実験 紙に目があることをたしかめる | |
![]() | 1) A4コピー用紙を用意します。 2)、3) 縦横にそっと折り曲げます。 4) 折り目をつけずに、それぞれを手でニギニギしてみてください。ふたつの曲がり具合は、ちょっと違うでしょう?どっちがどうでしょうか。 |
結果 縦、横、折れ曲がりかたが違うらしい | |
3)のほうが、柔らかに曲がるでしょう。 試しに、手元にあるいろんな紙を、同じようにして縦、横に折り曲げて比べてみてください。 洋紙をつくるときの繊維の流れにたいして紙をどう断裁するかによって、全ての洋紙は縦か横に「目」を持ちます。A4コピー用紙は、折れ曲がりやすいライン、つまり、横の方向(短辺)に紙の「目」がある(横目の紙)ということになります。 縦目、横目を確かめる方法はほかにもあります。手でひきさいてみる、濡らして伸びの違いをみる、そりかたをくらべる、など。 (参考) ・紙の博物館/紙の目 ・花岡製本所/紙の目 ・ブッキスト/紙の目 ・ちよだ画材/紙の目 |
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実践 本をつくるときには紙目をどうつかうか | |
本をつくるときには、紙の目がどれも背に平行になるように(本の天地に紙の目がとおるように)紙をつかいます。縦と横では、そりかたも、水分を含んだときの伸びかたも違いますから、本になったときに全ての紙の目が揃っていたほうがいいことがわかると思います。また、二枚の紙を貼り合わせるときは同じ向きで貼ったほうがいいですね。 永井さんの作品で見返しに皺ができてしまったのは、おそらく見返しの紙を横目で使ったからではないかと思います。 (参考) ・ルリユール工房/DTPソフトを使った私家版 ・製本術入門/紙の目について ・東急ハンズ/製本の仕方 |
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