Back Numbers : 王様の耳はロバの耳!2013年版



(一番上が新しいもので、下に行くほど古くなります。)

映画に必要なものは「サスペンス」と「カタルシス」だという持論を以前から持ってましたが、名作と呼ばれる映画には、これらに加えて「ブレイクスルー」が備わっているなと最近思うようになりました。“突破感”とでも言えばいいのかな?今までの常識を突き抜けて別の次元に連れて行ってくれる感じ。今の映画は、無難に手堅く作ろうとするあまり、この“突き抜けた感じ”に乏しいものが多すぎるような気がするんだよね。

カナダのアニメーション作家、フレデリック・バック監督が24日に89歳で亡くなったそうだ。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。【木を植えた男】は世界のアニメーション史に残る超名作で、ジブリのライブラリーにも入っていて比較的入手しやすいと思うので、未見の人は一度は是非見てみて下さいねっ !!

能年玲奈さんが素のおしゃべりが苦手なのを揶揄する記事を見かけた。何言ってんだか。確かに、数多の俳優さんがひしめく中で、谷原章介さんや速水もこみちさんみたいに俳優以外の能力を活かしてメディアへの露出を増やし、とにかく名前を覚えてもらうことによって俳優としての出演機会も獲得していく、みたいな方法論もアリだとは思うけど、そのやり方が総てじゃない。俳優さんや女優さんの本来のお仕事は、演技することで作品を作り上げることであって、バラエティ番組で場を盛り上げたり、イベントを取材しに来た芸能記者のご機嫌を取ったりすることじゃない。自分が能年さんと上手くコミュニケーションを取れなかったからって、そのことで彼女の女優力を上から目線で査定するなんて、何様のつもりなんだろう。この記者こそ、普段は家と仕事場を往復してたまにテレビを見るだけの狭~い世界にしか生きていないんじゃないのかな。

ダニエル・デイ=ルイスと、イザベル・アジャーニの息子がラッパーでデビューしたらしい……ってエーッ !! この人達が付き合ってたことがあるということ自体知らんかったよ。

↓しかし実際、日本にいる外国人駐在員の家族などで英語版が見たいという人も一部にはいると思うし、戦略的に考えても、都心の一部だけでも字幕版も上映すべきなんじゃないかと思うんだけどなぁ。え?余計なカネが掛かるから嫌だってか?

【プレーンズ】と【くもりときどきミートボール2】は日本語吹替版しかやっていない!吹き替えを見たい層に対応するのはいいと思うけど、字幕版が好きだという層の嗜好を根底から否定するというのは、それはそれでどうなのよ。これはもう、私みたいな観客は見に来るなってことだよな。ということで、この2作は今後一切見ないことにしました。

以前この欄に書いた幕張新都心のイオンの旗艦店がオープンするのに先立ち、近隣の住民を対象にしたプレオープンというのに行って来ました。一番のお目当ては無論『蔦屋書店』!ただ、ざっと見た感じの感想は、ジャンルによりけりかなぁといった感じ。特に、映画本だけに関して言えば、津田沼駅前の丸善の方がよほど充実しているように思われます。TSUTAYA(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)は、以前持っていた映画館をあっさり手放してしまったりしたこともあり、実は映画をオワコン認定しているのではないかという気がずっとしていたんですよねぇ……。ただし、めちゃ広いレンタルDVDコーナーの小さな一角にある“映画史”のコーナーの充実ぶりはなかなか素晴らしく、映画好きと思われる人々が何組も足を止めて見学していたのが印象的でした。ここが今の(せめて)3倍くらいの広さになるようであれば、TSUTAYAのやる気が少しは伝わってくるように思うのですが……。

『安堂ロイド』は、いろいろな制約の中で頑張って作っているのが見て取れるのですが、話が拙速すぎてSFオタク以外には一見して理解しがたい展開になっているとか、ある女優さん(柴崎コウさんや大島優子さんではない)の演技があまりにも下手っぴぃすぎて足を引っ張っているとか、いろいろと気の毒かもしれません……。でも、誰が何と言おうと私は演技者としての木村拓哉さんの誠実さがとても好きだし、今回のドラマでもその姿勢はとても感じられて、その点ではとても素晴らしかったと思います。

中島哲也監督が降板した【進撃の巨人】、後釜は樋口真嗣監督に決まったそうな。よかったよかった。どのみち見にはいかないけれど、どうぞ頑張って下さいませ。

『有吉ジャポン』に園子温監督がご出演なさっていた。映画作りに飽きたとかおっしゃっていたが、ここのところもの凄いハイペースで創っていらっしゃったから、さもありなん。胡乱で怪しげな深夜番組の企画とか、園監督にはバッチリ合っているかもしれないので、いろんなことやって英気を養って、ほとぼりが冷めた頃にまたじぶじぶと映画を創って下さいな。

↓ちなみに、『ルパン三世』を実写化するならどういうキャストが相応しいかを一般投票してみた結果、1位は大泉洋さんになったそうだ。不二子役の1位は真木よう子さん。おぉ、そのキャストなら確かに見てみたかったかもしれない!

『ルパン三世』の実写映画化とか……orz。【ガッチャマン】で大コケしたのに懲りてないアホな日本映画界。

ピンク映画の雄・国映が、2年ぶりに新作を公開することになったそうだ。それはよかった。上映館の場所や時間帯からして、見に行けるかどうかはちょっと微妙かもしれないが。

『寄生獣』は山崎貴監督よって映画化されることになったようだ。おお、やっと実現するのか!山崎監督であれば半端なクオリティのものは絶対に創らないと思うので、本当によかった。しかし、アメリカの会社に権利を買われたとかいう話はどうなったんだろう?と思ってたら、2005年に権利を獲得したニューライン・シネマが結局何もしなかったため、今年に入って契約期間が終了したということらしい。アメリカの大手の会社では、本気で作るかどうか分からなくてもとりあえず権利だけは押さえとくみたいな話がよくあるらしく、随分と馬鹿にされたものだけど、ハリウッドで中途半端に製作されると、主人公の内面の葛藤などは無視した単なるSFになってしまいそうで嫌だったので、今回は結果的に日本で製作されることになって本当によかったと思う。日本では数十社で争奪戦を繰り広げ、東宝が映画化権を取得したらしいけど、本作に限って言えば、あの特殊な絵面の映像化には莫大な予算が掛かることは必至だから、順当なところだったのではないだろうか。

テリー・ギリアム監督は、【ドン・キホーテを殺した男】の映画化に再度挑戦するらしい。今回で7回目だとか……本当にもう執念だなぁ。もう呪われているというレベルすら通り越していると思うけど、監督にとっては、そうまでしても絶対に映画化したい企画なんでしょうね。今度こそ実現するよう、本当に心からお祈りしています。

うちの自宅(千葉県習志野市)は、ららぽーとTOKYO-BAYと幕張メッセのちょうど中間地点くらいにあるのですが、今週ららぽーと西館が改装オープンするのに続き、来月のクリスマス頃には、イオンが旗艦店として位置づけているイオンモール幕張新都心という超でっかい店舗が幕張メッセの近くにオープンします。映画館はともかく蔦屋書店ができるらしいというのだけはちょっとだけ期待しているのですが、吉本の劇場まで作って年間3000~3500万人の来店者数を見込んでいると聞き、おいおいこんな田舎にまぢかよ、アテが外れてピエリ守山みたいになっちまったらどーすんだよ、と非常に不安を抱えています。(ちなみにららぽーとTOKYO-BAYの年間来店者数は2500万人くらいらしい。)
あんなデカイ建物が廃墟になったら恐いので、そうはならないで欲しいですが、流行ったら流行ったで、周辺道路の混雑が目も当てられない事態になりそうで、非常に恐いです。船橋・習志野周辺にお住まいの方ならご存知でしょうが、この辺りは南北に走る道路が少なく、ただでさえ土日は無茶苦茶混雑するんですよねー……。紙の上だけで図面を引いていろいろな皮算用をしているエラい人達がどこまで想定しているのか非常に疑問に思いますし、ましてや彼等に周辺住民の生活環境の変化にまで配慮する心積もりがあるとは到底思えないんですが……。

