ART織田の


週末画廊日記


3月31日

船坂芳助@風。色も良いが線を誉めたい。

線がいい。実は私、レモンの書かれた小さな版画を持っている。ただレモン一個が書かれているだけ。だがこれ線がいい。線がいい線がいいって、線にもいろいろあるじゃないか。「沢山の線の中から残った最後の1本の線」とか情熱とスピードで走る線とか。船坂さんの線のヨレかたは、にじみ出るようであり、やさしさの線であり、ふにゃけた線だ。それは中央に並べて書かれた波打ったチョコレートの断面みたいなのが、ひとつひとつが、人一人の個性にまで見えるくらいの情報をもっている。
しかし、これだけ広い構成で、線だけを誉めるとは・・・・、まあ変態だから許してください。


DMより

高柳裕@風。例えば活け花。間を味わいたい。

絵の前に作家御自身について。いや、カッコ良いです。この人。41年生まれなので60ですか?頭の薄い腹の出たポルコな私からみると、長身でスマート、白髪、ハンサム、うーん、良すぎですね。でも、これ読んだら作家照れるだろうね。
さて、作品ですが、軽快です。配置が巧妙。広い画面にアレを置きコレを置き、置き直し線を引き色を添え、良し完成。という活け花の先生かケーキ職人か、なんて、実際はどうなんでしょう?なによりも残された間を楽しむために書かれた絵かもしれません。オフィスから床の間まで、イケてますね。
しかし、肝心の書かれた部分より、書かれていない空白を誉めるとは・・・・、まあ変態ですから許してください。


DMより


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