Back Numbers : 王様の耳はロバの耳!2011年版



(一番上が新しいもので、下に行くほど古くなります。)

かのシネカノンが事実上倒産して以来、社長だった李鳳宇さんは今頃どうしているのだろうと思っていたら、世田谷ものづくり学校で展開しているスクリーニング・パッドという学校で映画学部長をなさって後進の指導をしたり、MoMOという移動映画館を立ち上げて東北の被災地を巡回する「東北映画祭2011」をプロデュースしたり、SUMOMOという映画製作会社を設立して新作を準備したり(山本太郎さん主演の【EDEN】という作品らしい)なさっているそうだ。このまま終わるような人ではないと思っていたが、精力的に活動なさっているようで安心した。今後のますますのご活躍を陰ながらお祈り申し上げています。

今年大ブレイクしてそりゃあもう色んな番組に出まくっていた某有名子役さんが、(同じ番組に出てた他の子役さんと一緒に)年末の某番組のCMで例の踊りを踊っているのだが、完全に目が死んでます。私は正直、彼女のことは最初からあんまり好きではなかったのだが、子供にこんな顔させるほど働かせるなんてそれはどうなのよと思った。

宮崎あおいさんがとうとう離婚してしまわれた。お二人の間で本当はどういうやり取りがあったのかなんて外野には分からないことだし、まぁ人生いろいろあるわよね。彼女にはこの経験を乗り越えて更に魅力的な人になってもらいたいものだなぁと思いました。

『カンブリア宮殿』を見て知ったのだが、あのTSUTAYAのカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が、代官山に、シニア層をターゲットにした蔦屋書店なる施設を作ったらしい。これが高級総合アミューズメント施設とでもいうべき凄い内容だったのだが、この中で特に凄いと思ったのが、日本で権利関係が切れている映画をごっそり抱えているアメリカの某映画会社と独自ルートで契約して、その中の好きな作品をオンデマンドでその場でDVDに焼いてくれるというサービスだ。一回権利関係が切れた作品は再契約するのもなかなか難しい中(お金が掛かるから)、何の利益も生み出さずに眠っているだけの昔の作品をグロスで売って幾ばくかの利益が定期的に得られるのならば先方にも悪くない話だし、日本側でも今までソフトが手に入らなかった作品に出会える可能性を客に提供できる。これは今後ルートを広げればもしかして更に凄い展開も出来てしまうかもしれない。何てことを考えるんだ。やっぱりTSUTAYAの社長は只者ではないんだな。ただ、このCCCも、ユーロスペースが移転する時に同じビルに作った映画館はあっさり手放して撤退してしまったのよね(今は映画美学校になっている)。あぁ、やっぱり映画館って斜陽産業なのかしらね。

ジャン=ポール・ベルモンドがクロード・ルルーシュ監督の新作に出るんだとか。まだお二人とも現役でいらっしゃいましたか ! 日本に来ても見に行くかどーかは分かりませんが、何かスゴいです。

先程の【ドラゴン・タトゥーの女】に続き【オールド・ボーイ】がハリウッドでリメイクされるってだけでげんなりなのに、何ですか ? スパイク・リーが監督をするんですって ? あーもう何だかなー。色んな意味で脱力してしまうわ。

こんな年の瀬も押し迫った頃になって、森田芳光監督の訃報を聞いて心底驚いた。私は正直、森田監督の大ファンという訳ではなかったかもしれないが、森田監督こそが今の日本映画の屋台骨を支える最も重要な監督の一人であるという事実に全く異論はない。こんな時期に、あまりにも大きな存在がこんなに早く失なわれてしまったことが本当に残念でならない。日本映画界の明日はどっちだ。

今年芥川賞を取った西村賢太さんの『苦役列車』が映画化されるそうのだが、山下敦弘監督で、森山未來さんや高良健吾さんがご出演、てところまではちょっといいかも ? なんて思ったのもつかの間、映画オリジナルのヒロインをわざわざこしらえてAKB48の前田敦子さんを起用ってナンジャソラ。あー。この映画にどういう人達が関わってて、どんな映画に仕立ててどんな風に売り込みたいと思っているのかって一発で分かってしまうような所業だな。これはもう、山下監督の映画人としての裁量と現場での踏ん張りに期待するしかない。

