ART織田の


週末画廊日記


6月4日

田村真理子@久我。後ろ髪引かれ系。

一見すると海岸に打ち上げられた流木のようでもある。糸島に住む田村さんは、実は海でこの不思議な形のもの拾っているのかもしれない。いや、実はあれは常世の海から流れてくるうつぼ船かもしれない。となると、あそこは忌ヶ浜?稗田先生!
ってわかるやついないって。あんまりふざけてると怒られるので、ちゃんと書こうよ。
でも田村さんの作品については、どうも上手く書けない。後ろ髪を引かれるタイプ。どうも心引かれるものがあるのだけれど。でもそれが「惑い」なのかもね。ていうか、きっとサナギのように、あれから何か生まれてくるような期待感?みたいな。

岸田順平@香月。今日の夢に出ちゃう系。

香月では、空の足跡、雲の化石という展覧会をやっているが、その中から今日は岸田さんの作品を紹介させていただきます。知り合いのミーハー竹下さんがクローネンバーグについて書くように、「好きだと言ってしまうと友達が減るかもしれない」けど、岸田さんのこの作品「好きです」。このぽっかり浮かんだ顔、普通忘れられませんぜ。けど、この作品の良さはじーと目を合わせてやらないとわかりません。怖い絵というのはほんの第一印象。時間をかけるごとに作家の思い入れがひしひしと伝わってきます。そしてだんだん「けっこう可愛い」に変わってくるではありませんか。画家というよりは気持ち塗りこみ職人のこの一品、ぜひ寝室にでもいかがでしょうか。うん、ほんと可愛いじゃん。


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