アート織田の週末画廊日記
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2004年5月20日

タイトル: イメージの起点を探って
作家: 黒木周
場所: アート・プライム・ジャパン


アートプライムジャパンHPより

 前の日記で私は、ミトコンドリアと書いてある。ゾウリムシと言った人もいたようだ。そういう有機的部分はどうやら、技法によって生まれているという事がわかった。
 木版に布を張って、布リトグラフにしたという独自の技法。境界線の曖昧な部分、わずかに残った布目の跡が、私には生物学実習で見た細胞に見えたわけだ。
 音楽的に並べられた、●や■は、ますます形に躍動感を与える。細かく振動しているような、シンボルは不思議に目をそらせさせない。


 個人的な希望として、版画で刷られたエディションを8mmで撮影して、一こま一こま動かせば、すごい前衛アニメーションになると思う。
 私がこの版画で惹かれるのは、その生命感にあるからだ。
 でも無理っすね〜〜。
 個展ではご本人に会った。すごくいい人である。私のように「いい人だけどそれだけ」(といわれ続けて40年)ではなく、すばらしい作品は、やはり内面を反映するという私の持論を裏付ける、すばらしい人であった。

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