ART織田の


週末画廊日記


6月17日

みさき画廊@大分。大分は中心となりうるか。

この日は生憎の雨。漏水やリークを気にしながら、した道を突き進む。タイヤのグリップも気にする。頼むから曲がってくれ。ぺらぺらの外装を、怒ったネコのように、跳ね上げた水がたたく。
人より余計な苦労をしながらも、なんとか大分に辿りついた。しかし、市街地へ出たもののわけがわからない。カンでトキハデパートを見つけてそこにクルマを止めた。この近くのはずだ。やっぱり右も左もわからないので、しかたがないから電話した。電話に出たのは若若しい女性の声だった。管制官のように誘導していただき、すぐに画廊をみつけ階段を上がる。
法律事務所のように整った内装に、几帳面に絵が掛けてある。住空間としても落ち着ける明るさと丁度良いボリュームの音楽は、先ほどの怒ったネコとの戦いを忘れさせるには十分だった。
アート織田であると名乗ると通じた。通じないと超カッコ悪い。スタッフの三浦さんに無遠慮にもいきなりコーヒーをご馳走になる。ありがたくて涙が出る。主人の池田さんは生憎休みをとっていた。が、わざわざこちらに出向かれると言う。ますます恐縮だ。
ここでも何回か取り上げた、筆塚さん、山本まゆかさん、安元さん、など常設展の作品には知った絵があった。この画廊は丁度良いと思った。作家、画廊、買う人との距離感がすごく良いのだ。居やすいし買いやすい。またこようと思える。感覚的に「いい画廊」と思わせるものがきっとここにはあるのだろう。
1杯のコーヒーを飲み終えないうちに池田さんが到着する。カジュアルな格好が似合う、ちょっと双子の漫才師ポップコーンに似ていて(ちなみに私はレッツゴー3匹のジュンに似ていると言われているので人の事は言えない)、その内面は論理的で思慮深く、実直さを感じた。
しばらく絵の話しをする。しかし、どこにでもすごい人は居て、すごい画廊はあるものだと思った。とりあえず、1シーズンに1回は行こうと思うくらいいい画廊だった。この画廊は「いつか来る」という、そこまで感じました。


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