アート織田の週末画廊日記
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2004年7月23日

タイトル: 個展
作家: 永山真策
場所: 共同アトリエ・3号倉庫


会場にて撮影

 眉や唇から記号的に(←薔薇の名前?)女性の顔が6枚くらい並んでいる。髪型などが微妙に異なる、一見単にイラストっぽい絵だけれど、近づくと、部分部分はとてもリアルである。
 ところで、平成の象徴派である私は、もちろんファム・ファタル(運命の女)というものを信じている。言っとけって感じで。
 そういう意味でこの絵がとてもすきなのだ、といっても説明不足だね。
 この絵の実在感のなさと、書き込んでいくからこそのリアリティ。「眼で見るものは信じず、心の底にあるものを信じよ」という、いわば肖像画のま逆、自分の中にある、女性という観念を画像へと形成する過程。
 そして、ついそれにつられて、こちらもその作業に取り込まれるという、あるいは男性限定の連作だと、以上勝手な思い入れでございました。


 本当に勝手な思い入れだね、と自分で思ってます。すみません。
 ただ、最近本当に「眼で見るものは」って感じなんでねぇ。
 で最近、4人くらいで喋ってて、機会があって、象徴派というものについて、熱く懇々と説明したところ、「象徴派ってやなやつ〜って感じ」という、まあ当前のリアクションありがとう、ってことがありました。
 そうそう、映画からトロイ戦争の話いって、始まったんだっけ。
 でも人間41歳、周囲の目や声というものを、一旦は絶ってみるってのも、必要なものかもよ。とはいうものの、中世だの、プラハだの、ノタマウ内面もどうしたものか、っとは思いますデス。

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