千葉県では、どんな小さな町にももれなく千葉銀行の支店が存在している。うちでも千葉に引っ越して来てから速攻口座を作ったのだが、この千葉銀のイメージキャラクターがタンタンなんである。で、この度せっかくタンタンが映画化された(しかもあの天下のスピルバーグが自ら監督して)というのに、千葉銀の反応ってば、予告編にちょっとCM出してるくらいで何とも中途半端。う~ん。映画と銀行の宣伝なんて言ってもあんまり相容れないものなのかもしれないけれど、折角だからなんかもうちょっとこう、にぎにぎしい展開ができなかったのかしら。

ケン・ラッセル監督が亡くなられたそうだ。新作の話を聞かなくなって久しかったが、一時とっても好きだったので、亡くなられたと聞くと寂しい。謹んでご冥福をお祈り致します。

マギー・ギレンホールが第2子を出産するという話がどこかに載ってたのだが、ピーター・サースガードが旦那さんだったのね。知らんかった。

「石井聰亙」監督が知らない間に「石井岳龍」監督に改名していた。な、何で !?

園子温監督が、【冷たい熱帯魚】に出てたあの神楽坂恵さんと結婚なさるとな !! それはそれはおめでとうございます !!

香川照之さんが歌舞伎役者として舞台に上がるとのこと。一部の歌舞伎役者の人達の時代錯誤的な素行の悪さが吐き気がするほど気持ち悪い私としては、正直何でやねんと思うのだけれども、市川猿之助さんの息子として生まれながらその出自から遠ざけられてきた香川さんの内心に渦巻き続けた葛藤や拘泥の歴史は知る由もない。それで何かから解放されるのなら、気合いを入れてやったらよろし。私としては、その経験により更に円熟味を増した香川さんの俳優としての作品を見たいものだと思う。

『ONE PIECE』の尾田栄一郎さんがスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーのラジオ番組に出演した時に、マキノ雅弘監督の【次郎長三国志】の話で盛り上がり、その流れでDVD化が決定して、尾田さんがジャケットのイラストを描くことになったという。このイラストがまた超絶上手いんだ !! えーえー。私は『ONE PIECE』全巻の他に尾田さんのイラスト集も全部持っておりますよ。尾田さんの絵は見ていて惚れ惚れするもんね。

最近、松ケンくんがかみそりのCMとかに出てるのを見てると、おっ頑張ってるな、とか思う。おとうちゃんになることだしいろいろ大変だ。なぜだか松ケンくんには、パパとかお父さんとかではなく“とうちゃん”という響きが似合ってる気がする。

最近『ワンダと巨像』のリバイバル版のCMが流れているのを見ていると、オリジナル版がリリースされた時に途中で挫折してしまった時のことを思い出す。どこかのステージでジャンプができなくて先に進めなかったんだよねー。何せ『ICO』はやり倒したし、あの世界観は好きだったし、多分名作なんだと思うんだけど、いかんせん操作が難しすぎるのよ~ぅ !! しくしく……。

↓これ、中島哲也監督が監督するんですって ? うーん……。

『進撃の巨人』が映画化されるとのことで……そうですか。私は見に行きません。あのテイストだけはどうしても受け入れ難いのです。あの絶望感が何か時代の気分と合っているのかもしれないけれど、私は何もここまで絶望的じゃなくてもいいだろうと思うのと同時に、この救い難さを売り物にしていることに何かあざとさを感じてしまうのです。

『おひさま』の次の連続テレビ小説の『カーネーション』は尾野真千子さんがヒロインではありませんか ! しかも何と脚本が渡辺あやさんだ。栗山千明さんも出るっぽいし。あーこれは見ざるを得ませんね~。

ついに『渡る世間は鬼ばかり』が最終回となった。昔はま~ったく興味が無かったが、千葉に引っ越して母親と半同居するようになると否応なしに毎週見ることになってしまい、そうなると恐ろしいもので、知らない間に大まかな筋書きが頭にインプットされてしまっていた。好むと好まざるとに関わらず、これだけ大人数が登場する長大なドラマを、視聴者を飽きさせずに書き続けることが出来るって凄いわ。しかし最終回に流れていたお言葉を見る限り、橋田先生はまだまだ続きを書く気満々で、終わることに全然納得してないような。何かTBSは、お金が掛かる番組を軒並みリストラしたかっただけではあるまいか。それで浮いたなけなしのお金を南極的な物語に注ぎ込んだって訳だな。

