アート織田の週末画廊日記
WEEKEND_GALLERY.log

2005年4月24日

作家: 南たえ子
タイトル: およぐ炭素
場所: アートスペース貘


 入ってびっくり、想像を絶する密度で壁1面、丸焦げのクロワッサンのようなやつがへばり付いてました。
 職業柄、丸焦げのクロワッサンはたまに作りますが、こう壁に並ぶとですね、壮観です。ロスいくらみたいな。
 さて、バカ話はこれくらいで、作品はもちろん!より洗練されていまして、作品そのものも、空間も、知的にという意味でもですね。
 ある意味、我々も炭素化合物の塊なわけでして、ある視点に立てば、この作品1個も私一人も同様であると、まあ、とりあえず、この作品1個と同等なのは私だけということにしておいてもいいですが、そう考えると、これも愛おしくはあるかと、生きてない分ちょっと不気味かなと。
 というわけで、炭素固まりの重さです。


 重さと軽さについて、「耐えられない存在の軽さ」によれば、人生の軽さはその1回性にあるわけで、「清書のない下書き」のとおり、単に過ちそのものの人生、過去を振り返った時点で、「あの時に終了した」とわかる人生、儚い事には間違いないと。
 どれくらい儚いかというと、やっぱりこれ1個くらいかなぁと、作品を見、クロワッサンを思い出すのでした。

 というわけで、今日のひとこと。
 人生楽しく


日記のページへ
ページ先頭へ
前の日記
次の日記