BOOK BAR 4 > 本 > 新聞折本 > 01

古新聞収集袋に毎夜投げ入れながらハタと思った。新聞って、「読まれる」というその日の仕事を全うするとすぐに古紙の命を授かる優等生。立派です、けどできすぎて、つまんない。なにかこいつで遊べないものか。

今日は太郎が生まれた日、10日前はいとこが泥棒を捕まえた日......毎日は、どこかの誰かの特別な日の連続で、自分にとっての特別な日だけをかいつまんで憶えているものだ。一日一部の新聞を社会の日記とみたてれば、特別な一日の新聞はことさら印象に残るんじゃないか。

そんなことをさまざま考え、新聞折本プロジェクトはスタートしました。ある一日を「特別な日」とする人がその日の新聞折本を持って、一日一冊の折本が、様々なひとの手に分散します。一日一日がどこかの誰かの大切な日、同時に誰かの最悪の日、毎日はそんな日々の連続であることを、全てのひとで共有する体験です。

vol.0 no.0001/20001011
新聞折本プロジェクトは、2001年1月1日よりスタートしましたが、サンプルで製作した vol. 0 no.0001/20001011 を第一号とします。

この号は、当プラスチック部名誉顧問(勝手に任命)の白川氏がノーベル化学賞に決まった翌朝の様子が載っている2000年10月11日水曜日の朝日新聞夕刊で、当部資料として私が蔵本者となっています。

vol.1 no.0002/20010321
第二号、正確にはプロジェクト開始後初めての号は、2001年3月21日の日本経済新聞朝刊。

ソニー社の端正な15段広告があったのでそれを裏打ちだけしてそのまま表紙に。今回は朝刊でページ数が多かったので、サンプル号の表紙のボール紙の厚みを半分にして軽さを出してみた。バランスの悪い独特な雰囲気が出たので今後のスタイルはこれに決定。

プロジェクト記録のための葉書本
折本をお送りするときに、受領確認のための返信葉書を同封します。受取られたかたがこのプロジェクトにおつきあいくださる場合、蔵本者としてお名前をご記入のうえ、返信いただくようにお願いしています。この葉書をまとめて製本し、プロジェクトの記録本とします。

右は、第一号の vol. 0 no.0001/20001011 誌を、受取り希望の申し出のあったかたに送り、返信いただいたものです。記念すべき記録葉書本第一ページをご提供下さったのは......そうそう、アタシ。

今後まことに勝手ながら、貴殿のもとにお送りいたしました場合には、どうぞオテガルオキガルに返信はがきをご投函くださいますよう。