下の番組改変話だと、TBSの『飛び出せ!科学くん』が終了してしまったのが本当にもう信じられない。最終回の詰め込み方を見る限り、これはかなり突然の打ち切りで、まだまだいくらでもネタはあったと思われる。どれだけ製作費が無いのか知らないが、お金を掛けるべきところに掛けないで見るべき内容が無くなってしまったテレビを一体誰が見るって言うのだ、本末転倒も甚だしい ! 最近はNHK以外ではめっきり面白い番組がない。まぁいいや。こりゃそろそろテレビを見る量を減らして勉強や読書にいそしんで下さいっていう謎掛けに違いないわ。

↓あ、そういえば、マツコさんの深夜番組では『有田とマツコと男と女』も面白いよね。私はこの番組で初めて、ゴールデンでの有田さんのふざけ方は演技であり、本当は割とシャイで常識的な人だと知りました。マツコさんとクセのある中堅芸人さん(恐らく独身でゲイに寛容なタイプ)の組み合わせは、マツコさんもリラックスして毒が吐けるし、芸人さんも安心して素が出せるしでなかなかいいみたい ?

この秋ってば、私の好きな『あらびき団』も『やりすぎコージー』も『雑学王』も終わってしまう……。あと『ぷっすま』や『ゴッドタン』は遅い時間帯に繰り下げに。う~んつまらないよ~。こうなったら、唯一時間帯が繰り上がる『マツコ&有吉の怒り新党』に頑張ってもらうしかないか。

この間久しぶりに恵比寿ガーデンプレイスに行ったので、恵比寿ガーデンシネマの跡地がどうなっているのかちょっと見てみようと思ったら、なんとK-POP専門の劇場になっていた……ちょっとショック。韓国の映画は一部好きなものもあるけれど、K-POPは大概なんかもっさりしていて好きじゃないんだもん……(東方神起の一部の曲だけちょっと好きだけど)。

最近【くまのプーさん】の映画のCMをしてて、まぁ見には行かないんだけど、うっかり“プー・ザ・3D”とかになってなくて本当によかった、と心から思った。ディズニーにもまだ良心が残っているんだなぁ、というか、ジョン・ラセターさんがクリエイティブ・ディレクターを務めている間はきっと大丈夫かもしれないが。

フロムエーのCMの小池A子先輩が素敵♪

この間、深夜にぼんやりチャンネルをザッピングしていたらスーツ姿の林遣都くんが出てて、アラなかなか似合うじゃないと思って見てたらシスターに女装した城田優さんが出てきて、エ、何これ ? と面食らってたら着ぐるみの人達が大挙して出てきて、その中のカッパの声がどうも小栗旬さんに酷似してる……と思ったらこれが本人だった訳で。これか『荒川アンダー ザ ブリッジ』って !! う~ん嫌いじゃないかも。

自宅で仕事をしているもので、5時になるとほぼ必ずTOKYO MXテレビの『5時に夢中』をつけるのだが、最近、番組中にインサートされる謎のビデオ『ごはんかいじゅうパップ』の「♪パッパッパッパップ、ご、ご、ご、ご ! 」ってメロディの中毒に……。MXなどのいくつかの局で不定期に流されているものらしいけど、一体何の意図があって作られたものなのでしょうかこれは……。ところで、パップって韓国語らしいのだが、これも一種の韓流ってことになるのかな ? 私自身は、韓流だろうと日本のものだろうとハリウッドものだろうと、良いものならば別に何だっていい。ただ、さして大したことのないものをさもご大層にガンガン宣伝しているのを見ると気分が悪くなってくるだけで、それはどこの国のものであろうと同じことなんだよね。

↓安藤サクラさんと柄本佑さん(『おひさま』に出てる時生さんのお兄さんだ !! )がつき合ってるってマジですか~ !! もしかして将来、ホントに親戚になっちゃうとか ? 凄~い。

