アート織田の週末画廊日記 WEEKEND_GALLERY.log
2006年9月30日
作家: 足利桂子 タイトル:個展 場所: ギャラリー画椰
満ちてくるもの うちの先生は口癖のように、「滓(カス)」という。「作品はせいぜい情熱の残り滓にすぎない」とか、「我々は歴史の残り滓にすぎない」とか。 その弟子である私も同じくそう定義される。全て滓である。この文章ももちろんそうだし、人生も、存在もカスだ。ふぅ〜。 それに比べ、足利さんの作品はなんと立派なものだろう。 フォルムを内面からうまく捉え、それを固着させる。名人の域だ。 作品のタイトル"a dispersion"は拡散という意味だ。 分散し、満ちていく雰囲気がそこにはある。 我々にとって、逆であるその雰囲気がすごくいい。 我々のは"disappear"、すなわち消失だ。 何がちがうのか。"dis"しか合ってないが、充満していくしっかりとしたものが、あるかないか、そんなところか。
自己の現状の把握「並以下」