アート織田の週末画廊日記
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2003年12月30日

タイトル: 個展
作家: 大江登美子
場所: 三瀬村郵便局


会場にて撮影 (A5302CA)

 浜崎あゆみは歌っている。「誰もがこうして言葉にならない想いを抱えながら今日も生きている」。そうなのか。やっぱ言葉なんてだめだなぁ。他方ヴィドゲンシュタインも言っているし。「語れないものは沈黙するしかない」と。
 日ごろから「かけない」とこぼす私、実は年末でサイト閉鎖まで視野に含めて検討していたのですが、どうせ生涯を通じての駄文書きでしかない私、いや、現在「駄文込みで私」という状態なので、「まあいいや」と悩む事も投げ出して、年末も見てきました。
 というか、大江さんの絵を受け取った帰りに寄ってみたのですが、油彩、いいですね。
 どこがいいかというと、表現的に抑えた感じが伝わってきて、そこがいい。まるで書のようである。書かない部分、言葉にしない事によって伝えること。忍耐強い人のもつ迫力のようなところが、絵にある気がする。
 「沈黙は言葉よりはるかに力を持っているのです」とは(カフカ)先生の言葉だ。絵はやはり多くを語らないのがいい。しかしその真理は駄文職人にとっては引導同然であるのだが。
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