ART織田の


週末画廊日記


6月23日

大江良二@るうゑ。地味で粘着質

大江さんの絵は時に陶板の様に見える。そう、大江さんの場合、まず、書くための下地作りから始まる。具体的には企業秘密だが、塗っては磨き、削っては塗りという作業を、気の済むまでやる。おそらく大江さんはこういう地味な作業がかなり好きだ。ノンストップ・ママ(知らんて)じゃないが、おそらく、人が呆れるほど、けずったり、捏ねたり、塗りこんだりが好きで、時間的制約が無ければ、きっといつまででもやっている人なのだろう。もしも誰か(僕のような人間が、いや、僕の神経も粘着質ではその辺の人には絶対に引けを取らないが)弟子入りでもして、この作業を見たら、きっと半日で昼飯も食わずに脱走することだろう。だから、こうしたすばらしい作品は、そうした子供のような、飽きずにいつまでも遊んでいるような気持ちから生まれるのだと思う。
ちなみに、地味で粘着質な特技を活かして、大江さんはボサノバ・ギターを習得中だ。もしかしたら今世紀半ばにはボサノバの帝王くらいに伸びるかもしれない。


DMより


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