↓ビデオでの視聴率の分析が進まないのは、直接見ている層の視聴率じゃないとスポンサーには意味がない(録画だとCMは飛ばして見ちゃうから)という事情があるらしい。しかし、ビデオ視聴率の分析をやらないと、本当にウケているテレビ番組を知ることが今後はもう絶対にできなくなると思うし、そうなると、視聴者が本当に求めている番組とかがますます分からなくなって、今まで以上に本当に誰もテレビを見なくなってしまうんじゃないんだろうかね。

『ごちそうさん』がどうも好きになれない……。私は一般的に考えなしタイプのキャラクターが苦手なのだが、自分の食欲に忠実なあまり回りのことが見えなくなるヒロインはどうも見るに耐えない。それに、あんな底意地の悪い親戚なんて、見ているだけで朝からどんより暗い気持ちになる。(このドラマが年配の人には受けがいいと聞いて、そういえば昔のドラマにはこんな底意地の悪いキャラクターがごろごろ出ていたかもしれないと思い出したけど。)このドラマの視聴率がいいというのは、実は『あまちゃん』をイマイチ理解できてなかった年配層が戻ってきた&『あまちゃん』の習慣で何となくテレビをつけている層がいる&『あまちゃん』の真の視聴者層は実はビデオで見ている人が多かった、などの現象の相乗効果に過ぎないんじゃないかと思うのだが。まぁいいや。今後のヒロインの成長により少しは見やすい展開になることを期待したいと思う。

バフマン・ゴバディ監督の【ペルシャ猫を誰も知らない】に出ていた3人のミュージシャンが、亡命先のニューヨークで射殺されたという。犯人は、同じ映画に出ていた他のグループのミュージシャンらしい。ささいないざこざから仲違いをしていたとかいう話だが、お互いに大変な立場のはずのイラン人同士で一体何やってんだかなぁ。

【ボクらの時代】に柄本明さんとでんでんさんと石橋蓮司さんがご出演なさっていた回を見たのだが、石橋蓮司さんと緑魔子さんってご夫婦だったんですか !! 20年以上ず~っと別居なさっているそうですが。ものを知らなくてどうもすいません……。

ウェンツくんには悪いけど、どこをどう転んでもあれは“タイガーマスク”ではないよな……。ほんとにもう何でもかんでも“コンテンツ”のネタにすりゃぁいいみたいな態度は本当にやめて欲しいんだけど。

松田優作さんの命日の11月6日に行われた没後25年記念のトークショーで、奥田瑛二さんが「松田家と奥田家と柄本家で映画作りますか」と提案したとかしないとか。俳優業界の影の御三家のコラボがついに来たか !?

90年代に【司祭】【フェイス】【ラビナス】などの映画が立て続けに公開されていたイギリスのアントニア・バード監督が54歳という若さで亡くなられたそうだ。彼女の映画によく出演していたあの頃のロバート・カーライルはめっちゃイカしてた。一つの時代が確実に終わってしまったのかもしれないなと思った。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

大成建設のCMのアニメーション、もしかしてと思ったらやっぱり新海誠監督の作品だった !!

『笑っていいとも』が来年3月で終了するらしい。我が家では既に『ヒルナンデス』を見てたので大過ないし、タモリさんは毎日生放送なんていう過酷なお仕事を30年以上もなさっていたのだから、もういい加減解放して差し上げたらいいんじゃないかと思う。これでタモリさんの仕事は減るどころか、今後は海外の長期ロケや地方の鉄道の取材など、お仕事の幅はかえって広がるのではないだろうか。個人的には、タモリさんとお仕事をする機会が減った芸人さん達が大挙して『タモリ倶楽部』に押しかけるようになったらちょっと面白いかもなぁ、などと思ったりするのだが。

二階堂ふみさんが、今後はサブカルのイメージを脱却したい的なことをおっしゃったとか。一定のカラーに縛られたくない、という意味なのかもしれないが、サブカル色が抜けちゃって何の匂いも味もしなくなってしまった俳優さんなんて、いくらメジャーであっても面白くも何ともない。う~ん、そんなことをおっしゃるなんてちょっとがっかりだなぁ。

テオ・アンゲロプロス監督の遺作【エレニの帰郷】は東映が配給することになったらしいのだが、東映の岡田裕介社長は「収支のことを考えずに、芸術に捧げるという意味合いでいい」とおっしゃったとか。それはそれで立派な決意表明なのかもしれないが、裏を返せば、アンゲロプロスのクラスの世界的巨匠の遺作でさえ、赤字になる可能性を考慮してどこの会社も配給しない可能性があったということになるのではないか。以前ならこんなこと絶対考えられなかったのだが。ひたすら溜息が出て仕方ない。

会計検査院の指摘によると、文化庁はこれまで、文化庁と「日本芸術文化振興会」(独立行政法人)が補助金を出した映画の収入をきちんと把握していなかったのだそうだ。映画を劇場公開してある程度収入があった場合には返納規定があるらしいのだが、その具体的な基準も定められていなかった(ということは、おそらく今まで誰も返した人はいなかった)らしい。随分と悠長な話だとは思うけど、補助金と言っても1本100万円~最大でも5000万円で、5年間で198件に対し合計で37億円。これを多いと思うか少ないと思うかは人それぞれだろうけど、文化庁と日本芸術文化振興会が「返納を求めなければならないほど収入を上げた製作会社はなかったと認識している」と言う通り、そのクラスの映画だと、儲けらしい儲けがあるようなケースはごく稀だと思われる。ちゃんとした内容のある映画であれば、日本のジリ貧の映画業界の今後の発展のためにそれくらいは恵んでやってはくれまいかと思うのだが、いかがなものだろう。

やなせたかし氏が亡くなられた。心から残念だけれど、94歳という年齢を考えると、長い間本当にお疲れ様でしたと申し上げるしかないかもしれない。最近、日本に何か売り物になるものはないかということでジャパン・ブランドがどうとかかまびすしいけど、日本が他の国に本当に誇れるものが一つあるとしたら、それはアンパンマンイズムの存在なんじゃないかと思う。自分の身を削ってでも誰かを助けようとするアンパンマンは真のヒーローだ。やなせたかし氏こそ、戦後の日本で最も偉大なクリエイターなのではないかと思う今日この頃。合掌。

奥田瑛二さんが、監督作の【今日子と修一の場合】の舞台挨拶で、観客による写真撮影を独断で許可して「フェイスブックやツィッターにも載っけてね~」とおっしゃったのだとか。うざったい舞台挨拶は極力避けるようになったので最近のことはよく知らないのだが、あの「撮影禁止~」って上から目線の物言いは、聞いてて本当に何様だと思うのよね。肖像権の問題なんかもあるんだろうけど、そういう限られた場での撮影に限定するなら、じゃんじゃん取ってもらってネットでどんどん拡散してもらったりした方が絶対に宣伝になるんじゃないだろうか。YouTubeの規制なんかを見てても思うけど、著作権にあまりに執着しすぎて、そこから1銭でも多く搾り取ろうとするあまり、かえって情報のスムーズな伝播や拡散の妨げになっている場合があまりにも多いのではないだろうか

映画の撮影現場もすっかりデジタルが主流になってきているようなのだが、コダック社によると、ここへきて16ミリフィルムによる映画撮影が若干流行っているのだそうだ。代表的なのは、石井裕也監督の次回作【ぼくたちの家族】(【舟を編む】は35ミリ撮影だったそうな)、吉田恵輔監督の【麦子さんと】、安藤桃子監督の【0.5ミリ】、佐々部清監督の【東京難民】など。松本人志監督の【R100】、三木孝浩監督の【陽だまりの彼女】、深川栄洋監督の【くじけないで】なども16ミリなのだそう。35ミリはちょっと大変だけど、フィルム撮影がいよいよ難しくなる前にちょっと撮っておいてみようかな、という心理機制でも働いているのだろうか。

【容疑者Xの献身】がインドで映画化されるんだそうだ。韓国版はつい先日公開されていたけれど、インド版ってどんなになるんだか全く想像がつかない……。う~ん、一周回ってそれはそれで見てみたいかも。

