ART織田の


週末画廊日記


7月1日

安元亮祐@香月。砂漠の宗教画。

すさんだ背景のなかで、無言で立ちすくむ長身の男。一見絶望的だ。カフカに出てくる「掟の門番」のようだ。「うわー助けてくれ」と思わず考えるが、ちょっと待った。こういう絵に限って、見ていると良いほうに解釈出来ていくものなんだ。そう言えば悪人風では全然ないし、それどころか、やさしさと希望に満ちているとも、だんだん思えてくる。
しかし、抱えられた鳥かご、一点を指差す白く細い指、二つの月。ある意味、教義と逸話のない宗教的な絵画だが、これらは一体何を意味するのか?ちなみにタイトルは「風を待つ」。実は彼は鳥人なのか。あるいは、「飛べ!フェニックス」(←昔の映画ですね。興味のある方は検索を)みたいなものか。
ああ、感想がまとまらない。まとまらないのはいつもだが、今回は特にまとまらない。ふと外を見ると、けやき通りをBMWの850iが走り抜けた。こりゃ幻さと思う。だんだん身の回りで妙なことが起こり始めているような錯覚に陥る。もう感想どころではなくなった。これがいわゆる安元効果ってやつ?


DMより


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