アート織田の週末画廊日記
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2004年7月16日

タイトル: かすかに消えるその膜の向こうへ
作家: 高田麻衣子
場所: 福岡県立美術館


会場にて撮影

 前に公開製作を見たものとしては(あるいは見せられたあなたも)、それがどうなったかは、当然気になるところでしょう。というわけで、完成品がこれです。
 ただ、またしてもフォトメールでの隠し撮りなので、作品の迫力は伝えられません。現物は、もっと滝のように壮大なものです。
 ただこの滝はか細い線からなっており、それは、ちっちゃなビーズを丁寧に重ねて作ったもので、おおざっぱ、いいかげん、不器用、無気力、な私には、とても勤まりそうもない、作業というベースがあるわけです。
 そして、小さな積み重ねで大きな作品に取り組む、この姿勢そのものが、私が感じたことでした。一瞬の積み重ねが人生であるように、それ全体が儚げでも、一粒こそがリアルなものだと、言いにくいけど、そう思ったのでした。


 祝「薔薇の名前」DVD化。9月発売ですが、もう予約しましたよ!
 作品の魅力を語ると、とてつもなく長くなりますが、素朴な疑問として、「あいつら何やってんだ?」てのがあります。
 時々、私は自分を修道僧とイメージを重ねる事はありますが、まあ常識的に見たら、何やってんだという人生なんでしょうね。
 でも、本当にリアルなのは、その常識的な見方ではなく、本人の今日一日であるわけで、長い長い数珠のようにも見える作品は、私個人にとって、求道的な作品でした。
 というわけで、まともな感想をいうわけでなく、今週末も美術界の底辺をリアルにさまようのでした?

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