アート織田の週末画廊日記
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2004年3月17日

タイトル: 個展
作家: 久保由加理
場所: ロードサイドミュージアムXa


写真よりスキャン

 作品のタイトルは「夢のつづき」。フロイト的、リビドー系、体で感じる作品だと思う。シリーズは青、黄、赤の3色からなり、どれも夢の質感というか、倦怠(けだい)、重さ、のようなものを感じる。
 それはちょうど私の寄るべきところの退廃的ムードのような気がする。いや、単に私がうがった見方をしているだけなのかもしれないが、これはこれで、デカダンな絵画なのだろうか。
 ついつい近づきたくなるような、魅力を感じる作品である。

 朝からステファン・ポンポーニャックとか聞くと超けだるい?
 そうじゃない。ステファンのせいじゃない。
 子供の頃「学校が焼けていればいい」と毎朝願っていた人は、大人になってもそうそう変わるものではないのだ。
 僕の場合の倦怠はデカダンとか象徴派とか、そんな立派なもんじゃなく、怠け者のひねくれた甘えで、ただそれが性分なだけなんだと思う。
 そして絵画は、いつも近づき、また遠くへと去っていく。そして、会社は焼けているわけはなく、飼馬桶のような机の前に、今日も腰を据えている。
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