全国の『あまちゃん』ファンの皆様、お元気ですか。我が家でも“あまロス症候群”の真っ只中です。いつもの面々がたくさんの地元のエキストラの皆さんと共に賑やかに登場する最終回、アキちゃんとユイちゃんの二人がトンネルを抜けて“その先へ”向かうラストシーンには涙がこぼれてきました。そして、このドラマは伝説になると確信致しました。
このドラマの成功の要因はいくつもあるのでしょうが、暗いことが多い今の世の中で「ドラマだけはせめて明るいものにしたい」(番組HPより)というキャストやスタッフの一人一人の皆さんの大人の本気が相乗効果を生み、結実した結果なのだと思います。
『あまちゃん』なんて見てなかったから知らねーよ!とおっしゃる皆さんは、10月14日(月・祝)に計3時間ほどの総集編が放送されるそうなので、録画でもして興味本位に気軽にご覧になってみてはいかがでしょうか。依怙地になって食わず嫌いをするのはもったいないですよ~。

日本国内で唯一セル画によるアニメ制作を続けていた『サザエさん』が、この程ついにデジタル制作に完全移行するのだそうだ。長年使われていた技術が失われるのは少し寂しい気もするが、セル画アニメとデジタルアニメの労力の差を考えると、この時代の流れは致し方の ないことだろう。

民放には金融機関の内情を描いたような作品はほとんどないから、『半沢直樹』は貴重なドラマだったのだろう。しかし、役者さん達には割とオーソドックスというかステレオタイプな演技が求められており、堺雅人さんの主演作にしては、ドラマ自体の出来としてはまぁ普通という印象。面白くなくはなかったけど、正直そこまでだったかなぁ。思うに、今の時代は映画にしろドラマにしろあまりにもいろいろな作品がありすぎて、見る側が選びきれないので、1回“いいもの”のお墨付きがつくと皆が同じ作品に飛びついて、突出したヒットに結びつく傾向があるのではないかと思う。

ジェリー・ブラッカイマーが、ディズニーとの関係を解消することになったらしい。そりゃよかったね。(←ジェリー・ブラッカイマー嫌い。)

今度、ジム・ジャームッシュ監督の新作映画が公開されるらしいのだが、これも吸血鬼ものらしい。う~ん、また?なんか猫も杓子も吸血鬼?アメリカでは【トワイライト】が流行ったから企画が通りやすくなったとかあったのかもしれないが……。

岡倉天心を描いた【天心】という映画の製作を裏方で支援してきた地元の北茨城市のボランティア組織が、映画の完成を見届けて解散することになったというニュースを聞いた。ボランティアの皆様が、映画を作るために骨身を惜しまず労力を注がれたのであろうことは本当に頭が下がる。けれど、映画は完成して終わりじゃなく、これを公開に結びつける過程がまた一苦労なのではなかろうか、という部分がふと気になった。

マーク・ウォールバーグさんは昔高校を中退したらしいのだが、自分の子供達の将来には学校教育が必要だから、という理由で一念発起して勉強を始め、この程高卒の資格を取ったのだそうだ。エライっ !!

『A-Studio』に出演していらした北村一輝さんが、【JOKER 厄病神】の役作りで歯を抜いた話など、知る人ぞ知る昔のエピソードなどをお茶の間に紹介していて興味深かった。で、やっぱリコンしてらしたのね~ということも分かったのだけれど……。

金融庁審議会が、ネット経由のクラウドファンディングの上限金額を1億円にするという方針を出したようだ。リスクの高い未上場企業に過度に投資しない仕組みにしたいということのようだが、これだと、映画製作のための資金集めにはちと物足りない気もする。まぁ、この範囲内で出来る映画を作って実績を得て、その後は違う方法で資金を集めて下さいということになるんだろうけど(それでもやり方によっては今までより可能性は広がると思うけど)、既に実績のある人にはもう少し色をつける方法もあってもいいんじゃないかなぁとも、少し思った。

9月7日に、日本映画大学の前身である日本映画学校の閉校式が行われたようだ。故・今村昌平監督の念願通り、日本にも映画を専門に教える大学が無事設立され、歴史的役割は果たしたということになるのだと思う。今後の日本映画界のために、日本映画大学の発展を心よりお祈り致します。

↓その宮崎駿監督の引退会見での名言「この世は生きるに値するんだ」。現在の世の中に生きる価値があるという意味ではなく、そんな世の中を作らなくてはいけないという意味なんじゃないかと思った。

9月6日、宮崎駿監督の引退会見の生放送を見るために、ついにニコニコ動画に会員登録してしまいました(……う~ん、川上会長の思うツボだぜ)。
時々頓珍漢な質問もあったけど、いろんな疑問に真摯に答えて下さっているいい記者会見でしたね。我が家では監督が痩せていらしたのを心配していたのですが、アニメ制作のために体力を温存すべく外食を止めて奥さんの手弁当を食べるようになったからとのことで、ひとまず安心しました(笑)。これからも違う形でのお仕事は続けられるとのことなので、一ファンとしてぼちぼち拝見させて戴ければと思います。(でももし気が向いたら、前言なんてあっさり撤回して短編でも長編でも好きなものを創って戴いても一向に構わないと思います。)
しかし、日本映画界としては大変大きな痛手ですよね。最大の稼ぎ頭を失ったという即物的な面以上に、あのように影響力の大きい誠実な作り手の一人を失ったということが、これから先、ボディーブローのようにじわじわ効いてくるのではないかと思います。かつて、かの淀川長治さんが不在になり、その視線が失われてしまってから、映画の質そのものにどこかでこだわるという姿勢が日本の映画界から少しずつ失われていったように記憶していますが、それと同じようなことがこれからまた起こるのではないかと思います。
宮崎監督の引退に絡めて【ガッチャマン】の敗因について書こうかと思っていたのですが、全く筆が進まないのでやめました。魂を持たない映画の話と宮崎監督の話ではあまりにも釣り合いません。しかし、ああいう映画を作るのは本当に止めてあげて欲しい。仕事を断る立場になくひたすら真面目にやっている役者さんたちが本気で気の毒です。

知る人ぞ知る香港の鬼才、パン・ホーチョン監督。今回、8月の終わりからシネマート六本木で2週間開催された『パン・ホーチョン、やっぱりお前は誰だ!?』の特集上映に行って来ました。今回見たのは、香港では大ヒットし傑作と誉れの高い大人のラブコメディ【恋の紫煙】とその続編の【恋の紫煙2】、映画業界の裏側を描いた最新作のブラックコメディ【低俗喜劇】の3本。監督は、確たるスタイルを持っているというよりは、一作一作でベストな手法を模索するタイプだということですが、今まで見たことがあったサスペンスホラーの【ドリーム・ホーム】と比較してもその作風の振幅が明らかで、そんなにいろいろ出来てしまう器用さや多才さが面白いです。このような特集上映になってしまうのは、日本では採算が取れないと考えられているということだと思いますが、こんな重要な監督の作品が日本できちんと紹介されないことが当たり前の状況になっているのかと思うと、ちょっと暗い気持ちになります。

ジャック・ニコルソンが引退という記事が出ている。まぁ76歳ともなればそれも仕方がないのかもしれないが、時の流れを感じてしまうなぁ。

2014年3月に営業を終了する松坂屋上野店の南館の跡地にできる複合施設に、TOHOシネマズのシネコンが入るのだそうだ。開業は2017年の予定で、東宝としては2003年に撤退してから14年ぶりの上野での営業となる。昨年、大手の上映館で最後まで残っていた上野東急も営業を終了して、上野にはもう大蔵映画(成人向け)の映画館しか残っていないという風前の灯火の状況になっていた。上野の地に新たな映画館が戻って来ることは喜ばしいことに違いない。

以前に書いた日本映画大学の誓約書問題で、「学内での政治的活動は一切行わない」という文言は削除することに決まったそうだ。はーやれやれ。

何か、マイケル・ダグラスとキャサリン・ゼタ・ジョーンズの夫婦も別居中らしいぞ~。別にいいけどさ。

モニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルがついに離婚するらしい。今まで何度もガセ情報が流れては消えていたが、今度こそは本当らしい。

そういえば、日本でも以前、小口の出資者を募って映画を作るっていう試みがあったはずだ。残念ながらその時の成果はあまり芳しくなかったように記憶しているが、これだけネットが発展した今の時代なら、また違った展開があるのかもしれないよね。

