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「永遠の0」 講談社文庫 2009/7(太田出版の単行本を文庫化)
「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男はなぜ自ら零戦に乗 り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。 天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。 記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
感動します!泣けます!祖父を知る戦争の生存者たちの証言という形で語られる。会った事の ない祖父がどんどん存在感ある姿を表し、ラストで衝撃の事実が!!とても読みやすいです。 プロローグですぐ引き込まれます。児玉清さんの解説がまたいいんです。 |
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「輝く夜」
幸せな空気溢れるクリスマスイブ。恵子は、7年間働いた会社からリストラされた。さらに倒産 の危機に瀕する弟になけなしの貯金まで渡してしまう。「高望みなんてしない。平凡な幸せが 欲しいだけなのに」。それでも困っている人を放っておけない恵子は、一人の男性を助けようと するが?。 5編の泣ける奇蹟。
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「風の中のマリア」
命はたった三十日。戦うことに迷っている暇なんてない。『永遠の0(ゼロ)』と並ぶ、最高の感 動作!命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生ま れた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦 い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に 影が射し始める。著者の新たな代表作。私たちはただ務めを果たすだけ。ある日、突然やって くる終わりの日まで。ワーカー(ハタラキバチ)は、現代で働く女性のように。女王バチは、仕事 と子育てに追われる母のように。この物語は、「たかがハチ」と切り捨てられない何かを持って いる。「世界が広がるはずですよ」(養老孟司?解説より?)
え〜?ハチの話?と思いつつ読んでみたら、戦士ものゲームのごとく戦うマリアのカッコよさ。 他種のハチやアリの巣への攻撃、仲間の死、自然界の恐怖などがリアルに描かれてます。 |
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「ボックス!」上
アホでおちゃらけだが天才的ボクシングセンスを持つ鏑矢義平。彼の所属する恵比寿高校ボク シング部に幼なじみでいじめられっ子だった木樽優紀が入部した。特進コースで成績トップクラ スの木樽の入部は周囲を驚かせる。木樽には強くなりたい理由があった。?大阪の下町を舞台 に二人の少年の成長と挫折を感動的に描き出し全国の読者を感動の渦に巻き込んだ傑作青 春小説。
映画化されました(^.^)鏑矢義平役は市原隼人くん。ピッタリですね。 |
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「ボックス!」下
ボクシング部で憧れの鏑矢の背中を追って地道な努力を続ける木樽。 周囲も驚く成長にともない鏑矢との関係には微妙な変化が忍び寄る。最後に勝つのは誰なの か!?女性教師・耀子、マネージャー・丸野、監督・沢木、孤高のライバル・稲村、個性的な部 員たち他、多彩な人々との出会いを背景に少年たちの友情を感動的に描き出したスポーツ青 春小説の金字塔!本当の強さとは何か。
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「モンスター」
田舎町で瀟洒なレストランを経営し、町中の男を虜にする絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつ て畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ呼ばわりされ友達もできない悲惨な日々。そし て思い悩んだ末、ある事件を起こしてしまう。追われるように移り住んだ「美女の街」東京。 そこで整形手術に目覚めた未帆は、手術を繰り返して完璧な美人に変身を遂げる。そのとき、 甦ってきたのは、かつて自分を虐げた町に住むひとりの男に対する、狂おしいまでの情念だっ た?。
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