ART織田の


週末画廊日記


1998年8月30日版

8月29日

みとまかつよしさん、中岡葉さんの個展報告@夏の樹。記憶の網をたぐる。


こんな私だが、想い出はある。私は神戸の生まれだが、山口県宇部市で子供時代を過ごした。先日法事でその町を訪れたのだが、不況による荒廃と時代による変貌を感じたのみだった。セルフ給油のガソリンスタンドや郊外型大型ショッピングセンターが出来る一方、昔私が良く買い物をしていた三炭町商店街などはシャッター通りと化していた。しかし感傷に浸らず、ショッピングセンターでパンの市場調査を行う私には、ちょっと力強さを感じた。
さて、まず写真だが、非常に個人的な印象的写真であった。ほんのちょっとした瞬間を切り取ったものや、イメージをうまく演出したものなど、一枚一枚が私の昔の記憶を引き出していくようだった。はまれば大変楽しめる作品だ。
中岡さんの絵は、やさしく暖かい線が印象に残った。とても味のある絵である。実際、中岡さんもそんな感じの人である。
ところで、カフェ&ギャラリー夏の樹も特筆すべきだろう。海の家のようでもあり、地中海の島のカフェのようでもあり、でもって俳句でいうところの侘びた感じっていう感じの店である。というわけで、うまく表現できないので、実際に行くべし。

カフェ&ギャラリー夏の樹: 福岡市早良区小田部3−5−30
              電話 092−844−0284


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