films》】★★
【アザー・ファイナル】★★★
【007 ダイ・アナザー・デイ】★★★
【赤い部屋の恋人】★
【青の稲妻】★★
【逢いたくて】★


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