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世界中のラグビーファンの度肝を抜いたカーワンの九十メートル独走トライに始まった第一回大会。
強豪チームが順当に予選を勝ち上がった。

『五ヶ国』と『南半球の二強』以外で、唯一決勝トーナメントに進出したのは、予選C組でアルゼンチン、イタリアと一勝一敗の三つ巴ながらトライ数で上回ったフィジー。

そのフィジーが準々決勝でフランスをヒヤリとさせる。
スクラムハーフ・ナワル(現セブンズ日本代表チーム監督)を中心とした軽快なランニングと奔放なパス回しでシャンパンラグビーのフランスを翻弄。最後はなりふり構わぬフランスのパワープレーの前に31-16で屈したものの、華麗でクリエィティブなプレーは観客の大喝采を浴びた。

苦戦しながらも何とか勝利を治めたフランスは準決勝で優勝候補の一角オーストラリアと対戦。力は上と思われたオーストラリアに対し、フランスは互角の戦いを挑む。
互いに相手反則によるペナルテイゴールを確実に決めるシーソーゲーム。終了間際に、フォワード、バックスが右に左にとボールを繋ぎまくったフランスは、フルバックのブランコが左隅に飛び込み、「30-24」で粘るオーストラリアを振り切り決勝進出を決めた。ワールドカップ史上に残る名勝負であった。

優勝を狙っていたオーストラリアはこの敗戦で意気消沈。モチベーションの下がった三位決定戦では、ラフプレーで退場者を出したこともあり、「22-21」でウェールズに敗れ、まさかの四位となった。

一方のグループから勝ち上がったのは、スコットランドを一蹴したニュージーランドとイングランドを破ったウェールズ。ニュージーランドはウェールズを問題にせず、「49-6」と完膚なきまでに叩きのめし、力の違いを見せつけた。

地元ニュージーランド対フランスの決勝戦。フランスの必死のディフェンスの前に前半やや苦戦したニュージーランドだったが、フォックスの堅実なペナルティキックとカーク主将の統率力で「29-9」で勝利を治め、初代ワールドチャンピオンに輝いた。

何とかワールドカップ一勝、あわよくば決勝トーナメント進出を狙った日本だったが、緒戦のアメリカ戦ではイージーなペナルティキックを度々外したことが響き、「18-21」で惜敗。続くイングランド戦は「7-60」で大敗。

予選最後の相手は優勝候補の一角オーストラリア。「試合にならないのでは?」と不安視されたが、この試合で初めて起用されたWTB沖土居の40mドロップゴールや、センター朽木を中心とした厳しいディフェンスなどで前半を「16-13」の3点差で折り返す大善戦。最終的に「23-42」で敗れはしたものの、日本ラグビーの未来に光明が射した試合のようにように思えたが…。


1987 第1回ラグビーワールドカップ・全試合結果

予選A組 オーストラリアイングランドアメリカ日本
オーストラリア
〇 19-6〇 47-12〇 42-23
イングランド× 6-19
〇 34-6〇 60-7
アメリカ× 12-47× 6-34
〇 21-18 
日本× 23-42× 7-60× 18-21
一位オーストラリアと二位イングランドは決勝トーナメントへ


予選B組ウェールズアイルランドカナダトンガ
ウェールズ
〇 13-6〇 40-9〇 29-16
アイルランド× 6-13
〇 46-19〇 32-9
カナダ× 9-40× 19-46
〇 37-4 
トンガ× 16-29× 9-32× 4-37
一位ウェールズと二位アイルランドは決勝トーナメントへ


予選C組ニュージーランドフィジーイタリアアルゼンチン
ニュージーランド
〇 74-13〇 70-6〇 46-15
フィジー× 13-74
× 15-18〇 28-9
イタリア× 6-70〇 18-15
× 16-25 
アルゼンチン× 15-46× 9-28〇 25-16
一位ニュージーランドと二位フィジー(総得点数による)は決勝トーナメントへ


予選D組フランススコットランドルーマニアジンバブエ
フランス
△ 20-20〇 55-12〇 70-12
スコットランド△ 20-20
〇 60-21〇 55-28
ルーマニア× 12-55× 21-60
〇 21-20
ジンバブエ× 12-70× 28-55〇 20-21
一位フランス(総得点数による)と二位スコットランドは決勝トーナメントへ


決勝トーナメント

準々決勝
オーストラリア33-15アイルランド
フランス31-16フィジー
ニュージーランド30-3スコットランド
ウェールズ16-3イングランド


準決勝
フランス30-24オーストラリア
ニュージーランド49-6ウェールズ


3位決定戦
ウェールズ22-21オーストラリア


決勝戦
ニュージーランド29-9フランス


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