アート織田の週末画廊日記
WEEKEND_GALLERY.log

2003年4月20日

タイトル: ブース展2003
作家: 高田麻衣子 成田鐘哲 平岡昌也 森田加奈子
場所: 共同アトリエ・3号倉庫


 高田麻衣子さんの作品はごく細い蜘蛛の糸のようなカーテンの向こうに、蜘蛛の巣のような作品が配置してあるというものだった。
 カーテンはくぐれるので入って見る。この切れやすそうな、壊れやすそうな感覚がなんかすごくイイかも。この壊れやすいという緊張感がたまりません。その奥にある作品もなんだか「か細く」っていいと思います。このか細いものに大切に近づく感覚。この感覚を導き出す作品だったと思います。


 いきなり写真のピントが合ってないようです。ごめんなさい。
 でも成田さんの作品はぼんやりとした存在感のある面の構成で、前回同様「触れたくなるような」やわらかさを持った面ということでございます。
 その点、行為(感覚)をそそるということで、引いてくる作品といえるでしょう。


 今回注目なのはこの平岡さんの「うんう」。
 なんだかいい響きですね。「みんみ」とかいますけど。
 聞いていると「雲雨」だそうです。なるほど広い面にぽつぽつとどんぐりのような雨粒が・・・。でも随分ぽつぽつな雨ですね。じっと見ていると侘しい気持ちになってきます。第一印象はとても爽やかな感じだったんですけど。
 あと、これは完成度が高く見ごたえがありました。


 しかし森田さんの作品が今回ははまりました。森田さんの絵は、どちらかというと「個人的噴出の記録」のように見えてきます。計算というよりは、「色をおきたい!」という感情の高まりが、そのまま絵に反映されたような、そんな感じでした。
 しかも壁面に落書きのようなものまで。この岩窟王的な表現の仕方が、私的にははまりましたね。ていうか私が落書きしてそうです。


 というわけで、今回は駆け足になってもうしわけないのですが、アトリエにそのまま展示するとうやり方は、作家のプライベートな部分まで、深く現れるようで(聞いただけでもそうおもえるね)、一味違ったグループ展となっていたようです。今後もぜひやって欲しいですね。

日記のページへ

ページ先頭へ
前の日記

次の日記