『おひさま』に何と安藤サクラさんまでご出演に !! お話の中のこととはいえ、ついに日本の俳優業界の二大裏ボスの柄本家と奥田家が親戚になっちゃったよ !! さすがNHKドラマ班の見識はハンパないですな。

えーっ !! ミッチー(及川光博さん)結婚しちゃったのー !! しかも相手が檀れいさん ? ベタざますー !! 何か彼にはずっと孤高の独身を保っていて欲しかったような。それほど熱狂的なファンでもないというのに、好き勝手なこと言って本当にどうもすみません。

7/24の昼間は外出してたので、アナログ放送終了というイベントに立ち会うことができなくてちと残念。でも、家に帰ってふとアナログのチャンネルをつけてみると、いつもと変わらず番組を放送してるじゃないの。一体どゆこと?と思ってたら、どうやらケーブルテレビ局が集合住宅向けに行っているデジアナ変換(ケーブル局でデジタル放送をアナログ放送に変換したものを配信する)というサービスらしい。2015年までの暫定措置らしいし、自分ちはとっくの昔にデジタル化してるので全く関係ないのだが、あんなに大騒ぎしてた割にはそんな堂々とした抜け道があったなんて、なんかどうも釈然としない気分だな。

7/19に【大鹿村騒動記】を観ながら、こんな豪華なキャストの映画は今後は創るのが難しいかもしれないな……と漠然と思っていたら、その日に原田芳雄さんが亡くなっていた。私がこんなキャストと思ったのは全体的な平均年齢がアップしていたからであって、原田さん個人に関しては全くの想定外だった。舞台挨拶の時の病身の映像は目にしていたが、まさかそこまで悪かったとも、まさかこんなに急に逝ってしまわれるとも思ってもみなかった。
原田芳雄さんと聞いていつも真っ先に思い出すのは、何故か【ナイン・ソウルズ】で雨の中を疾走する姿だ。いつも全速力で走っているカッコいいおっさん、それが私にとっての原田芳雄さんのイメージだからかもしれない。いろんな映画に気が付けば当たり前みたいに出演してらして、作品のランクを1つでも2つでも押し上げる。松田優作さんとの出会いが遅れた自分にとって、原田芳雄さんこそがミスター日本映画だったかもしれないと今になって思う。告別式の時にいみじくも「僕らの年代で原田さんの影響をうけていない役者はいない」と仰った方がいたが(影響を受けてないと言う奴がいるとしたらそいつは完全なモグリだ)、先が見えない今の映画界だからこそ、あと10年、いやせめて5年でいいから生きてて欲しかった。安らかにお休み下さいだなんて言えない。だって亡くなってしまっただなんて未だに全く理解できていないから。

祝 !! 『SPEC』続編制作&映画化決定 !! ついに「解体新書」(公式ガイド本)買ってもうたわ~。

日産の“乗ってカンガルー”のCMのバナナマンバージョン、一目で日村さんと分かってしかも可愛いらしいあのカンガルーのキャラクターデザインが素晴らしすぎ !! ちらっと出演してる設楽カンガルーも激似で凄いわ。

この間、2007年版の『花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス』の再放送をやってたんだが、今更ながらこのドラマは凄いね。お話も演出も凄いベタなのは承知として、この堀北真希・小栗旬・生田斗真のトリオを始めとする城田優・水嶋ヒロ・石垣佑磨・姜暢雄・岡田将生etc.etc.の綺羅星のごとくの出演陣の醸し出すアンサンブルのオーラとパワーには圧倒される。小栗くんなんて何のかんの言ってこのドラマの時が一番カッコよかったのではあるまいか。さぁそこで、いまやってるバッタもんの『イケメンパラダイス』なのだが。視聴率が低迷している原因はいろいろあるのだろうけれど、そもそもこのドラマ、一体誰に見てもらうことを想定して作ってんの?AKBにどれだけ熱狂的な男性ファンがいるのか知らないが、たくさんのイケメン達相手にキャーキャー言ってた女の子達に人気のあったドラマの主役に据えたって何の意味もないということに、どうして誰も企画段階で気付かない?ヒロインの女優力の圧倒的な格差のせいもあってヒロインには共感しにくいし、肝心のイケメン達も(大変申し訳ないけれど)頭数を揃えてるだけでどうもインパクトに欠けるから、女の子達は盛り上がりようがない。かと言って、AKBファンの男性達には、ヒロインが男性だらけの環境に飛び込むという設定が面白かろうはずがない。それじゃぁ誰も見なくて当たり前じゃん。この際、今を時めくアイドルでヒット作をリメイクすればイケるだろ、みたいなテレビ局の安易さや戦略性の欠如が一番の問題なんじゃないだろうか。

