貧しきものにも日は降り注ぐ

 

人生楽しく(最終回?)

 本年度(平成16年度)の週末画廊の経営指針は「人生楽しく」である。
 これまで「人生は生きるに値しない」という事は、十分理解できた。しかし人間どんなに絶望していても、ちょっとは(この、「ちょっと」というのが大切なのだ)、いい事はあるわけで、「じゃぁ、もういいやそれだけで」と少々ひねくれたエピキュリアンだが、未来のああしたい、こうあったら、は完全放棄しようと思う。
 だから、今朝散る桜のように、「人生楽しく」と思うわけだ。
 丁度こうして「年中お花見席」みたいなクルマに乗っているわけだし、平等に降り注ぐ陽光の下、Dに入れっぱなしで山でも(海でも)流せば、結局価値のない人生、それだけでいいんじゃないかと思う。
 ずっと「ぼろ布」や「毒虫」と存在価値を比較してきたが、そんな事もとりあえずもう止める。負けでいいや、別に。今楽しい、こないだ楽しかった、僕はもう、そっちでいいや、と思う。
 年とったって?ジジイっすよ、もう。もう「オレオレ詐欺」の被害者になろうかという年だから。


前へ 表紙へ 次へ