シルヴェスター・スタローンも次回作の資金の調達をクラウドファンディングで行うらしい。う~ん、これからこの流れはしばらくは流行りそうだな。で、原本を返せないケースも相次いでから、落ち着くべき地点に落ち着くって感じかな。

スパイク・リー監督が次回作品のために行っていたクラウドファンディングが目標額を達成したらしい。それはおめでたい。スパイク・リー監督のような一部の熱心なファンに次作を熱望されているような作家だと、クラウドファンディングという手法は非常に合っているような気がする。

福岡のテレビ西日本が開局55周年記念に製作した博多華丸さん主演の『めんたいぴりり』というドラマが、地元で好評を博しているそうだ。有名な明太子メーカー「ふくや」をモデルにした物語らしく、他のキャスティングも富田靖子さん、小松正夫さん、光石研さんなど、地元出身者にこだわっているらしい。何でも、ドラマのスタッフは東京、大阪、名古屋に偏在しているらしく、それ以外の局でドラマを作ることはかなり至難の業らしい。その困難を乗り越えて健闘している皆さんには拍手を送りたい。

CSの音楽チャンネル『MUSIC ON! TV(エムオン!)』の前田敦子さん主演×山下敦弘監督×星野源音楽によるステーションID『タマ子』シリーズが映画化されるのだそうだ。一部をCSで拝見したのだが、これは本編を創りたくなるのが納得できる出来。特に主演の前田敦子さんが素晴らしく、彼女は今後も長く女優を続けて行けそうだと確信することができた。

今度、一部の映画館などで、携帯電話代に上乗せして映画料金を支払うシステムができるようだ。つまり、現金を持っていなくても映画を見ることができるようになるということで、親に携帯電話代を払ってもらっている子供なら、おこづかいがなくても映画が見られるようになるかもしれない。う~ん、いいのかしら?青少年に映画を見てもらう機会を密かに増やすことができるかもしれないけど、ちょっとしたトラブルになったりしないのかしら?

『あまちゃん』に、若い頃の夏さんとして1日だけご出演なさっていた徳永えりさん、どこかで見たことがあると思ったら、『梅ちゃん先生』で梅子さんの友人のお医者さんだったあの人か!と思って更に調べてみたら、なんと小林政広監督の【春との旅】で春を演じていた人と同一人物だったので二度びっくり!なんかまぁ~~ったくイメージが違う。なんかスゴい。

アメリカの映画芸術科学アカデミー(アカデミー賞を選ぶ団体やね)に、初めてアフリカ系アメリカ人の会長が就任したのだそうだ。しかもこの方は女性で、女性の会長というのも30年ぶりなんだそうな。

↓という訳で【キッズ・リターン】の続編も見ないと思います。清水浩監督、ごめんなさい。

ピクサーが作っているのだからそれなりの出来なのだとは思うけど、【モンスターズ・ユニバーシティ】は見ません。何でもかんでも続編とか、そういう姿勢が本当にもううんざりなんです。

ウィル・スミスの娘さんのミュージックビデオが、12歳の女の子が歌う内容としてはふさわしくないと物議を醸しているのだそうだ。ていうか、息子くんに続いて娘さんも芸能界デビュー済みですか……。まぁ、日本の芸能界なんかにもそんな人達はたくさんいるかもしれないけど。

内野聖陽さんが芸名の読み方を変更し、本名の「うちのまさあき」から「うちのせいよう」にしたのだそうだ。ていうか「うちのせいよう」さんじゃなかったって知らなかったよ~。ところで、これを機会に、小澤征悦さんも「おざわゆきよし」から「おざわせいえつ」にしてみるってどうだろう?……すいません。

今年の大河ドラマ『八重の桜』はイマイチかもしれない。福島をリスペクトするという意向が当初から強くあったのかもしれないが、福島ではともかく全国的にはそれほど有名ではないかもしれない家臣の面々を大した説明もないままに大挙出演させ、ただでさえ分かりづらい細かな政治の話が大した工夫もなく分かりづらいままに延々と続くのが結構辛い。しかし一番の問題は、そうした描写の中で八重さんがいつまでたっても一向に主役にならないことだと思う。明治維新を福島側の視点から描くという発想自体は悪くなかったのかもしれないが、それが最も重要なら新島八重という人選はそもそも間違いだったのでは?もしくは、新島八重の一代記こそを描きたかったのであれば、会津藩の内部事情の話はもう少し手短にして、もっと彼女の心の変遷に寄り添った内容にするべきだったんじゃないの?戊辰戦争はもう1~2ヵ月早く終わらせるべきだった、というのが我が家では共通認識。なのにこの上、新島襄役のオダギリジョーの出番を減らすですってぇ?新島襄との関わり合いこそが八重さんの人生で一番キモだった部分なんじゃないの?NHKの今回の大河ドラマ班は馬鹿なんじゃないの?

『A-Studio』に真木よう子さんがご出演なさっていたのだが、真木よう子さんは江口のりこさんと仲良しなんだそうだ。イイハナシダナー。『あまちゃん』効果で安藤玉恵さんがお茶の間でちょっと知られるようになった今日この頃、次は是非とも江口のりこさんにブレイクして戴きたいと、心密かに期待している。

『北斗の拳』のラオウ?『魔法使いサリー』のパパ?内海賢二さんの代表作といえば『Dr.スランプ』の則巻千兵衛さんなんじゃないのか。60年代からの長年のキャリアを誇る声優さんのお一人で、近作では何と言ってもハガレンのアームストロング少佐が印象的だった。また一人、重要な声優さんが亡くなられて本当に残念だ。謹んでご冥福をお祈り致します。

三池崇史監督がジョエル・シルバーのプロデュース作品でハリウッドデビューするという噂が……本当か !?

そんなに簡単に起こらないシリーズ。
そんなに簡単に記憶をなくしたりしない。
そんなに簡単にそっくりな人がいたりしない。
そんなに簡単に二重人格になったりしない。
そんなに簡単に気になる人と偶然再開したりしない。
そんなに簡単に仮想現実空間が成立したりしない。
そんなに簡単に不治の病になったりしない。
そんなに簡単に他人の殺し合いを見学するゲームが開催されていたりしない。
このテの設定はお腹いっぱいだからもう勘弁してくれ。

LiLiCoさんがある映画のCMに出ているのを見て、駄目じゃんと思った。お金をもらって特定の映画を推薦するということを始めてしまったら、当然のことながら情報の中立性が保てなくなり、その人からの情報にはバイアスが掛かっていると見る側が思うようになるので、情報を発信するという仕事は成立しなくなると思う。まぁLiLiCoさん御本人や事務所の側としては、あくまでも様々なタレント業の一環として映画の紹介の仕事をしているだけなのであり、もしかしたらその仕事の質なんてどうだっていいのかもしれないけれど。

最近見た某映画で、作品そのものは大変好きだったのだが、そのCMに主演俳優が出て作品を誉めているのを見て、思い切り興醒めした。そういうのを日本語で手前味噌って言うわよね。 主演俳優の大ファンならともかく、それ以外の人は大概しらけるとか分かんないのかな?あまりにも酷すぎる。仕込みの客に映画を誉めてもらったり、やたら客が泣いてるシーンばかりを映したりとか、日本の映画宣伝業界の質の低下は目を覆うばかりだったけど、いよいよ落ちるところまで落ちつつあるとあからさまに感じた。

岩井俊二監督が作詞した東日本大震災の復興支援ソング『花は咲く』の歌詞がかなり好きかもしれない。特に「私は何を残しただろう」「いつか恋する君のために」の部分は涙が出そうになる。作曲は菅野よう子さん。最近、この曲のショートアニメバージョンも見たのだが、『夕凪の街 桜の国』のこうの史代さんがキャラクター原案、【アリーテ姫】【マイマイ新子と千年の魔法】の片渕須直さんが監督を務めていてこれまたいい出来。なんのかんの言って、NHKのこういう仕事は誠実さは、他局の追随を許さないと思う。

森山未來さんが今年の10月から来年の9月まで海外留学するんだそうだ。文化庁から「海外派遣型文化交流使」なるもののご指名を受けたらしい。よく分からないが、また違った場所で経験を積むのはこれからの俳優人生に絶対にプラスになるはず。パワーアップした森山さんの更なるご活躍を今から楽しみにしています !!

