訪問者に優しいWebサイト作り

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HOME作成前の予備知識編→Webサイトの公開場所を選ぼう

Webサイトの公開場所を選ぼう

訪問者に優しいWebサイト作りは公開場所選択から

WWWサーフィンをしていて、このようなサイトにぶつかったことはありませんか?

  1. 公開されているはずなのにアクセスできないことが多い
    (やたらとサーバーダウンする)
  2. ファイルサイズや作り方では重くないハズなのに、やたらと表示に時間がかかる
    (サーバーが重たい)
  3. 広告がポップアップウィンドウで出てくる/たくさん埋め込まれている
    (広告出しまくり)

いずれも訪問者にとってはあまり親切ではありませんね。Webサイトの制作そのものに大きな問題がないとしても、これでは訪問者に逃げられる要因となってしまいます。 

訪問者に優しいWebサイトを作ろうと思えば、公開場所(プロバイダ・レンタルスペース・ホスティングサービス・自前サーバー)についても慎重に選択する必要があります。つまり、1〜3まで取り上げたような事態が発生しないような公開場所を選択することが要求されます。

最悪の場合、プロバイダの乗り換えや有料レンタルスペースの利用も検討しないといけないかも知れませんね。そこまで投資するかどうかは、制作者の考え一つですが。

本格的に宣伝をして、ある程度のアクセス数が集まってからのWebサイト移転は大変です。Webサイトを移転しなくても良いような公開場所を選びましょう。

サーバーの安定度は何よりも大切

サーバーダウン(=落ちてしまう)してしまうと、訪問者はあなたのWebサイトを閲覧することが出来ません。検索エンジンや他サイトからのリンクをたどってきた訪問者は、サイトが閉鎖されたものだと思い、二度と訪問しない可能性が大です。サイトを見てもらえないうちから訪問者を逃がしてしまうのです。

常連さんの場合、サーバーダウンの可能性を疑ってくれる可能性があるので、1度ぐらいは大目に見てもらえるかも知れませんが、度々サーバーダウンしているようだと、サイトへの信用を失わせ、離れていってしまいます。

どれだけ良いコンテンツ、デザイン、使い勝手があったとしても、見てもらえなければ、WWWで公開している意味がありません。

いつ訪れてもWebサイトを閲覧することができるというのが一番大切なのです。

知っておきたいこと

自前サーバーや無料レンタルスペースは、サーバーの安定度という点では、有料プロバイダやホスティングサービスに対してややかなわない部分があります。

有料の場合は、お金を取っている分それなりのサービスを提供しなければならないという面子がある分だけ、メンテナンスもしっかりされている場合が一般的です。

自前サーバーは、メンテナンスに余程の自信がなければパスするのが懸命です(特に個人サイト)。中途半端な知識でサーバーを立ち上げて、そこで公開しまうと、クラッカーの餌食にされかねません。

無料レンタルスペースに関しては、いつ運営停止になるのかわからないという不安定さがあります。この点をふまえて選択しないと、後々泣きを見ます。また、運営者がしっかりしているかを見極める必要があります。障害への対応が早いかどうかが一つの目安となりますので、メンテナンス情報などはチェックしておきましょう。

話は少しずれますが、掲示板、チャットなどの無料サービスについても同様です。掲示板やチャットについては、重要なコンテンツの一つとしてとらえているサイトも多いですね。特にコミュニケーション主体のサイトの場合は、掲示板やチャットが使えないなんてなると、即アクセスダウンにつながります。

無料のサービスはサーバーが不安定になったり、いきなりサービス停止になる場合も少なからずあります。安定性を求めるのであれば、CGIの使えるプロバイダや有料ホスティングサービスのサーバーに掲示板やチャット等を設置するのがベターです。

サーバーの反応速度

作りからして重たいサイトは論外ですが・・・サーバーのレスポンスがいまいち良くない(=重たい)のも、訪問者に逃げられる要因となります。「嫌われ者の重たいページ」でも触れましたが、訪問者がページの表示に待てる時間は、最大でも10秒が限界です。その10秒の中にはサーバーからのレスポンス時間も含まれます。

