アート織田の週末画廊日記
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2005年5月14日

作家: 田中朝海
タイトル: パスポートのいらない地球一周の旅展
場所: キャナルしティー西部ガスホール


 ピースボートによる世界一周の旅の記録ともいえる、写真が並ぶ。
 ポール・ニザンの「アデン・アラビア」を思い出す。旅は、普通の生活ではわかりにくい真実を見るためのもの。私のような「隅で計算しているしみったれた事務員(同)」では、ついその殻に閉じこもり、家畜のように日々を送りがちだ。ていうか、送ってます。
 「人は飼い葉桶に向かって行進する(カフカ)」という毎日、こうして今も大野城市の「いつもカラスが何羽も飛んでいるような」事務所で昼休憩を送りながら、駄文に向かっています。
 そんな人生に投げかけられる写真は、そうでない人生の投げかけです。
 人間らしい生活とはなんだろう、とこんな写真を見ながら思います。


 それにしても旅行とは一瞬のイマジネーションで「私にとって現実とはこの事務所(カフカ)」なわけです。悲しいですね。
 北アフリカといえば、あとムルソーくんとアラビアのロレンスですね。
 パリ転勤を断ったムルソーくんは、変化を好まなかったから。どちらかというと、こっちが近いか。

 というわけで、今日のひとこと。
 実際カラス鳴いてます


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