そういえば『おひさま』には、柄本時生さんのお母さん役でさりげなく角替和枝さんが出演しているではありませんか !! 角替和枝さんは言わず知れた柄本明さんの奥さん、つまり親子共演ざんす !! もそっと話題にしてもいいんじゃないでしょうかね、これ。

NHKの朝ドラ『おひさま』が好調なようでよござんす。井上真央さんのくるくる変わる表情が可愛くて、やっぱりこの人は女優として地力があるなぁということも再確認したのだが、なんたってこれで、知る人ぞ知る存在だった高良健吾くんがお茶の間に広く認知されるであろうことが一番喜ばしい。演技の実力と独特の吸引力は折り紙付きなので今更語るまでもないだろう。流行のドラマにばんばん出るタイプでもないと思うのでこれからも地道に活動を続けていって欲しいと思うが、何にせよ選択肢が広がったであろうことはよかったと思います。

【127時間】 ? いくらダニー・ボイル監督作で、ジェームス・フランコ君が主役で、アカデミー賞なんぞにたくさんノミネートされていたとしても、自分の能力を過信しすぎて自然を甘く見たアメリカ型勘違いナルシスト男の自分語りなんて、考えただけで気持ちが悪くなりまして……。

『もしドラ』の映画版が無茶苦茶不入りなのだそうで。いろいろ理由はあるのだろうが、以前、テレビでAKBの人達が出てるドラマを見てあまりにも演技以前だったのに絶句したのを思い出したのだが。

ビン・ラディン暗殺の映画化がもう決まってプリプロダクションが始まっているらしいという話だ。まるでこの件の情報が始めからハリウッドに流されていて国威発揚か何かのために映画化が画策されていたみたいに……。しかも監督は【ハート・ロッカー】のキャスリン・ビグローなんだってさ。いちいちやることがエグすぎるわ。

↓この映画版の【モテキ】はオリジナル・ストーリーで、ヒロイン達は仲里依紗・麻生久美子・真木よう子・長澤まさみといったゴーカな面子にすげ替えられ、ドラマ版の麗しいヒロイン達(野波麻帆、松本莉緒、満島ひかり、菊地凛子)は出演しないのねぇ……ちと残念。まぁ新井浩文さんは続投するらしいのでよしとするかぁ。

映画化いろいろ。『モテキ』は期待大 ! ドラマ版では、およそ好きとは言えない系統の話なのにも関わらず、超ハマリ役の森山未來さんや、あろうことかチャラい色男役の新井浩文さんが絶品だった ! 『新参者』の映画版はまぁ手堅い出来になりそうかな。ゲームの『逆転裁判』辺りになると訳分かんない……断らないのが三池崇史監督らしいけど。しかし『サラリーマンNEO』の映画化ももっと訳分かんないけど、もっともっと分かんないのが【大日本人】のハリウッドリメイク。権利を売る方も買う方も意味分かってやってんのだろうか。

東映の岡田茂名誉会長が亡くなられたのだそうだ。戦後に出来た東映で一時代を築き、60~70年代にはテレビ時代劇や任侠映画や実録ヤクザ映画の路線を敷くなど大きな影響を残した方だと伺っているが、日テレの氏家会長ともどもこの震災の年に亡くなったことに、好むと好まざるとに関わらずある種の歴史の転換点が訪れていることを感じる。謹んでご冥福をお祈り致します。

小林聡美さんと三谷幸喜さんが離婚なさったと聞いて超ビックリ。いやぁ、仲良さそうと思っててもいきなり離婚したりするから芸能人ってホント分かんない。でもまぁ一般的に考えれば、家庭の事情をそうそう他人に明かしたりしないのは普通なのかもしれないが。