知っておきたいこと

有料、無料を問わずにWebサイトを公開するサーバーの反応速度を確認するには、21:00〜23:00に同じサーバーのサイトを複数閲覧してみるのが良いかと思います。この時間帯はアクセスが集中することもあり、重たいことが多いからです。ファイルサイズの割に、表示が極端に重たいサイトが多いようであれば、そのサーバーを選択するのはやめておいた方が無難です。
自前サーバーの場合は、費用が許す限り高性能なサーバーや回線の導入が要求されます。

独自ドメインについて

商用サイトであれば、サイト開設時にドメインも取得するのが通常です。個人サイトでも独自ドメインを取得するケースが増えてきています。

独自ドメインを取得するメリット

独自ドメインを取得するデメリット

費用の問題さえクリアできるのでしたら、新しいサイトには独自ドメインを取得する方がよいかと思います。ある程度アクセスが増えてきたWebサイトのURL変更はリスクが大きいです。

容量やCGIなどについて

これから立ち上げるWebサイトで何がしたいのかによって、必要な容量やサービスが変わってきます。

テキスト中心で、CGI、SSI、データベースは使わないかレンタルですませるというのであれば、公開スペースの選択肢はかなり大きくなります。独自ドメインを取得しないのであれば、無料レンタルスペースやプロバイダのスペースでもよいでしょう。複数のサイトを運営するのでなければ容量も10〜20MB程度で十分です。

画像が多い場合は、最低でも50MBは必要です。できれば100MB以上は欲しいところでしょう。

掲示板やメールフォーム、ショッピングカートといったものを設置するのであれば、CGIが使えるのが条件になります。CGIのプログラムは、Perl、PHP、Ruby、Python、C、Javaなどといった言語で記述します。CGIを利用するためには、プログラムを記述した言語が動作する環境が必要です。例えば、PHP4で書かれていれば、PHP4がサーバーにインストールされていなければなりません。なお、メールフォームを設置する場合は、Sendmailというメール配送用のサーバも使えることが条件になります。

商用サイトの場合、容量の大きさやCGIが使えるかどうかだけでなく、どのデータベース製品が使えるかも重要になるでしょう。性能や費用の問題もあります。SQLという言語でデータベースの操作を行いますが、データベース製品ごとに使えるSQL文が多少異なったりします。

レンタルスペースやホスティングサービスの場合転送量の制限もついてきます。アクセス数が多かったり、サーバとのやりとりが頻繁に発生するCGIを使用する場合には気をつける必要があります。

アクセスログを提供しているか、.htaccess(ApacheというWebサーバへの命令を行うためのファイル。アクセス制限をかけたりするのに使用)が使えるかといったことも考慮する必要があります。

自前サーバの場合は、マシンを用意して、必要なソフトをインストールすれば、ハードディスクの容量が許す限りの公開スペースを用意することが出来ます。使いたいCGIが言語の違いで使えないということもないです。使えなければ、インストールして使えばいいのですから。自由度に関しては、自前サーバの右に出るモノはなしです。自前サーバの公開方法は、ここでは触れません。興味のある方はご自分で調べてください。

広告について

無料レンタルスペースでWebサイトを公開しようと思ったら、ほぼ避けて通れない問題です。なぜなら、無料スペースの運営費は、広告収入によってまかなわれているのがほとんどだからです。無料でのサービスですから、お金に替わる対価として、広告を表示して下さいという意味合いがあるのです。

広告は大きく分けると、ページ埋め込みタイプとポップアップウィンドウタイプがあります。

ユーザビリティ及びアクセシビリティの観点から言えば、ポップアップウィンドウで広告が表示される無料スペースはおすすめできません。その理由は、「一考・別ウィンドウを開く」で詳しく触れていますが、

ということがあるからです。

埋め込み型タイプの場合は、広告が表示される分ページのファイルサイズが増えるのと、デザイン面での制約が多少出てしまうというデメリットがあります。

広告が表示されるのが嫌なのなら、無料スペースは使えません。有料スペースもしくは自前サーバーにして下さい。
広告隠しをしているサイトもあるようですが、そんなことをしていれば、まわり回って自分で自分の首を締める結果になります。資金難による運営停止になった場合、自分だけではなく、真面目にWebサイトを作ってこられてきた他のWebサイトオーナーにも多大な迷惑をかけてしまいますよ!

