チーム及び個人記録 | ジャパンの記録 |
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ファイブネーションズ(イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランスの五カ国)を舞台に開催されたこの大会。
第一回大会に比べ、点差的には非常に緊迫した試合が数多く見られた。準々決勝のオーストラリア対アイルランドの『19-18』という1点差の試合を筆頭に、予選・決勝を通じて10点差以内の試合が全部で15試合。全32試合の約半分を占めた。わずか9試合しかなかった前回に比べると大幅な増加で、内容はともかく手に汗握る接戦が多かったということになる。 その一因には、この回から本大会の出場権を賭けた予選が各地で開催され、全体的なレベルの底上げに繋がったことにもあったのだろう。第一回大会が停滞しつつあった”ラグビー人気の回復”と実力ナンバーワンを決めようという”南半球チームの悲願”に押し切られた感じの見切り発車的な開催だったことを思えば、この大会こそ本当の意味での世界一決定戦といえるのかもしれない(ただしアパルトヘイト問題の解決していない南アフリカはまだ不参加だったが)。 そしてこの大会で悲願の初優勝を遂げたのはオーストラリアチームだった。 予選を危なげなく勝ち上がったオーストラリアだったが、準々決勝で格下と思われたアイルランド相手に大苦戦。『19-18』と何とか一点差で勝利を治めたが、テレビで見ていたオーストラリア国民も肝を冷やしたに違いない。 準決勝は事実上の決勝戦ともいえる対ニュージーランド戦(これは前回の三位決定戦で覇気の無いオーストラリアがウェールズに敗れたために、このような組み合わせになった)だったが、ファージョーンズ主将を中心として積極的に展開したオーストラリアが『16-6』で完勝。初優勝に向かって突き進む。 一方の路線を勝ち上がったのはホームチームともいえるイングランド。 ニュージーランド、オーストラリアのいない組み合わせにも恵まれ、準々決勝をフランスに19-10、準決勝をスコットランドに9-6と僅差ながら競り勝ち、決勝に進出した。 だが、その実態はアップアンドアンダーとキックに頼った退屈なラグビーで、得点はペナルティゴールばかり。観客を魅了するようなトライなどとはまるで無縁の面白味のない戦い方に国内からも非難が集中。監督とカーリング主将も苦境に立たされることになる。 ここで大英断を下したイングランドチーム。決勝ではそれまでと全く異なり、積極的にオープンに球を展開し、イングランドの意地を見せつけた。結果、6-12で敗れたものの、その勝敗を度外視した『素晴らしき展開ラグビー』によってイングランドチームは溜飲を下げることになった。 優勝したオーストラリア。 前回4位の汚名を晴らし、念願の初優勝。記録を見るとわかるが、総得点、トライ数ともスコットランド、ニュージーランドに次いでの第三位ながら、決勝戦までの6試合で奪われたトライが僅か3個というディフェンスの堅さが光った。ファージョーンズ主将を中心としたチームとしてのまとまりもNO1だったような気がする。第一回大会のカーク主将に続き、「ラグビーにおいて、いかにキャプテンシーが重要か」をあらためて認識させた。 |
予選A組 | ニュージーランド | イングランド | イタリア | アメリカ |
ニュージーランド | 〇 18-12 | 〇 31-21 | 〇 46-6 | |
イングランド | × 12-18 | 〇 36-6 | 〇 37-9 | |
イタリア | × 21-31 | × 6-36 | 〇 30-9 | |
アメリカ | × 6-46 | × 9-37 | × 9-30 | |
一位ニュージーランドと二位イングランドは決勝トーナメントへ |
予選B組 | スコットランド | アイルランド | 日本 | ジンバブエ |
スコットランド | 〇 24-15 | 〇 47-9 | 〇 51-12 | |
アイルランド | × 15-24 | 〇 32-16 | 〇 55-11 | |
日本 | × 9-47 | × 16-32 | 〇 52-8 | |
ジンバブエ | × 12-51 | × 11-55 | × 8-52 | |
一位スコットランドと二位アイルランドは決勝トーナメントへ |
予選C組 | オーストラリア | 西サモア | ウェールズ | アルゼンチン |
オーストラリア | 〇 9-3 | 〇 38-3 | 〇 32-19 | |
西サモア | × 3-9 | ○ 16-13 | 〇 35-12 | |
ウェールズ | × 3-38 | × 13-16 | 〇 16-7 | |
アルゼンチン | × 19-32 | × 12-35 | × 7-16 | |
一位オーストラリアと二位西サモアは決勝トーナメントへ |
予選D組 | フランス | カナダ | ルーマニア | フィジー |
フランス | 〇 19-13 | 〇 30-3 | 〇 33-9 | |
カナダ | × 13-19 | 〇 19-11 | 〇 13-3 | |
ルーマニア | × 3-31 | × 11-19 | 〇 17-15 | |
フィジー | × 9-33 | × 3-13 | 〇 15-17 | |
一位フランスと二位カナダは決勝トーナメントへ |
ニュージーランド | 29-13 | カナダ |
オーストラリア | 19-18 | アイルランド |
イングランド | 19-10 | フランス |
スコットランド | 28-6 | 西サモア |
オーストラリア | 16-6 | ニュージーランド |
イングランド | 9-6 | スコットランド |
ニュージーランド | 13-6 | スコットランド |
オーストラリア | 12-6 | イングランド |
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