TOHOシネマズの映画が始まる前の企業ロゴにピクミンが……何故?

日本映画大学で、教授達に学内で一切の政治的活動を行わないように要請する誓約書への署名を求めていたのだとか。どんな事情があるのか知らないが、表現の自由なくして映画の何を教えるというのだ。佐藤忠男氏(学長)も随分とヤキが回ったもんだ。自分自身、昔は大島渚監督の映画の論評とかバリバリ書いていたんじゃないの?大島監督がご存命なら烈火の如く怒ってたんじゃないのか?

ちょっと映画とは違う話題だけど、ドアーズのキーボーディスト、レイ・マンザレクさんがお亡くなりになったのでちょっとだけ。『ハートに火をつけて』のあの印象的なオルガンの旋律は、ロックの歴史に永遠に刻み込まれると思う。合掌。

『あらびき団』が知らない間にCSで復活しとる~ !! 知らなかった~ !! もっと宣伝してくれよ~ !!

【メリダとおそろしの森】のメリダをディズニープリンセスとやらにするためにちょっときらびやかな路線にイメチェンさせたところ、原作者で元監督のブレンダ・チャップマン氏を始めとする各方面から非難が殺到し、反対署名運動まで起きているのだそうだ。まぁそりゃ当たり前。およそお姫様らしくない振る舞いで己の信条を貫き通すのがメリダ姫の新しさで、彼女にはシンプルで素朴な服装こそが似合ってる。外見を飾り立てるのは彼女のキャラクターのコンセプトに真っ向から反することだもんね。

最近どこかで三池崇史監督の【牛頭】の話題を見かけたので思い立った、「若い人に見せたい三池崇史映画ベスト5 !!
※【黒社会】三部作(【新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争】【極道黒社会 RAINY DOG】【日本黒社会 LEY LINES】)
※【DEAD OR ALIVE】三部作(【DEAD OR ALIVE 犯罪者】【DEAD OR ALIVE 2 逃亡者】【DEAD OR ALIVE FINAL】)
※【荒ぶる魂たち】
※【極道恐怖大劇場 牛頭 GOZU】
※【太陽の傷】
ベスト5じゃないじゃん、という異論は受け付けない。
一般的には【オーディション】【殺し屋1】【ゼブラーマン】とかを挙げるべきかもしれないけど、まぁ好みなんで。
このベスト5に【藁の楯】を加えてベスト10にしてもいいかな、と最近思ってる。

江頭2:50が選ぶ「生涯映画ランキングベスト25」なんてステキな記事を見かけたんだけど、なんとこの18位にあの舞台演出家・脚本家の鴻上尚史さんの監督作品【ジュリエット・ゲーム】が。結構知る人ぞ知る映画だと思うんだけど、さすがエガちゃん、分かってらっしゃる~。公開当時は異業種監督(映画監督が本業じゃない人が映画監督をすること)なるものが毛虫のように嫌われていたせいもあり、この映画も正当な評価を受けていたとは思えないのだが、なかなか面白いんですよ~。二作目の【青空に一番近い場所】ともども割とオススメです。

フジテレビの映画事業の牽引者として名を馳せたあの亀山千広氏が、なんとフジテレビ本体の社長になるんだそうな。ちょっとびっくり。そんなに屋台骨が厳しいのか、フジテレビは。

↓なんか松竹でも6月末から10月末まで高校生1000円キャンペーンをやるみたいね。でも東宝には今後の時代を見据えたポリシーが曲がりなりにも感じられるんだけど、松竹のはいかにも泥縄といった感じがする。

全国のTOHOシネマズで、6月から高校生の料金を1000円に引き下げるそうだ。おぉ凄い。でも当然だな。映画館で映画を見る若者を育成しないことには、今後ジリ貧なのは目に見えている。ていうか何で今までそれをやらなかったのかは大いに疑問だが、まぁやらないよりはいいか。ついでに言うと、これは高校生より金とヒマのある大学生にも拡大し、大学生にもどしどし映画を見てもらって、少しばかり映画愛を養っておいてもらっとくべきだと思う。

夏八木勲さんが亡くなられてしまった。緒方拳さん亡き後、あの年代の男性の役者さんの中で特に存在感が際だってきて、最近では一作一作の出演作がどんどん印象的になってきていたのに……とても残念だ。これから【そして父になる】と【永遠の0】が公開されて、これらが遺作になるようだ。謹んでご冥福をお祈り致します。

天海祐希さんが心筋梗塞で舞台を降板し、宮沢りえさんが2日半の稽古で代役を務めたとのこと。宮沢さん版は天海さん版よりも台詞などを削り、共演の役者さん達も1からすべて舞台を作り直すつもりで不眠不休で稽古したということだが、これをやりきったというのは本当に凄いとしか言い様がない。舞台を降板した天海さんは無念だっただろうが、チケットを買った多くのお客さんがいる以上、簡単に中止にすることなどできないのは当然分かっていらっしゃることと思う。今後体調を万全に整えてじっくりリベンジを果たされるよう期待しています。

特撮監督のレイ・ハリーハウゼン氏がお亡くなりになったそうだ。氏の特撮は今見ればクラシックで懐かしい感じだけど、氏の仕事があればこそ多くの映画人の想像力が刺激され、CGや3Gなども含めたその後の映像文化の発展に繋がっていったのだ。氏の存在はまさに生ける伝説だった。謹んでご冥福をお祈り致します。

『ゴッドタン』は大好きだけど、キス我慢選手権を映画にするとか、何だそりゃ。それはあんまりにも映画ってもんを馬鹿にしすぎだよ……。

何か最近、3Dでは飽きたらず「4DX」という上映形態を考えている人達がいるようだ。なんか、座席を前後左右に動かしたり、霧状の水や風やシャボン玉を出したりするとか……TDLのキャプテンEOやスター・ツアーズみたいなもの?何て貧困な発想なの。誰も一般の映画にそんなこと望んでないっつーの。むしろそれでただでさえ高い映画料金が更に高くなるのなら敬遠されるだけなのでは。3D映画が業界の期待ほど広まらなかったのは、料金が割高すぎたことが理由の一つだって分かってないのかな。みんなビンボなこの世の中、映画代はむしろ今こそ価格破壊のレベルまで下げることを真剣に検討するべきだと私は思うんだけど。

何か、アメリカとEUの間にも環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)というヨーロッパ版のTPPみたいなものがあるらしいんだけど、この交渉が始まるにあたって、ヨーロッパの映画界が「文化的例外」として映画を交渉の対象から除外するよう要求しているのだそうだ。何でも、15ヵ国の国立映画センターが欧州委員会(EUの執行機関)に書簡を送り、ケン・ローチやダルデンヌ兄弟などの約80名の映画監督が“映画を交渉の対象にすることは文化を通貨に引き下げるものだ”と請願書を出したのだとか。TPPでは一体どうなってんだろ……結局アメリカの言いなり一択の政策を何十年も続けてきただけの今のこの政権にはなーんも期待できないけど。まぁいいさ。以前から思っている通り、世の中の映画が全部ハリウッド映画みたくなってしまったら、映画を見るのを一切やめるだけだから。

Yahooとその子会社のGyaOとブルームという会社が、O2O(オンライン・ツー・オフライン)という新作映画上映サービスを開始したらしい。これは、全国公開ではない新作映画のチケットを地方のシネコンを指定して仮購入し、この共同購入者が一定数に達すると映画の上映ができるようになるというしくみなのだそうだ。これがうまくいけば、配給興行側がリスクを取ることなく全国に単館系の映画の上映を拡大することができるようになるかもしれない。果たしてうまくいくのかどうか、今後の展開を見守りたいと思う。

【月はどっちに出ている】【のど自慢】【フラガール】などのプロデューサーとして有名な李鳳宇氏が設立して先年経営破綻したシネカノンが、民事再生終了となり清算することになったそうだ。何でも、旧シネカノンが製作した作品の権利を譲り受けたジェイ・シネカノンという会社が資金を出し、借金の返済が無事完了したのだそうで、これは借金の踏み倒しが当たり前の日本の映画界では初めてといっていいくらいの極めて珍しいケースなのだとか。経営関係の話とかはあまりよく分からないのだが、お金関係のことがきれいになれば、今後また新たな活動の幅が広がったりするのではないだろうか。李さんは既にSUMOMOという別会社を立ち上げて新しい映画を製作したり移動映画館を作ったりといった活動をしているそうなのだが、今後の更なるご活躍を期待したいです。

