アート織田の週末画廊日記
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2004年11月1日

タイトル: 個展
作家: 田代国浩
場所: ギャラリーCA


会場にて撮影(Infobar@AU)

 またある作家は心の赴くまま、筆の赴くまま、あるいは何かを感じるままに、絵を描いていく。あまり難しい事を考えずに、書かれた美しい絵は、無駄な解説を許さず、私のような駄文書きには、なんとも苦しい限りである。
 しかし奔放な筆跡である。フォレスト(森)と名づけられた一連の作品は、ジャングルの道の無いところを歩くように、葉を払いながら、分け入りながら進む様子が捉えられているようだ。カラフルなジャングルウォークな作品、とても楽しい。この感覚をペインティングでやるとは、作家の実力の、果てしない深さを感じる。感嘆。


「暗い森の中を歩くよう、とはまさに「神曲」を思い出しますね、先生」
「君は日々、春日市と大野城市を往復しているだけだろうに」
「しかしまた、えらい辛く素っ気無い返答ですなぁ」
「現実は手ごわいのだ。現に実と書いて現実と読む」
「しかし先生は前回いい事言ってましたよ、「忍耐だけが、見失った希望を取り戻す唯一の方法なのです」って」
「そういえば言ったような」
「またいい加減な」
「まあ、そうだな、春日市と大野城市と、時には博多区とか飯塚・田川とか」
「県内ばかりですな。しかも近いし」
「そう、福岡という県は、鉤爪を持ったお母さんのように、なかなか首根っこを捕らえて離してくれない」
「そうですかね」
「だけど、そんな中にこそ、幸福は訪れるもの。っていうじゃな〜い?。。。。」
「・・・先生テレビの見すぎですが、落ちがないならフリはいらないんじゃ?」
「言ってて恥ずかしかったので、ちょっとフッてみたのさ。せいぜい地道にがんばってくださいよ」
「先生意外と恥ずかしがり屋ですからね」

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