『みごろ ! たべごろ ! 笑いごろ ! 』を毎週笑い転げながら欠かさず見ていて、ヒット曲のほとんどをそらで歌えて、解散コンサートの映像もリアルタイムで見た世代の私にとって、キャンディーズこそは本物のアイドル中のアイドルだった。その後、映画を見るようになった頃に観た『黒い雨』で、思った以上に本格的な演技を見せてくれて世間的にも大変評価された田中好子さんは、自分の中では一種特別な存在になった。突然逝ってしまわれたことにも驚いたが、そんなに長い間闘病なさっていたというのも知らなかった。さようならスーちゃん。大好きでした。どうぞ安らかにお休み下さい。

恋愛=結婚的な純朴さがあるんじゃないかと思われてならないマツケン君と、彼に「あなたみたいなヒヨッコに」と言ったとか言わないとか言われている小雪さんの結婚観には、ずれは存在していないのだろうか……?まぁ傍で心配したところでしょうがない。お二人は私が考えているよりずっと人生の叡智に溢れている人達だと思いたい。結婚するからにはどうかMAXでお幸せになって下さいねっ !!

しばらく前から読まなくなっていた『ぴあ』が廃刊になると聞き、大変申し訳ないが、まぁ当然かなと思った。そもそも、情報のスピードではネットに追いつかなくなっているのに隔週刊にした時点でもう致命的なのに、情報のリアルタイムのキャッチアップを図る労を惜しんでずらずらとバーコードを並べだした日には(読者にわざわざ1件1件調べろと強制するとは ! )、情報誌としての立ち位置を自ら完全に放棄していたと思われる。それならそれでもっと長期的なスパンで情報を紹介する総合文化誌でも目指せばよかったのに、中途半端に若者受けばかりを狙った薄っぺらい内容の記事ばかりを並べ、手に取っただけで萎えてしまうような代物になり果ててしまっていた。時代的な役目を終えたという言い方もあるが、私には、文化を背負うという気概もポリシーもないままに、単に流されるままに自滅してしまったようにしか見えなかった。そんな雑誌はそりゃ滅ぶ。かつて愛読していただけに、悲しいと言うより何だか腹立たしい。

たけしさんの言葉ではないが、生活基盤が揺るがされるような非常時には「芸術や演芸なんてのはどうだっていい」のであって、現実的にも映画に行くのは難しかったし(うちも末端の末端くらいの災害救助法適用地域だったりするので)、そんな気持ちにもならなかった。一時は原発事故が治まるまでは映画に行くのはやめようとも思っていたのだが、しかし、どうやら長期化しそうな情勢になってきたし、今度はただでさえ斜陽化していた映画館がその間に倒産してしまうのではないかということが心配になってきた。将来“日常”を取り戻した街から映画館が忽然と消えて無くなっていたら寂しい。だから映画館通いを再開することにした。マツコさんや池上彰さんじゃないが、今、一般ピープルに求められるのは以前と変わらぬ日々を粛々と送ることだし、映画は自分にとっての日常だから。
今回、大変な思いをされた方々が、それぞれの方にとっての“日常”を取り戻せることを、その日が来るまで、常に、いつまでもお祈りしています。

高峰秀子さんが昨年の終わり頃に亡くなったと知るに及び、せっかくなので代表的な著書である『わたしの渡世日記』を読んでみたら、これが滅法面白かった。驚いたのは、5歳の頃から子役として働かされ、学校にはろくに行かせてもらえないわ、母親(養母)はかなりイっちゃってるわ、いろんな人々にお金をさんざんむしり取られるわで、あまりにもろくでもない環境で育ったこの人が、どうしてこれだけ健やかで強靱な曇りのない精神を持つことができたのかということだ。数多くの映画関係者や文化人が彼女の存在を愛したのは当然のことだろう。私はある時期、特に成瀬巳喜男監督や木下恵介監督が描くような昔の日本映画の“女性像”にアレルギーがあった時代があり、畢竟、高峰秀子さんの主演作も多くを見逃しているのだが、一周回ってその辺りを少しずつ見直してみるのも面白いかもな、と思ったりした。