三國連太郎さんが亡くなられてしまったそうだ。もうお年もお年だし、最近の出演作を見てもどんどん体が弱っていらしたみたいに思われて、いずれはそんな時期がくるのかなと覚悟はしていた。同じ時代に生きていらした俳優さんの中で、間違いなく最高峰の演技者のお一人だった。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

先だって映画化されたサッチャー元英国首相が亡くなられてしまわれたが、彼女の政治路線に反対していた人々が、彼女の死亡を祝って【オズの魔法使い】挿入歌『Ding Dong! The Witch Is Dead』(魔女は死んだ)という歌をせっせとダウンロードしていて、AmazonやiTunesなどの販売数でトップになったりしているそうだ。う~ん、確かに、彼女の政策とは相容れなくて実際に実害を被ったような人達もたくさんいたのかもしれないが、だからって死んでしまった人のことをそんなふうに扱うのはどうなのよ。生前はどうあれ、既に仏様になってしまった人には等しく敬意を払うべきなんじゃないかと思うんだけど。

元AKB48の前田敦子さんが相当な映画好きで、4ヶ月で120本とか週5本とか1日2本とか見ていらっしゃるとかいうニュースが載っていた。一方で、映画を見るだけでは女優の修業にはならないと揶揄している人達もいたのだが、それはどうなのだろう。確かに見ているだけでは不十分で、演技そのものの研鑽を積まなければ女優として上達することはないとは思うけど、逆に、これからずっと女優を続けて行きたいのであれば、いろいろな作品を鑑賞して引き出しを増やすのは、基本的な勉強として誰だって踏まなければならない当然のステップだ。でも、若手の男優さんや女優さんで、そんな当たり前の努力をまっとうに払っている人が一体どれくらいいるんだろう。私は、やっぱりこの人は長くやっていける可能性があるのかもしれないと思ったのだけれど。

園子温さんが監督を務めるということで注目を集めていたテレ東のちょっとエッチな深夜ドラマ『みんな!エスパーだよ!』が激しく面白い !! 煩悩全開の高校生男子の主人公を嬉々として演じている染谷将太さんは抜群に上手く、才能がある人だな~と改めて感じたし、ちょっと過激な役柄を全力で演じる夏帆さんや真野恵理菜さんも、これまでの殻を打ち破ろうとする意気込みが感じられて頼もしい。マキタスポーツさんや安田顕さんらの演じる怪しいキャラクターも期待大。今後の展開がどうなるのか非常に楽しみだ。

大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」のイメージキャラクター「ひらパー兄さん」が、ブラックマヨネーズの小杉竜一さんから、何とあのV6の岡田准一さんに変わるのだそうだ。なんでも岡田は枚方のご出身で、小さい頃は「ひらかたパーク」にもよく遊びに行っていたのだとか。う~ん、このイメージのギャップはいろんな意味でスゴいな。

坂口良子さんが癌で亡くなられたと聞いて大変驚いた。最近、娘さんとよくテレビに出ていらしたのは、自分が生きている間に少しでも娘さんのお名前を売っておきたいという親心だったのね……(;ω;)。坂口さんというと、私の世代ではやはり『池中玄太80キロ』が最も有名だと思うが、個人的には『田中丸家御一同様』というドラマも記憶に残っている。確か森光子さんがお母さんの女系一家の物語で、近藤正臣さんが相手役だったよね。坂口さんが歌っていらしたテーマソング『まるで少年のように』は、一番だけなら今でも丸々歌えると思う。謹んでご冥福をお祈りしたいと思います。

渋谷駅の再開発に伴って、渋谷で映画を見る時によくおにぎりを買っていた「東横のれん街」のとあるお店が、東急東横店隣りのマークシティの地下のとんでもない僻地まで飛ばされてしまっていた……。「東横のれん街」はどの店も、以前よりは不便な立地になって客足が減っているような気がする。売り上げが落ちて閉店してしまったらどうしてくれるのよう。一体誰のための何のための開発なんだか。それで不利益を被る人々がいたとしてもお構いなしなのか?

ナイナイの矢部さんご結婚 !! いいじゃないか、ナイナイは昔【岸和田少年愚連隊】という名作に出てたんだぞ!これはめでたい!おめでとう !! おめでとう !!

先日最終回を迎えた『泣くな、はらちゃん』がすっごい面白かった!ヒロインの描いたマンガから飛び出してきた純粋無垢な男性なんて超難役を演じた長瀬智也さんも涙が出るほどよかったし、現実世界とちょっとだけ折り合いが悪くてマンガの世界にやすらぎを求めているヒロインを演じた麻生久美子さんも可愛らしさもあって素晴らしく、これだけ荒唐無稽な設定ながらその世界にすんなり入って行けてしまい、愛すべき面々がそれぞれの日常の問題に悩みながらも少しずつ答えを出していく展開にすっかり見入ってしまっていた。「♪私の~ことはほっといて!」と合唱する挿入歌の『私の世界』もやたらキャッチーでつい口ずさんでしまう。思えば、二次元に打ち立てた理想世界との対峙という超今日的なやっかいなテーマを放り込み、よくこれだけラブリーなストーリーを構築したものだ。岡田惠和さんてやっぱりどえらい人だ。本当に恐れ入りました。

ニコラス・ローグ監督が新作を準備中とのニュースが……ってか、すみません。まだご存命だったって知らなかったです……。

配給会社のゴー・シネマが倒産したそうだ。東急レクリエーションと東北新社が設立してアミューズソフトなどが出資した会社だったのだそうだが、【闇の子供たち】【死にゆく妻との旅路】【ばかもの】を始めとする作品の配給を手掛けており、ちょっと独自の目線をから映画を世に出していこうという志が感じられた会社だったのだが。残念だ。

堺雅人さんと菅野美穂さんがご結婚というニュースを聞き、最初に出てきた言葉は「そこ行きますか~!?」だった。堺さんが菅野さんみたいな人がタイプだったなんてすごく意外……。まぁ菅野さんも何かの番組で“そろそろ結婚しろと親戚からプレッシャーを受けている”みたいなことを言っていたし、いいタイミングだったんじゃないんでしょうか。お幸せになって戴ければと思います。

仲里依紗さんが中尾明慶さんとご結婚するとのことで……う~ん、そうですか。お幸せになって下さいね。

『機動警察パトレイバー』実写化……orz。

この間、久々に休日に地元の映画館に行った。カップルや友人同士、ジャニーズを見にきた若いお母さんと小さい娘さんや、アニメ目的の若い男の子達の一群や、年配のご夫婦など、楽しそうにしているいろいろなお客さん達を眺めていると、今日のこの映画にはどんなお客さんが来ているのかな?と客層をなんとなくチェックするのが映画館に来ることの楽しみの一つだよなー、と改めて思い出したりした。

今度【変態仮面】という映画が公開されるんだそうで……。主演の鈴木亮平さんを応援したいのはやまやまなのだが、アラフォーのオバハンはそのタイトルを窓口でコールするのムリですから !! そういえば以前、おっぱい何某とかいう映画もあったなぁ。見に行けない映画をあんまり増やさんといて欲しいなぁ。

今年も文化庁の若手アニメーター育成プロジェクト『アニメミライ2013』に行って参りました。今年はゴンゾ、ZEXCS、マッドハウス、トリガー(ガイナックスから独立した会社らしい)といった会社が参加していて、凄くトガった感じはしなかったけれど、長編化やシリーズ化も視野に入れうる力量の感じられる作品が多かったように思われました。やっぱりこれはプロジェクトとして面白いと思うし、継続していくことで年々成果が蓄積されていくのではないかと思います。来年も期待しています!

