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一考・別ブラウザを開く

WWWサーフィンをしていると、リンクをするときに別ウィンドウを開かせるリンクの張り方をしているサイトも多いです。この指定は、リンクターゲットの指定することで行われます。その是非については、考えが別れるところですね。別ウィンドウを開かせることについてはメリットもあり、デメリットもあります。

別ブラウザを開くことのメリット

リンク元のページを表示したまま、別ブラウザを開くことから、

  1. ちょっとした補足をするときに、元の情報を参照しやすい
  2. 訪問者が他のサイトに行ってしまっても、戻ってきやすい
  3. コンテンツが多いサイト(例:ダサいホームページ作成マニュアル凝縮版)の場合、他にどのようなコンテンツがあるかを確認しやすい

というメリットがあります。

1.の目的を持った使い方として、ここのサイトでも、「見苦しいテキスト配置」というページで、例を紹介するときに別ウィンドウを表示させるようにしています。
別ウィンドウを表示して、参照して欲しいと思うからです。

2.の目的を持った使い方として、有効なのがリンク集サイトだろうと思います。というのは、リンク集からサイトを探す場合、紹介文を参考にしますが、詳細は実際に見ないとわかりません。実際、カテゴリーとしては、合っているんだろうけど、自分の求める情報じゃないというのが多いので、他にどんなサイトがあるのかを常に参照できるというのはありがたいです。

3.の目的を持った使い方は、コンテンツが多いサイトだと、サイト内ナビゲーションの助けとなります。フレームとは異なり、きちんとURLの働きは維持しますから、フレームに関するトラブルとはおさらばする事ができます。フレームに関するトラブルついては、「フレームは訪問者にとって本当に優しいの?」で解説しています。

別ブラウザを開くことのデメリット

リンク元のページを表示したままですから、

  1. ディスプレイの解像度が低いと、表示しきれない
  2. ブラウザを別に起動することで、システムリソースをくう
  3. ブラウザの戻るボタンでの流れが中断されてしまう

というデメリットがあります。

1.は、ディスプレイの解像度が低い(800×600以下)と、2つ以上のブラウザを開いて情報を参照するというのはかなり厳しくなります。表示スペースがただでさえ狭いところに、さらにブラウザを開いて閲覧というのは酷でしょう。

2.は、低マシンスペックの環境で、WWWサーフィンをしている人にとっては、かなりこたえます。ブラウザを1つ開くだけで、システムリソースをかなり食っているのに、さらに追い打ちをかけるのかという感じです。リンクターゲットの指定が、_blankだと、リンクをクリックするだけで、ブラウザが増殖する事になってしまいます。
システムリソースに余裕がなくなれば、ソフトの動作はさらに鈍くなり、最悪の場合はハングアップですからね。

3.は、WWWサーフィンをしまくって、だいぶ前に見たサイトに戻りたい時に、「はて、あのサイトへ行くにはどうしたらよかったけ?」という、迷子の原因となります。別ブラウザを開くサイトばかり見ていると、かなり悲惨な状態になると思います。

勝手に開くんじゃない!!

トップページから、ブラウザが2つ、3つ(下手をするともっと多い)と勝手に開くサイトがあります(ポップアップウィンドウのこと)。アダルト系に多いらしいですが、私には縁のない世界ですね(^^ゞ
たいていの場合は、広告用に別ブラウザが自動的に開くよう、JavaScriptで制御しているのです。手動で消せば、すっきりはしますが・・・消しても消しても、そのような制御をしてるページにアクセスする度に、ブラウザが勝手に増殖するということになります。開いているブラウザの数が多いということは、それだけマシンにも負担がかかるし、なんといっても邪魔!

無料Webスペースを使っているサイトでも、ポップアップウィンドウタイプの広告が表示されるケースがあります。HTML埋め込み型広告もたいていうざったいですが、このタイプで広告表示されると、、、勘弁してという状態になります。

てなわけで、私みたいに、ポップアップウィンドウ大嫌い人間は、オンラインソフト(Close Popup:Windows用で、入手先はhttp://member.nifty.ne.jp/hayazo/)を使ったり、JavaScriptの実行をオフにしたりして対策を練る羽目に・・・。なんで、訪問者に負担をかけさせるの?と言いたくなります。

ポップアップウィンドウは、うざい広告表示のためにあるという認識がありますので、評判はかなり悪いです。それなのに、自分のサイト内ナビゲーションに取り入れている人は反省の余地あるかと思います。
私みたいにオンラインソフトで、ポップアップウィンドウを閉じるように制御している訪問者には、目次ページすら見てもらえないという悲惨な結果も待っています。
まして、音声ブラウザを利用している場合、本体かポップアップかどちらかのブラウザしか読み上げてもらえません(設定によるそうです)。もし、それがはずれの場合・・・門前払いを食らう形になってしまいます。

結論

リンクするときに別ブラウザを起動するかどうかの判断は、フレーム使用の有無に関わらず、

という観点を考慮した方がいいかと思います。上記の条件が満たされているのであれば、別ブラウザを開く設定にしてもいいんじゃないかと。

ただ、その場合、リンクターゲットの指定は、_blankではなくて、適当な名前(このサイトでは、reiとしています)を付けた上で、リンクターゲットを同じにし、開くブラウザは2面までに抑えて欲しいとは思いますし、一言注意書きをして欲しいところです。
W3Cアクセシビリティガイドライン(日本語訳版)では、

 ユーザエージェントで新しいウィンドウをを開かない設定ができるようになるまでは、ユーザに知らせることなしに新しいウィンドウを開いたり、現在のウィンドウを変更しないようにする。(チェックポイント10.1:日本語版より)

と勧告しています。重要度2(Webコンテンツ制作者は、このチェックポイントを満たすべき)となっています。

単に、よそのサイトに行ったことをわからせるためだけに別ウィンドウを開くのは、アクセシビリティの低下につながりかねないし、「そこまでして、自分のサイトを見て欲しいのか」という悪い印象を訪問者に与えかねないですよ。気をつけましょう。

それと、JavaScriptでナビゲーションというのは、アクセシビリティの低下につながりますので、ポップアップで、別ブラウザを開くというのはやめた方がいいですよ。ポップアップウィンドウで広告出しまくりというのは、論外です。

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