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私がとても影響を受けた本に『リーダーズダイジェスト』がある。
ご存知の方は年配の方、少なくとも30歳以上の方でしょう。
終戦後からこの本はあり、私が小学生の頃から読んだ記憶がある。
内容はキリスト教的価値観と善意そしてアメリカは正しいという思想でもって塗りつぶされていた。
子供の頃は親戚の家で取っていたので、読み終えたものをもらってきて読んだ。高校生になってからは自分で買って読んだ。
安かった。60年代一冊100円程度だったと思う。本のサイズは小さく表表紙が折れ曲がっていて、そこに目次があったような気がする。それはしおりにもなりいい感じでした。
勤勉で保守的なミドル・アメリカンの価値感を代表する雑誌で、内容は新しく出版された本の紹介(ダイジェスト)と世界の出来事、そして勇敢なアメリカ人がいかに活躍しているかという話題が盛り込まれていた。
そしてこの本の一番の売りは、いたるところにちりばめられた小話です。
ほぼ全頁に数行の小話がのっており、いずれもちょっとセンチで、ちょっとためになり、そしておおいに笑えるものばかりでした。
個々の内容は数十年の歳月で忘れてしまったが、いずれも面白かったという記憶だけがある。
この雑誌も10数年前、日本で事業を終える時そうとうな労使騒動があったような記憶がある。本の内容とおりには会社はいかなかったのかもしれない。
惜しい雑誌をなくしたと思っております。
現在でも各国で発行されており、今でも東南アジア版の英語版を見かけます。
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