ハウステンボスがキネマ旬報社と提携して、無料入場ゾーンに常設映画館を作るのだそうだ。私もディズニーランドのある舞浜のイクスピアリの映画館にごく稀に行くことがあるのだが(家から30分くらいなんで)、同じ映画を見るのでも場所が変わるとちょっとだけ気分が変わって楽しいかもしれない。面白い試みかもしれないので、上手く軌道に乗るといいですね。

↓下の記事に関連して。映画が低迷しつつある原因はいろいろあるんだろうけど、詰まるところみんな昔よりビンボーだっていうベースがあるのよねー。アベノミクスなんて調子いいこと言ってるけど、あんなのは株屋や金持ちが儲かるだけじゃん。バブルの頃だって、企業はいくら儲かってもパンピーの給料はほとんど上がらなかったなんて実証済みだし。でもって、失業率が下がらなくて実質の給料が目減りしまくっている時代に、誰が一人一回1800円も払って映画を見るかっちゅー話ですよ。一人でも高いけど、例えば家族で見に行くなんてすっごい贅沢な話になる訳で。私は今こそ映画料金の見直しをホントに真剣に考えるべきなんじゃないかと思う訳です。

キネ旬の決算号を見ていると、業績の下方修正をしている映画会社の多いこと !! 勿論、日本経済の悪化が予想以上に進行しているということなんだろうけど、これだけどの会社も軒並み下方修正をしているのを見ると、もしかしてこの人達は一般の経済の流れとかに疎すぎるのではないかと思いたくもなる。経済が悪いなら悪いなりに、その実態を正確に捉えて何とかやっていく方法を見つけていかなければならないのではないだろうか。聞けば、2012年の映画興行収入では日本は中国に抜かれ、ハリウッドにとっても今や中国が稼ぎ頭になっているというじゃない。このままのんべんだらりとやってたら、日本映画界なんてそのうち見向きもされなくなるぞー。

昨年末の時点で、国内の映画館の85%がデジタル化したのだそうだ。この流れについていけずに閉館してしまった映画館もたくさんあったのではないかと想像するのだが、パー・スクリーンのアベレージが落ちていると言われているこの時代に無理な設備投資を余儀なくされ、今後、資金ショートで結局閉館してしまう映画館も続出するのではないかと危惧している。

「DCP」は「デジタル・シネマ・パッケージ(Digital Cinema Package)」の略で、デジタル上映用のデータファイルのことを指し、「ODS」は「非映画デジタルコンテンツ(Other Digital Stuff)」の略で、映画館で上映する映画以外の素材のことを指すのだそうな。いや、ちょっと備忘録として書いとこうかなと。

一番よく使っている映画検索サイトの一つの『goo 映画』が3月31日で終了してしまうらしい。もの凄いショック。新作を漏れなく網羅している点では一番使いやすいサイトだったのに。私はこれからどうすればいいの !! マジで困るんですけど !!

『炎の体育会TV』にサム・ライミ監督とジェームス・フランコくんが出てたよ。わー大変。こんな一流どころまで番宣で引っ張ってくるなんて何てこった。

角川グループがシネコン事業から撤退するんだそうで、新宿と有楽町の直営映画館を除く全国13ヵ所のシネコンを経営する子会社をユナイテッド・シネマに売り飛ばすのだそうだ。ウチの近所の海浜幕張のシネプレックスもユナイテッドになるらしい。う~ん、どうなるんだろう。最寄りの映画館の一つとして結構利用してたんだけどな。(ちなみに、もう一つの最寄りは、ららぽーとTOKYO-BAYのTOHOシネマズだ。)しかし、近所に山ほどあって今度近くに旗艦店もできるらしいイオンもワーナー・マイカルを子会社化したらしいけど、いくら映画館があってもタマがないんじゃどうしようもないんじゃないかなぁ……。

プレノン・アッシュが製作中の映画で資金ショートを起こして破産してしまったと聞き、ショックを受けた。何が一番ショックって、今回のこれは尖閣諸島問題の影響でトニー・レオンさんが出演をキャンセルしてしまったのが直接の原因らしいとのこと。う~ん、そりゃあ中国の国内的にはいろいろあるんだろうけどさー、プレノン・アッシュは、かのウォン・カーウァイ監督の初期作品の【欲望の翼】や【恋する惑星】を配給して、日本でトニーさんの人気を高めるのに大きな役割を果たしたはず。そんな会社が潰れても何とも思わないのかなー?そんな人だったんですかトニー?ちょっとがっかりだわ。映画の方は、約百年前の横浜を舞台にした黒沢清監督作品で、松田翔太さんや前田敦子さんも出るはずだったとか。わー凄く見てぇ!本当にこのままポシャッてしまうのかなぁ?残念至極。

【テルマエ・ロマエ】の原作者のヤマザキマリさんが、テレビの番組で原作使用料が約100万円だったという話をして物議を醸しているらしい。まぁ誰も映画がここまでヒットするなんて予測していなかったんだろうけど、それにしてもやっすいな!せめてインセンティブくらいつかんのか。更に、忙しい中映画の宣伝のために一日拘束されてもノーギャラという話もあった。そりゃちょっと非道いんでないかい?

【フルスタリョフ、車を!】のアレクセイ・ゲルマン監督が74歳で亡くなられたそうだ。あの見るとクセになるロシア難解系……。他の映画もちょっと見てみたい、かな?謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

伊勢谷友介さんが【あしたのジョー】で力石徹を演った時のトレーナーが、かの南海キャンディーズのしずちゃんのトレーナーの梅津正彦氏なのだそうで、伊勢谷さんは梅津氏のご病気のために寄付金プロジェクトを立ち上げたのだそうだ。それにしてもメラノーマか……。治療がうまくいくことをお祈りしています。

【レ・ミゼラブル】を見に行った母が一言「これミュージカルだったの?私ミュージカルはそんなに好きじゃないのよね。」う~ん母よ、見に行く前にちゃんと説明したはずですが。最近特に味のない情報は右から左へ素通りしていくからなぁ……。ちなみに、あなたは見に行かないの?と聞かれたのだが、『レ・ミゼラブル』って今までに何回映画化やら舞台化やらされているのやら。そんなものある程度面白くて当然というか、これを面白く作れないのであればそもそも業界のプロである資格など無いのではないか。そんな超鉄板企画など全然興味が湧かないのだが……。

ウチの妹が言ったとさ。「『八重の桜』はいつ八重が主人公になるのかな?」……う~ん多分、戊辰戦争で会津が戦場になる頃かな?まだまだ先のことかもしれないな……。

この間、テレビに柄本明さんの自宅が映っていたのだが、地下に東京乾電池の稽古場があった……なんかスゴい。

岩波ホールの高野悦子さんが亡くなられてしまいました。
高野さんは1968年に岩波ホールの総支配人に就任し、大手の大作映画ばかりが幅を利かせている当時に小規模でも良質な作品を一般の人に向けて紹介するということを始め、80年代以降の単館系ミニシアターのブームの先鞭をつけました。高野さんがいらっしゃらなければ、日本において映画を見るための環境はもっと貧しいものになり、日本の映画界自体が今よりもっと中身のないものになっていた可能性が大いにあったかもしれません。その意味で、高野さんは今日の日本の映画界における最大の功労者のうちのお一人だったと言っても過言ではないと思います。 心よりご冥福をお祈り申し上げます。

【ベイブ】や【ライラの冒険】、最近では【ライフ・オブ・パイ】も手掛けた名門VFX制作会社『リズム&ヒューズ・スタジオ』が破産保護申請をしたとのこと。最近、カナダやイギリスやインドなどのVFX会社が勢力を伸ばしているせいで、カリフォルニアのVFX会社は続々倒産しており、ジェームズ・キャメロン監督が共同設立した『デジタル・ドメイン』なども破産申請をして中国とインドの会社に買収されたらしい。ハリウッドも、最近は中国やインドからの資金流入がなければ回らない状態になりつつあるのだそうで、苦しいのは日本の映画界だけではないってことだな。

一昨年に大森立嗣監督で映画化された【まほろ駅前多田便利軒】のシリーズがドラマ化され、『まほろ駅前番外地』としてテレビ東京で放送中。ドラマ版はかの『モテキ』の大根仁監督が手掛けているが、映画版のしっとりした雰囲気とはまた違い、一見ドライな浮遊感の中に様々な人間模様が浮き沈みする展開が魅せる。お人好し風味の多田社長と風来坊の行天くんに瑛太さんと松田龍平さんがハマリすぎて最高!『モテキ』に続きこれも名作の予感大。