瀬々敬久監督の【ヘヴンズ ストーリー】が、ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞とNETPAC賞という賞をもらったのだそうで、そりゃ誠に喜ばしいことなんだけれども、いくつかのニュースサイトで「日本の何かよく知らない映画が何か賞取ったみたい」みたいな扱いをされていたのにちょっとムッとした。あのなー。【ヘヴンズ ストーリー】は【告白】にも【悪人】にも引けを取らない去年のナンバーワンクラスの映画ですから ! ニュースに携わるような立場の人が知らなかったと言うのなら、それは単なる怠慢ですから !

映画演劇文化協会というところが主催している『午前十時の映画祭~何度見てもすごい50本』という洋画の名画の上映企画が、(その時間帯じゃ普通に仕事している人間は端から無視ですかい ! 等々の感慨はさておき)かなり好評ということで、それ自体は非常に喜ばしいことだと思う。ただ好評なのにも関わらず存続は危ぶまれているのだそうで、その理由が、プリント代の高さなどもさることながら、全国の映画館のデジタル化が進んでいることでフィルムでの上映が難しくなりつつあるからだというのだ。マジですか。デジタル化の要請は、3D志向以外にも色々な原因があるのだろうと思うのだが、色々と……大丈夫なのかなぁ。今の映画界はそんな急激な設備投資が実を結ぶような状況なのだろうか。余計に色々なものの短命化に繋がったりしないのだろうか。

千葉市街のシネマックス千葉という独立系ミニシネコンが1/14に閉館していたことを知り、軽くショックを受けた。おととしの暮れに千葉県民になったものの、千葉市街に行くことは少ないので2~3回しか行ったことがなかったのだが、この5スクリーンのシネコンがあったから、京成ローザの2館10スクリーンと単館アート系の千葉劇場を併せた16スクリーンでまずまずの種類の映画を見ることが出来る環境だったのに、今後はそうはいかなくなる。これでますます千葉市街に行く機会は減ることだろう。本当に残念だ。

テレビのバラエティ番組と企業がタイアップするのは今に始まったことじゃないけれど、最近、あまりにもあからさまな番組が増えすぎててちょっと何だかなーと思う。資金難で制作費を節約したいって事情には目をつぶってあげるからさー、単に似たよな番組を安易に増やすんじゃなく、何かもっと一目ではそれと分かりづらいような工夫をこらしてくださいよぅ。

TOHOシネマズが一般の映画料金を1800円から1500円に引き下げるのだそうだ(18歳未満は1000円に統一とのこと)。一般的に映画料金は高すぎるから値下げすべきだとは昔から常々言われてきたことなので、基本的には英断だと思うし、これが業界全体に値下げの流れを作る起爆剤になるのなら喜ばしいことになのかもしれない。ただ、現在の状況下、これが体力のない他の映画館(特に系列館でない一般の映画館)の命取りとなり、今まで以上に映画館の閉館が相次いで、映画業界全体に更なるマイナスのスパイラルを引き起こす、なんてことになる可能性はないのだろうか。市場の論理からして、そうなったらそうなったで仕方のないことなのかもしれないが、万が一、観客を自分のところに囲い込めれば他は潰れて構わないという独断専行が勝っている話なのであれば、仁義なき戦いというか殺伐とした話ではある。

ファティ・アキン監督がキネマ旬報1月下旬号のインタビューで以下のようなことを仰っていた。「アート系の劇場は絶滅寸前とまではいわないけど青息吐息の状態だ。そして、(中略)不動産業者のような連中がアート系の作品までどんどんシネコンにブッキングし、公開一週目で結果を出さなければアウトで、もう日の目を見ることもない。」おおー。こりゃ日本でも事情はほぼ同じゃないですか。やっぱりそういうのは全世界的な傾向なのかもしれないね。ちなみに、この前のくだりでは「ドイツではメディアがジャンクなテイストを好む。テレビのランキング番組は、セックスや暴力、オバカのような表面的なことばかりを取り上げる。」とも。“セックスや暴力”を“グルメやお涙頂戴”に変換すれば、こちらもほぼ日本のテレビ業界にあてはまるような気がする。

