ART織田の


週末画廊日記


1月19日

TOYOKO YAMAMOTO@獏


DMより。展示とは違う内容です。

 獏の展示場に入ると中央にはチェス版が〜って、また「人生はチェスの駒か命題」かい?>アル!って今回はちょっと違うようです。テーブルの上の白黒チェックのチェス版はどうやらオイル石鹸で出来ているらしい。そのチェス版の上にはその原料と思しきオリーブオイルが標本瓶に入れて(6〜8個くらい)駒の代わりになっている。
 エコっぽい作品なのかな〜と思うと、いつも自分を振り返る。ガソリンを燃やして走る事に人生を掛けている自分。どちらかというとバイクのエンジンはオイルを燃やして白煙を上げるツーストだとうそぶく自分。パンを捨てまくる自分。地域の廃品回収に参加しない自分。
 でもいい。ロードスタ燃費だって8行くし、FD(マツダRX−7のこと)なんて燃費4とかだし、バイク持ってないし、ゴミの分別はちゃんとするし、電気代節約してるし。
 でも幸い作品はそんな言い訳をしなくて良かった。単純な文明批判などではなく、より深いところ、あえていうなら、その奥にあるイロニー、とかユーモアとか。この独特の空間の間合いはその深くにある虚無感にも通じるものである。きっとこの人は平面を書かせても、デッサンさせても、すばらしい作品を作るのだろう。
 だからといって、ゴミの分別をしなくていいというわけではない。ただ、深いところに心を根ざす人は、良くも悪くも割り切れないということだ。


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