ミニマリズムをめぐって3
誰に対しても申し訳ないが、私はこうした用途不明な謎の建造物が好きだ。
この、この謎の、百葉箱のようでもなく、鳥小屋のような、何かをくみ上げるポンプがはいっているのかと思えばそれもなく、ただ配管のようなものはあって、古いような新しいような、これは何という感じです。
しかもこれでなおかつ未完成。
周囲には、取り付けてない謎の歯車、それが何の働きをするのかも想像も出来ない、謎の巨大パーツ。
しかも、歯車も含めて、すべて手動工具によるものとの事。
その情熱がいい。
例えばIWCの時計が2000m防水だったとしても、人間はそんな深海では活動出来ない、でも時計は潜れるみたいな、一見不必要な情熱。
そもそもなぜ2000m防水の時計を作ろうと思ったのか、という一見不明な動機。
作り手と鑑賞側の微妙なずれ。
こういう作品は理解ではなく、感嘆するものだと思う。
次はもっと巨大であってほしい、もっと大胆であって欲しい、もっと意味不明であってほしい。
とりあえずは、意気込みにほれる作品。感嘆しました。
番長Tのポイントその10:一見ぼろぼろだが、良く見ると高級な綿が贅沢に使ってある、そういうの。