訪問者に優しいWebサイト作り

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訪問者の閲覧環境を考える

取り扱うテーマが、特定のOS、ハードウェア、ソフトウェアに関する話題でない限り、訪問者の標準的な環境をある程度絞ることができます。ただし、今回は携帯電話以外のハードウェアからのアクセスを想定して話を進めます。

標準的な訪問者像

2001年8月現在、「標準的な訪問者像」として想定されるのは、

おそらく、この組み合わせの環境で8割近くを占めるかと思います。これらの要素は、全て見映えに関するものです。
これらの要素について、実際にアクセス解析をしてみたデータが、「アクセス解析・ブラウザ別」と「アクセス解析・システム別」です。おおよそ2ヶ月にわたってとったデータです。

あともう一つ忘れてはいけないのが通信速度。これは表示スピードに関係しますね。現在のメインはADSLでしょう。スピードに関する話は、「嫌われ者の重たいページ」で話をしていますので、詳しくはそちらを参照下さい。

訪問者の環境を意識する(見映え)

特定のOS、ハードウェア、ソフトウェアに関する話題を取り扱うサイトでない限り、最も意識しないといけないのが、
「Windows系OS+Internet Explorer5.0以上」という標準的な環境でアクセスしてくる訪問者です。
何といっても、8割近くを占めますので、この環境の人にとって、見づらいようだと、数多くの訪問者に逃げられる要因になります。

ここで勘違いして欲しくないのは、決してマイクロソフト社のOSやブラウザに媚びなさいという意味ではありません。それに、全訪問者の8割近くをカバーできるからといって、ブラウザ依存のタグや処理を行ってもよいと言うわけではないことです。

もちろん、特定のOS、ハードウェア、ソフトウェアに関するサイトならば、訪問者の対象が変化します。例えば、「MacでWebサイト作成」というテーマであれば、閲覧者として第一に考えられるのは、Macユーザです。このように、扱う話題によっては、最も意識しないといけない訪問者の環境というのは、異なってきますね。

残り2割の訪問者をカバーする

完全には難しいと思います。だからといって、この残り2割の訪問者を切り捨ててしまえば、それは制作者の傲慢でしょう。完全ではなくても、カバーする姿勢を見せることが、訪問者にとって優しいWebサイトを作成するためには必要なのです。

個別の要素について考えていきましょう。

まず、OSについてです。ハードウェアまでの話も考慮すると、MacはWindows系やUNIX系とは完全に別物です。MacOS(8まで)の場合、解像度が72dpi。Windows系が96dpiということを考えると、Macの方が荒いです。つまりMacで作成したサイトをWindows系マシンで見ると、思った以上に字が大きく見えてしまいます。また、ボタンの形状などもWindows系とは異なります。日本語フォントも同じモノはありません。
結論からいえば、Window系とMacで全く同じ見映えを確保するのは現在のところ無理なのです。この点についてはある程度の妥協が要求されます。
ちなみに、このサイトアクセス解析の結果は、Windows系OSが85%強、MacOS 約10%、その他約5%です。

次にブラウザ。一応、Internet Explorerと並び、2大ブラウザと言われているNetscape。OSの種類を選ばないと言う点では非常にありがたいですが、これまた少数派。とくに、バージョン4でのスタイルシートやJavaSprictへの対応が、Internet Explorerと異なることから、Webサイト作成者泣かせとなっています。また、2大ブラウザ以外にもブラウザの種類は数多くあり、ブラウザによっては、スタイルシートやフレームなどに対応していないものもあるのです。
どこまで妥協をするのか。難しい話なのですが、私自身が心がけていることをあげます。私の場合は、訪問者のみなさんに文章を読んでほしいというのが念頭にありますので、

解像度について。パソコンの場合、800×600以上の訪問者がほとんどです。実際、アクセス解析を試みたところ、明らかに800×600以上の解像度を使っていると判明した割合は、約95%となっています。
ただし、使い方によっては、使える横幅が少ないこともあるので、横幅については、相対的な指定がベスト。固定幅なら600ピクセル以内に抑えるという方向で考え、なるべく横スクロールを出させないような作りを心がけましょう。

色数について。パソコンの場合は、ハイカラー以上が当たり前という状況になりつつありますので、あまり深く考える必要もないかも知れません。アクセス解析の結果を見ても、256色でアクセスしてきているユーザは、わずか3%弱です。ちなみに、ここのサイトの場合、ハイカラー(65536色)が約52%。フルカラー(24bitもしくは32bit)が約44%です。テキスト主体のサイトでこのような結果ですからね。
画像(特に写真)中心の場合、256色以内に抑えるというのは困難ですので、ターゲットとして、ハイカラー以上の色数がある訪問者というのは当然だろうと考えます。テキスト中心の場合、画像は彩りを添えるための物ですから、できるだけ安全色をつかったサイト作りを心がけた方がよいかと思います。

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