アート織田の週末画廊日記
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2005年6月10日

作家: 平岡昌也
タイトル: 個展
場所: ギャラリー・レコルテ


 さて、今回は雨滴というよりも、散る花びらのようでもありますが、まあ、そのへんはおいといて。
 今回注目は、この「書かれた部分」ではなく、「それ以外の部分」です。前回まで、「それ以外の部分」は「書かれていない部分」とか「空間・間」とか言ってましたが、今回はちゃんと書かれています。じゃあ「書かれた部分」じゃんと言わないで、ちょっと話を聞いてください。
 絵の淵なんか、よーく見ていただくと、なんと家具職人のように面取りしてある。それでもって、薄〜いピンクのグラデーションがその丸っこさを強調している。
 極端に言えば、演出家が演技指導だけでなく、大道具にも口を出すみたいな、語らない美徳以上の存在感といった絵に近づいている気がします。
 書く部分だけでなく、それ以外の部分、それが広大である平岡さんの絵の場合、それをどうするかで、いろいろ出来るんでしょうね。


 たとえば日常でも、「生きていない部分」ってあるじゃないですか。死んどるんかぃ!ってわけじゃないですけど、それに近い時間です。でもって、それがやたら長かったりする。
 喜びと辛さのバランスというのは、人によってちがうけど、大勢は「幸福な時間が短い」わけで、たいていは人生辛いことばかりじゃないですか。ちがうってね?
 その「生きていない部分」をどう過ごすかというのは、結構課題だと思いますけどね。

 というわけで、今日のひとこと。
 クルマを磨くやつはオトコを磨く(from トランスポーター)


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