一人きりの食卓
イスやテーブルに、少々難があるものの、ipodのように白く塗られ、潔癖感があり、落ち着く。
この歳になると、私立の老人ホームか、ケアつきの病院の個室にあこがれるような、そんな感じもある。
フォークとスプーンだからパスタと思いきや、意外と錠剤みたいな、そんな食事も出てきそうな、SF的要素も少々そそられる。
壁にかかった、テーブルセットも対比になっていいて良い。
白状するが、私は将来、全くもって一人きりの生活を余儀なくされるのではないかと思っている。
近所付き合いもない偏屈じじいが、自分のためだけに、パスタを茹で、皿に盛り、いただきますを言って、ものの5分で食べてしまい、皿を洗い、コーヒーを入れ、スカパーのMoto-GPを見入る。
実は既に、かなりそうなっているのだが、その、普通の人の何倍も小さな幸福、イコール普通の人が鼻で笑うような不幸せが、等身大の自分、あるいは好ましい将来図であると、
この作品は私につきつける。
せめて、友も家族もなく、日々ひとり食事する食卓が、ささやかな祈りの場であらんことを、心から願う。
番長Tのポイントその6:ただのシンプル野郎にならないよう、小物使いに気を配れ。