■第4章 カルカッタの街


”カルカッタはheavyだよ!”

そこへ行った人達はみんなそう言う。

あらゆる意味で人々のパワーがデリーとは違うとのこと。

そんな言葉はオレにとって非常に興味を沸かせる。

だからどうしても今回はカルカッタへ来て、自分の目で実際どうなのかを確かめたかった。

では、実際どうだったのか?

正直イメージと違い、とても近代的な街だった。

それに結構安全である。

デリーでは道に迷っても、あからさまに地図などは開けなかった。

何故なら地図を見ている観光客を見ると彼らはすぐに寄ってきて周りを囲み、しつこく金をぼったくってだまそうとしたり、物乞いをしたりと大変だからだ。

一度囲まれたら逃げるのが大変だったのだ。

ところがここは全然違った

実はチケット売り場へ行く際、道に迷ったのだが、止まって堂々と地図を開き、現在地等を確認することができてしまったのだ。

思うに、ここ何年かの間に街や人が変わってしまったのではないだろうか?そんな印象を受けた。


街を走るバス。このバスはまだ綺麗なほうだったが、実際はもっとぼろく頑丈、まるで鉄の固まりが走っているようだった。ちなみにこの国のメジャーな車メーカはTaTa社。ちなみに写真中央の白い服を着た人はおまわりさん。ここに立って手信号をしている。

ちんちん電車。これもこの写真から見る限りではそんなに汚くないが、実際はこれもまた非常にぼろい。

熱で溶けたアスファルトが線路を歪ませるような感じ。

これでよく脱線をしないと感心する。

上側の写真左に傘をさした人がいた。きっとこれは日傘の代わりだろう。何せこの時は37℃あり、オレ達も汗だくになって歩いていたからネ。


そういえば、バナラシへの列車のチケットを買いに行く途中、街中でこんな人を見かけた。歩道に座り込んで何かを描いている青年だった。

ふと彼の絵を覗き込む。何を描いているのだろうか?

おお、道路の向こうにある建物を描いているのか?

さらに覗き込む。

すごい、非常に緻密な絵だ。

オレには絵の才能が全くないため、こういう絵を見るとつい感動してしまう。

集中して描いているため、話し掛けはしなかったが、とても上手だった。きっと絵が好きで夢があり、今描いているこの時がとっても幸せなんだろうな?

そんな彼の絵からなんとなく彼の夢が見えたような気がした。

そしてオレは彼から夢に対する勇気をもらったような気がした。


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