昨年末、『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!』と言う番組にゲッターズ飯田さんという占い師の方が出て来て、小杉さんに対し「2013年にはキャラが変わる」「やったことのない仕事が来る」「演技の仕事が来る可能性が高い」などと言っていた。この時、小杉さんと吉田さんが「知ってんちゃう?」「言ってない」などと言っていたように思えたのだが、後日、小杉さんが品川ヒロシ監督の第3作【サンブンノイチ】にメインキャストの一人として出演するという情報が!ゲッターズさんは他にも、小杉さんが芸能界で最高に相性がいい芸能人はビートたけしさんであり、3~4年後に一緒に仕事をすることになる、などとも占っていた。もしかして【サンブンノイチ】での演技が認められて北野武監督作品に出演なんてことが……?これ、当たったら凄いけどな。

テアトル銀座が無くなった後は、銀座の中央通りの四丁目から首都高までを端から端まで歩くとか無くなるんだろうな、と思うと少し寂しくなった。

映画館で演劇・歌舞伎・オペラ・コンサートなどの映画以外の作品を上映したり、スポーツやライブなどのパブリック・ビューイングを行ったりすることが増えている昨今の風潮はなんだかなーと常々思っているのですが、劇団☆新感線の舞台を撮影して上映する『ゲキ×シネ』のシリーズは、映像化との相性がいいのか、かなり成功していると思います。
現在、古田新太さんではなく小栗旬さんが主演を務めた『髑髏城の七人』が劇場で公開中なのですが、これは出色の出来でした!舞台経験も豊富な小栗旬さん・森山未來さん・早乙女太一さん・小池栄子さんらが映画やドラマとは違った色気や華や毒気を振り撒き、勝地涼さんや仲里依紗さんらが板についた三枚目ぶりを披露します。通常の映画料金よりは少々お高いのですが、演劇ならではのアドレナリン全開の息づかいや表情を捉えた映像は、わざわざ見に行くだけの価値はあると思います。

クリストファー・ノーラン監督が選出した世界の傑作映画トップ10に大島渚監督の【戦メリ】が入っているのだそうだ。ちなみに順位は以下の通り。
1位:スティーヴン・フリアーズ監督【殺し屋たちの挽歌】
2位:シドニー・ルメット監督【十二人の怒れる男】
3位:テレンス・マリック監督【シン・レッド・ライン】
4位:フリッツ・ラング監督【怪人マブゼ博士】
5位:ニコラス・ローグ監督【ジェラシー】
6位:大島渚監督【戦場のメリークリスマス】
7位:アル・ライナート監督【宇宙へのフロンティア】
8位:ゴッドフリー・レジオ監督【コヤニスカッティ】
9位:オーソン・ウェルズ監督【秘められた過去】
10位:エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督【グリード】
う~ん、半分近く見てないな。

邦画シェアが43年ぶりに6割を超したとかいうニュースを見た。いや、それは邦画が隆盛なんじゃなく、洋画の輸入が減りまくってショボイことになっているだけなんじゃねーの?

中目黒で無料の移動映画館を月に1回設営するプロジェクト「中目黒シネマズ」が「ナカメキノ」と名称を改め、正式にスタートしたのだそうだ。面白い試みだ。成功すれば少し形を変えれば全国に広められるかも。

石原プロ製作で幻の名作と誉れの高い【黒部の太陽】がこの3月についにソフト化されるのだそうだ。何でも石原裕次郎さんが映画館で見て欲しいと言ったとかいう理由で今までソフト化されたことがなく、かくいう私も未だに未見です。わーちょっと見てみたい。ほとぼりが冷めたらTSUTAYAに借りに行こうかな。

David Bowieさんから大島監督への追悼コメントです。「All of us who have had the privilege of working with Oshima-san will miss his spirit tremendously.」

大島監督が亡くなられたことで、田原総一朗さんがコメントを出していらっしゃった。思えば、大島さんがご出演なさっていた頃の初期の『朝まで生テレビ』は無茶苦茶面白かったなぁ。大島監督は不世出のトリックスターでもあった。日本の文化史の中にあんな人はもう二度と現れないだろうね。

大島渚監督が亡くなられてしまった……。色々な箇所でいろいろ書いたのでここでは特に書かないが、自分の中での時代が確実に変わってしまったことを感じた。古今東西の世界中の表現者の中で一番敬愛している人だった。どうぞ安らかにお休み下さい。

この間『A-studio』を見るまで、小澤征悦(ゆきよし)さんのことを「せいえつ」さんだとずっと思っていた……。

北野武監督は、高倉健さんの主演作と恋愛映画を撮るのが目下の夢なのだそうだ。んーでは、健さん主演の恋愛映画でいんじゃね?健さんもあと何本くらい映画に出て戴けるか分からないぞ。急げ武さん!

年末にCSで、かの浅丘ルリ子さん主演の『冬物語』をフル放送していたのでがっつり見てしまった。これはかの『冬ソナ』の原形になっているとも言われている超クラシックなメロドラマなのだが、自分は大昔にこのドラマを見ていたらしくて何となくおぼろげに記憶があり、なんだか懐かしい気分がした。しかし浅丘ルリ子さんの美しいこと美しいこと!今の時代にはこんな人はいないなぁとつくづく思った。あと、このドラマの原田芳雄さんは、自分にとっての王子様の原型だったのかもしれないということも発見してしまった。しかし随分と分からず屋で無茶ばかりする王子様だなぁ(笑)。更に、自分が当時一番熱心に見てて劇中歌を刷り込まれててあれは何だったんだろーと長年疑問に思っていたのは、同じ日テレでこの次のクールにやっていた『さよなら・今日は』らしいということも判明した。こっちのドラマもどこかで再放送してくれないものでしょうか。




見たかったのココロの墓場のコーナー !!


(見たかった指数)

★…………少し心に引っかかったので、うんとヒマなら行っていただろう
★★………かなり興味があったので、タイミングがよければ行ってただろう
★★★……ほとんど行く気になってたので、時間の都合さえつけば行ってただろう


【ファイアbyルブタン】★
【消えたシモン・ヴェルネール】★
【リヴ&イングマール ある愛の風景】★
【1BR-らぶほてる】★
【あさひるばん】★
【キャプテン・フィリップス】★
【グリフィン家のウエディングノート】*
【くじけないで】★
【燦燦】★
【ミッドナイト・ガイズ】★
【ジンクス!!!】★
【ケンとメリー 雨あがりの夜空に】★*
【星座】*
【東京に来たばかり】*
【レッドマリア それでも女は生きていく】★
【グランド・イリュージョン】★
【潔く柔く】★
【もうひとりの息子】★
【女たちの都 ワッゲンオッゲン】★
【蠢動(しゅんどう)】★*
【マリリン・モンロー 瞳の中の秘密】★*
【もったいない!】★★
【TRASHED ゴミ地球の代償】★★
【飛べ!ダコタ】★*
【タンゴ・リブレ 君を想う】★
【朝日のあたる家】★
【イップ・マン 最終章】★
【椿姫ができるまで】★
【世界一美しい本を作る男 シュタイデルとの旅】★
【アマールカ おやすみ上映会】★*
【R-18文学賞 vol.2 ジェリー・フィッシュ】★
【夏休みの地図】★*
【モスダイアリー】★
【31年目の夫婦げんか】★
【爆心 長崎の空】★
【いのちの林檎】★*
【アフター・アース】★*
(ここまでの公開親バカはハリウッドの歴史でも前代未聞なのではあるまいか。)
【二流小説家 シリアリスト】★
【インポッシブル】★
(どれだけマジメな作品なのだとしても、津波をネタにしたフィクションは日本にはまだ時期尚早なのではないですかね。)
【ペタルダンス】★
【朝食、昼食、そして夕食】★
【ヒステリア】★
【ライジング・ドラゴン】★
【桜、ふたたびの加奈子】★
(ゴロウさんの演技は見たかったけど、生まれ変わりの話ってどうもなぁ。)
【カレ・ブラン】★
【あれから】★*
【汚れなき祈り】★★
【ベルトルッチの分身】★*
【ある海辺の詩人 小さなヴェニスで】★★
【奪命金】★
【王になった男】★
【ひかりのおと】★
【Workers】★
【二郎は鮨の夢を見る】★
【チョコレート・ガール バッド・アス!!】★


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