ART織田の


週末画廊日記


1999年9月19日版

9月19日

内藤修子@長崎KTN。「なんかいい」とはこういうこと。


我らが大シトロエンの創始者であらせられるアンドレ・シトロエンは、「クルマは空間を征服する」とのたまわれた。その「黄色い艦隊」に比ぶれば、私の長崎遠征などは子どもの散歩にすぎない。というわけで、ちょっと長崎までドライブを兼ねて、内藤さんの個展を見に行った。
えーで、みんな寝ております。上にかかっているのは「蚊帳(かや)」であります。蚊帳といっても最近の若いもんは何も知らないので説明しますと、蚊帳とは天井から吊るす人を数名覆う程度の下部の開放された立方体の通気性の良い布であり、蚊から人を守る最終防衛ラインであります。私などはすごく懐かしい代物で、それだけでなんかいい。
で、あなた、てるてる坊主が中で布団かぶって寝てるんですよ。かわいいじゃないですか。そう、私にも覚えがある。蚊帳の中って、みんな固まってねるんですよ。守られてるって感じで。なんかそれがいいんですよね。うまく言えませんがうまいとこついてます。この作品。長崎まで爆音立てて来たかいがあるというものでした。

日記のページへ
ページ先頭へ
前の日記
次の日記