コンピュータ室運営日誌


10月のできごと


真っ暗画面事件(10/3)
キッドピクスで作品制作(10/4)
システムエラー事件(10/11)
safeモード起動事件(10/16)
しばらくお待ち下さい事件(10/18)
FDに何も入ってない事件(10/24)


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  真っ暗画面事件  

 10月3日。セットアップミスや初期不良などのトラブルも一段落し,ほっと一息ついていたこの日,今までになかったトラブルが起きてしまいました。Y先生のクラスで授業を行おうとしたところ,2台のパソコンが壊れていたというのです。電源スイッチを入れても起動しないそうです。

 「どこかのクラスでWINDOWS が起動している最中に電源を切るなどの使い方をしてハードディスクが壊れてしまったのかな。」などと考えながらコンピュータ室に駆けつけました。私の学校の先生方は,WINDOWSに関しては,全くと言っていいほどの素人集団ですから,誰かが間違えて,何か変なことをやったとしてもおかしくありません。

 教室に入り,そのパソコンの電源を入れてみると,なるほど画面は真っ暗なままです。でも電源ONのランプはついています。もしやと思い,ディスプレイの電源スイッチを見ると,OFFになっているようです。結局これが原因でした。きっと前の時間に使った子供が,テレビのスイッチと同じつもりで,ディスプレイの電源を切ってしまったのでしょう。

 この件は,後日他の先生方にも報告しましたが,今でも時々起こっているトラブルです。



  キッドピクスで作品制作

 10月4日。先月末から始めた「キッドピクス」の操作練習も順調に進み,日本語入力の練習も済ませ,いよいよ作品制作に取りかかりました。(日本語入力といっても,自分の名前をカタカナや漢字に変換する程度の簡単なものです。)

 35人のクラスですが,パソコンは20台しかないので,ちょっと不便ですが,子供たちは,機能を教えあったり,操作方法を相談しあいながら,楽しそうに活動しています。「キッドピクス」は,色々な模様やスタンプがたくさんあり,パソコンならではの作品を作ることができます。日本語入力以外は複雑な操作はありませんから,子供たちがとまどうこともありません。できあがった作品は,来週の授業参観で保護者の方々に見ていただくことにしているので,子供たちもいつも以上に熱心でした。



  システムエラー事件

 私の学校では,今のところ「わくわくランド」と「キッドピクス」しか使っていませんが,それでも,システムエラーがよく起こっています。ときには,アプリケーションを終了させる前にCD−ROMを取り出してしまうとか,人為的なミスが原因の場合もありますが,通常の操作をしているときに起こることも多いです。

 とりあえず,何が起こってもいきなり電源を切らないよう,また,エラーが起こったときの状況をなるべく詳しく連絡してもらうようにお願いしてありますが,エラーの出現パターンがはっきりしないので,解決方法あるいは回避する方法がなくて困っています。

 さらに,先生方も,エラーが起こるのは子供の使い方,そして自分の教え方が悪いせいではないかと,ますます自信喪失になってしまいそうで心配です。




  safeモード起動事件

 10月16日。授業を始めようとしたら,なんと5台ものパソコンがsafeモードで立ち上がってしまいました。これまでも,たまにsafeモードで立ち上がることがありましたが,5台同時というのは初めてです。不思議なことです。それに画面のまわりに「safeモード」と表示されるあのデザインは趣味が悪いし不気味です。これはパソコンが壊れる前兆でしょうか。

 原因はどうやら,前の時間のK先生のクラスの授業にあるようです。たまたま近くにいたK先生のクラスの子供に,様子を聞いたり,実際に操作させてみたところ,どうも電源の切り方に問題があったようです。

 K先生のクラスでは,CD−ROMを使って授業を行いました。ところがCD−ROMを取り出す前に電源を切ってしまったため,CD−ROMが取り出せなくなってしまったそうです。そこで,CD−ROMを取り出す数十秒間だけ電源を入れ,すぐにまた切ってしまったそうです。きっと正常終了の手続きを行わなかったことが次回の起動時に影響して,このようなトラブルが起きてしまったのでしょう。

 後で,そのことをK先生に報告したところ,大変恐縮していました。少しきつい言い方をしてしまったのかもしれません。先生方も初めての経験なので,こういうトラブルも起こっても仕方がないことです。もう少し柔らかい言い方をすべきでした。



  しばらくお待ち下さい事件

 10月18日。私のパソコンでは滅多に起こりませんが,コンピュータ室のパソコンは,システムエラーだけでなく,終了時に「しばらくお待ち下さい。」の表示が出たまま,いつまで待っても「コンピュータの電源を切る準備ができました。」の表示が出ないことがよくあります。S先生から,1時間待っても「電源を切ってもいい」と出なかったので,とても困ったと言われました。そこで,「しばらく待ってもそのままなら,リセットするしかないので,一度リセットして正常に立ち上がるのを確認してから,終了させてください。」と答えたところ,「しばらくって,どれだけですか。5分ですか。10分ですか。具体的に時間を言ってくれないと分かりません。」とつっこまれてしまいました。

 こういう場合私たちは,何分待てばよいのでしょうか。



  FDに何も入ってない事件
 10月24日。アスキーの「メディアルーム」のワープロ機能を使って,文集づくりの授業をしていたN先生から,フロッピーディスクドライブの調子がおかしいパソコンがあるとの報告を受けました。FDに保存しておいた作文が呼び出せないと言うのです。別のパソコンからは呼び出せるのに,そのパソコンからは呼び出せないそうです。

 早速,様子を見に行きました。なるほど確かに文書を呼び出せるパソコンと呼び出せないパソコンがあるようです。

 まずフロッピーディスクを借りて,WINDOWSNTのファイルマネージャで,FDの中のファイルを調べてみました。すろと何も表示されません。つまり何も入っていないのです。念のために別の児童のFDを調べてみましたが,やはり,何も表示されません。でもパソコンからちゃんとFDの文書が呼び出せるそうです。では,ファイルマネージャでは見えない隠しファイルのような保存の仕方があるのでしょうか。どうも納得がいきません。結局そのときは原因は分かりませんでした。

 後で,もう一度状況を整理して考え直したら,あることに気づきました。「子供たちの文書は,FDではなく,ハードディスクに保存してしまったのではないだろうか。」ということです。パソコンは20台ありますが,ほとんどの場合,子供たちは,いつも同じパソコンで作業をします。ですから,ハードディスクに保存されていれば,FDに何も入ってなくても,前に保存した文書を呼び出すことができます。もしそうなら,別のパソコンで文書が呼び出せなかったことも,FDの中のファイルが何も表示されないことも,解決します。

 早速確かめてみたら,やはりそうでした。「メディアルーム」は通常の保存先がドライブ名ではなく「はこ1」「はこ2」のように記述されています。子供たちは「はこ1」に文書を保存していました。つまり「はこ」というのは,どうやらハードディスクのことだったのです。

 このようなトラブルは,わりとよく起こりうることかもしれません。MS−DOSの環境で,せいぜい一太郎を使う程度のユーザーにとっては,文書はFDに保存するのが当たり前で,HDに保存できるなんて思ってない人も意外に多いのです。それどころか,HDというものの存在すら知らない人も多いです。




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