さて、今回は雨滴というよりも、散る花びらのようでもありますが、まあ、そのへんはおいといて。
今回注目は、この「書かれた部分」ではなく、「それ以外の部分」です。前回まで、「それ以外の部分」は「書かれていない部分」とか「空間・間」とか言ってましたが、今回はちゃんと書かれています。じゃあ「書かれた部分」じゃんと言わないで、ちょっと話を聞いてください。
絵の淵なんか、よーく見ていただくと、なんと家具職人のように面取りしてある。それでもって、薄〜いピンクのグラデーションがその丸っこさを強調している。
極端に言えば、演出家が演技指導だけでなく、大道具にも口を出すみたいな、語らない美徳以上の存在感といった絵に近づいている気がします。
書く部分だけでなく、それ以外の部分、それが広大である平岡さんの絵の場合、それをどうするかで、いろいろ出来るんでしょうね。
たとえば日常でも、「生きていない部分」ってあるじゃないですか。死んどるんかぃ!ってわけじゃないですけど、それに近い時間です。でもって、それがやたら長かったりする。
喜びと辛さのバランスというのは、人によってちがうけど、大勢は「幸福な時間が短い」わけで、たいていは人生辛いことばかりじゃないですか。ちがうってね?
その「生きていない部分」をどう過ごすかというのは、結構課題だと思いますけどね。
というわけで、今日のひとこと。
クルマを磨くやつはオトコを磨く(from トランスポーター)