アート織田の週末画廊日記
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2005年3月6日

作家: 大江良二
タイトル: 
場所: 画椰


 今回はちょっと昔の作品を中心に展示してあった。ふと新鮮に思ったのは、97年のテンペラの作品。もしかしたら前に見たことがあるかもしれない。
 ただテンペラ特有の濃淡が、ビンテージな感じがして、すごく良かった。
 作品というのも、作家が(少しづつではあるが)常に前進しているからこそ、古いものがよく思えるようになるという新しい発見があった。
 昔の作風のほうが良かったという作家、飽きるほど同じ作風の作家、そうではなく、変遷が楽しめ、現役にして、歴史ありという、さすがな作家である。


 40過ぎても何も変わらない。耳が遠くなったくらいだ。もしかしたら人間基本は変わらないのかも知れない。バカで、まぬけで、色ボケ、強欲、利己的、退廃的、カフカが先生だし、シトロエンクラブだし、レオンも読んでる。本当に本当に駄目人間だ。きっと50になっても、60になっても反省することなく、泣いたり消費したり、嫌われたりバカにされたり、走ったり刺さったりしてるんだろう。
 悔い改めよと神様はいう。
 いちばんままならないのがそれだ。
 きっと振り返ると、秋の台風のような迷走の跡が、誰も見ることもなく、意味もなくあるだけなのだろう。

 というわけで、一発俳句。
 老アウトサイダーに春の雪ふる


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