サイトの引っ越しは大変!

作者自身の苦い経験をふまえて話をします。ちょっと話が長いですが、読んでいただければ幸いです。

ボウリングサイトについてですが、掲示板にはさんざん泣かされてきました。開設当初は、CGIに関する知識はゼロでしたので、無料サービスのお世話になっていました。しかし、3ヶ月も立たないうちに2度のサービス停止という事態に陥ってしまったのです。

@niftyのサーバーで公開していますが、こちらは趣味のサイトと言うこともあり、少々サーバーのレスポンスが悪いのは見逃していただけてるようです。まあ、ほとんど顔見知りしか来ないという噂もありますが。
コミュニケーション主体のサイトでの掲示板システムの変更は訪問者への負担が大きいとつくづく感じました。


また、ここのサイトは、当初、@niftyのサーバーで公開していました。
理由はCGIを比較的自由に使うことが出来るからということと、URLに~(チルダ)がつかないからでした。
DTIは、CGIは使えないし、URLに~がつくから嫌だったんですよ。~の入力はパソコン初心者にとっては、ちょっと難しいですからね。

で、最初の1か月間は訪問者数がわずか300ちょいぐらいしかなかったのですが、2月になって、サイトの形もある程度出来たので本格的宣伝を行ったところ、他サイトからのリンクもあり、そこそこアクセスしてもらえるようになりました。

@niftyはCGIがある程度使え、会員数も多いですから、Webサイトを公開しておられる方も多いのです。その中には人気サイトもたくさんあります。となれば、サーバーのレスポンスが悪くなるのは、自明の理でした。

とは言っても、サイトの引っ越しはローカル側の作業だけでなく、リンクをしていただいているサイトへのお知らせや検索エンジンの登録変更などの作業があり大変です。その手間を考えると、いくらDTIにも加入しているとはいえ、引っ越しはしたくありませんでした。
(幸か不幸か?Yahoo!Japanには登録されていなかったので、この点は多いに助かりました。URL変更をしたとたんに消されてしまったというサイトオーナーさんもおられるし)

しかし、とある訪問者のサイトの掲示板で「プロバイダ選びを間違ってるくせにえらそうに言うんじゃない」という旨の発言を見てしまい、@niftyサーバーのレスポンスが良くないことを改めて思い知らされました。こうなれば、作者としての意地もあります。
幸い、DTIサーバーのレスポンスは早い部類に入ります。有料のホスティングサービスも借りていましたから、コンテンツで使うCGIの移行に関しても問題ありませんでした。
で、3月下旬からサイトの引っ越しを始めて、結局2001年4月15日に今のURLに完全移行しました。アクセス数に関しては、少し下がってしまったようです。

(その後)
ボウリングサイトの方も2001年7月21日付けで引っ越ししました。理由は、サーバーのレスポンスが著しく悪いからです。2度もこんなことをするとは思ってもいませんでした。とほほ〜

(独自ドメインへの移行)
このサイトやLynxのサイトも、2003年2月に独自ドメインを取得したので移転しようかと思ってました。プロバイダ名が出ていて、~(チルダ)もあって、実はプロバイダのメールアドレスもわかってしまうからです。
しかし、もうすでに開設から2年以上、Yahoo!Japanにも登録されている状態でのサーバー移転およびドメインの変更はリスクが高すぎました。それ故にそのままです。「クールなURIは変わらない」とも言いますし。
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