フェイス・トゥ・フェイスという配給会社が「監督主義プロジェクト」という企画を立ち上げたのは、「世界の素晴らしい監督たちの作品を映画館で公開し続ける」という方向性を打ち出したかったからなのだそうだ。これは、一般的に監督の名前で映画を選ぶことが少なくなったと言われ(これについては少し異議があるのだが、また後日改めたい)、海外で評価されている作品でも日本で劇場公開される機会が激減している現状の中、作品のまとめ買い(単価を下げることができる)と損益分岐点を考えたミニマムで地道な興行(宣伝費を掛けすぎない、単館上映ベースの少ないプリント数で時間をかけて日本全国を巡回させる等)という方法で、素晴らしい作品を映画館で観る機会を確保しようというものだ。世の中には心ある人達がいるものだ。しかもこの人達は正確な現状分析の下に実現可能な方法を打ち出しているのが賢い。かなり感動した。このプロジェクトの詳細についてはこちらを見てね。この動きが業界に一石を投じることを心よりお祈りしています。

私の中では、ハンサムの原型といえば沖雅也さんで、ダンディの原型といえば細川俊之さんだった。最近はご病気がちだったということだが、亡くなられたと聞いて本当に寂しい。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

山崎貴監督と佐藤嗣麻子監督ってご夫婦だったのね ! 今年初の衝撃だった ! ところで【Always…】の新作って3Dで作るんですってね。あーこれで私はますます世間から遅れていってしまうのだわ……。

今年の方針。(1)好きな映画しか見ない。(2)基本的に3D映画は見ない。(3)1本1本の映画を大切にする。今までだって映画業界全体をカバーすることなど決して出来てはいなかったが、これからは、自分が本当に見たいものだけをより集中的に見るという方向性をより追求していきたいと思う。最近は特に(3)が疎かになっていたような気がするので、心していきたいと思う。





見たかったのココロの墓場のコーナー !!


(見たかった指数)

★…………少し心に引っかかったので、うんとヒマなら行っていただろう
★★………かなり興味があったので、タイミングがよければ行ってただろう
★★★……ほとんど行く気になってたので、時間の都合さえつけば行ってただろう


【宇宙人ポール】★
【friends もののけ島のナキ】★*
【クリスマスのその夜に】★*
【ラビット・ホール】*
【ウォーリアー&ウルフ】★
【目を閉じてギラギラ】★
(Docomoの動画サービス作品の劇場版らしい。出演陣が案外ゴーカだ。)
【東京オアシス】*
【夜明けの街で】★
(不倫の話って何か食指が動かない。深キョンごめんね、ドラマは見るからね。)
【症例X】★★*
(【家族X】が良かったのでこれは観てみたかった !! )
【日輪の遺産】★
(最近、第二次世界大戦絡みの話ってなんかアレルギー気味で……。)
【ミラル】★
【蜂蜜】【卵】【ミルク】★*
(一本見逃すと面倒になってしまった。)
【カーズ2】★
(だって、3D版じゃない字幕版ってやってないんだもん……。)
【海洋天堂】★*
【ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2】★
(前後編に付き合うのがメンドくさくなってしまった。)
【ロスト・アイズ】★*
【テンペスト】★
【NINIFUNI】★
【ゲンスブールと女たち】★*
【アトムの足音が聞こえる】★*
【4月の涙】★*
【少女たちの羅針盤】★
【歓待】★
【メアリー&マックス】★
【木洩れ日の家で】★
【婚前特急】★
【悲しみのミルク】★
【イリュージョニスト】★*
【台北の朝、僕は恋をする】★
【マイキー&ニッキー】★★
【さくら、さくら サムライ化学者 高峰譲吉の生涯】★
【幸せの始まりは】★
【KG カラテガール】★
【369のメトシエラ~奇跡の扉~】★
【完全なる報復】★*
【グリーン・ホーネット】★
(ほぼ3Dだし、リメイクは基本的にあんまり見たくない。たとえ監督がミシェル・ゴンドリーであってもだ。)
【ジャライノール】★★
(千葉に越してからさすがに東中野が遠くなったのよ……本当にごめんなさい !! )


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